google chrome タブ 複数|まとめて選ぶ・移す・開く

タブが並んでいる列に対してできる操作は、ほとんどが「いま手前にある1枚」だけを相手にしている。ところが実際の作業では、5枚まとめて別の窓へ動かしたい、決まった6枚をいつも一度に開きたい、という場面のほうが多い。Chromeにはその種の操作が一通り用意されていて、どれも偶然では見つからない場所に隠れている。ここでは、複数のタブをまとめて扱うための操作を、選ぶ・移す・開く・探す・軽くするの順に並べる。

「タブが複数」で困っている中身は3つに分かれる

同じ言葉で検索していても、手が止まっている場所は3か所のどれかになる。

1つ目は、まとめて動かせないという困りごとになる。8枚のタブを別のウィンドウへ移したいのに、1枚ずつドラッグしていて時間が溶けている状態がこれになる。2つ目は、まとめて開けないという困りごとで、朝いちばんに同じ顔ぶれのサービスを毎日手で開き直している状態を指す。3つ目は、増えすぎて見つからないという困りごとで、タブの幅が縮んでアイコンしか出ておらず、目的の1枚を探すのに時間がかかっている状態になる。

手当ての場所は3つとも違う。1つ目は選択の操作、2つ目はブックマークと起動時の設定、3つ目は検索とタスクマネージャで、どれも設定画面の奥にあるわけではない。順番に見ていくと、自分が詰まっているのがどれかもはっきりする。

なお、3つのどれでもない4つ目がある。同じサービスに別のアカウントで同時に入りたい、という困りごとだ。これだけはタブの並べ替えでは解決しないので、最後にまとめて扱う。

複数のタブをまとめて選ぶ

タブをクリックすると、そのタブに切り替わる。ここでCommandキーを押しながら別のタブをクリックすると、切り替わらずに選択が追加される。Shiftキーを押しながらなら、いま見ているタブからクリックしたタブまでが連続して選ばれる。選ばれたタブは他より明るい色で描かれるが、変化はそれだけなので気づきにくい。

選択ができていると、そこから先の操作はすべて選んだ全部に効く。閉じれば全部閉じ、固定すれば全部が固定され、ミュートも全部にかかる。選択中のタブを右クリックすると、メニューの項目が複数形の言い回しに変わるので、それが選択できている合図になる。

いちばん効くのはドラッグになる。選択に含まれるタブのどれか1枚をつかんで動かすと、選んだ全部が一緒に動く。8枚をまとめて並べ替える、まとめてグループへ入れる、まとめて別の窓へ放り込む、が1回の操作で終わる。選択せずに同じことをすると、8回のドラッグと、8回分の落とし場所の判断が必要になる。

この選択には弱点が1つある。ドラッグと右クリックには耐えるが、列のどこかを普通にクリックした瞬間に消えて、クリックしたタブへ切り替わってしまう。だから手順はいつも同じで、選び終えたらすぐ操作する。12枚まで選んでから他の作業に寄り道すると、戻ってきたときには選び直しになる。

選んだタブを別のウィンドウへ移す

タブの列が持てる並び順は1つだけになる。調べもののタブと連絡用のタブが隣り合っているのは、内容が近いからではなく、開いた時刻が近かったからにすぎない。2つ目の並び順を手に入れるいちばん安い方法が、2つ目のウィンドウになる。

選択したタブを列の外へドラッグして机の上に落とすと、そのタブだけを持つ新しいウィンドウができる。右クリックのメニューにも同じ操作があり、さらに「すでに開いている別のウィンドウへ移す」という項目が用意されている。後者のほうが見落とされやすいが、価値は高い。別々に育ってしまった2つの窓を、アドレスを打ち直さずに1つへ畳み直せるのはこの操作だけになる。

窓が分かれると、macOS側の仕組みが助けになる。ウィンドウごとにフルスクリーンにすれば、それぞれが独立したデスクトップになり、スワイプでタブの集まりごと切り替わる。ディスプレイが2枚あるなら、片方に片方の窓を置いたままにできる。同じアプリの窓を順に回すキーボード操作も使えるので、マウスに手を伸ばさずに行き来できる。

弱点は、窓に名前が付かないことになる。Chromeはウィンドウの名前を、その中でいま選ばれているタブの題名にするため、作業を進めるたびに名前が変わる。アプリの切り替え画面には同じアイコンが並ぶだけで、どれが何の窓かは開くまで分からない。名前の付いた集まりとして窓を扱う考え方については、ワークスペースで扱っている。

決まった組み合わせを一度に開く

タブが増えるのは、1枚開くのが無料で、決まった組み合わせを開くのが面倒だからになる。Chromeには後者のための仕組みが3つある。

1つ目はブックマークのフォルダになる。ブックマークバーのフォルダを右クリックすると、中身を全部開く項目が出て、フォルダ1つ分がまとめてタブになる。逆向きの操作も用意されていて、ブックマークのメニューから、いま開いている全タブを新しいフォルダ1つに保存できる。この2つを往復させると、窓を「しまって、また出す」対象として扱えるようになる。閉じるだけでは、この出し直しができない。

2つ目は起動時のページになる。設定の起動時の項目で、特定のページまたはページセットを開くを選ぶと、Chromeを起動した瞬間にその組み合わせが開く。アドレスを手で入力する必要はなく、いま開いているページをそのまま登録するボタンがある。毎朝同じ5つのサービスを手で開いている人は、この設定1回分の作業を毎日繰り返していることになる。

3つ目は固定タブになる。固定するとタブはアイコンの幅まで縮んで列の左端に移り、通常の閉じる操作では消えず、再起動しても戻ってくる。固定してあるかどうかは、そのタブが常駐なのか通りすがりなのかの表明にもなる。

閉じてしまった側の手当ても決まっている。Chromeのショートカット一覧には、閉じた順に戻すと明記されている。

閉じたタブを閉じた順序で再び開く ⌘+shift+t 出典: support.google.com

続けて押せば直近の閉じた履歴をさかのぼれるうえ、閉じてしまったウィンドウを中身のタブごと復活させることもできる。

なお、2枚のタブを同時に画面へ出したい場合は、窓を分けるほかに分割表示という手もある。Macのショートカット一覧には、アクティブなタブで分割ビューを開く操作として ⌘+option+n が載っている。1つのタブの中身を左右2つに割る仕組みで、割れるのは2つまでになる。資料と、それを見ながら書くページを並べる用途には合うが、5つのサービスを並べる配置ではない。3つ以上を同時に見たいなら、窓を半分ずつに並べるやり方のほうが素直で、ノートPCの画面では横幅が足りずWebアプリがスマートフォン向けの表示に切り替わる点だけ注意しておく。

40枚の中から1枚を探す

タブが20枚を超えたあたりから、アイコンだけでは見分けがつかなくなる。同じ灰色の書類アイコンが3つ並ぶような状態では、目で探すより検索したほうが速い。Chromeには開いているタブを探す入口が2つある。

1つ目は、タブの列の右端にある一覧の入口になる。開いている全タブを題名で並べ、文字を打つと絞り込まれる。この一覧は今の窓だけでなく、開いている他のChromeウィンドウも横断するので、別の窓へ移したまま忘れたタブに戻る手段としてはこれがいちばん速い。開いているタブの下には最近閉じたタブも並ぶため、誤って閉じた場合と、置き場所を見失った場合が同じ箱で解決する。

2つ目はタスクマネージャで、macOSではウィンドウメニューから開く。タブと拡張機能が1行ずつ並び、メモリの使用量とCPUの割合が列として出て、並べ替えもできる。ここで分かるのは、どのタブが欲しいかではなく、どのタブがファンを回しているかになる。犯人がページではなく拡張機能だったというのはよくある結末で、誰も見ていないアニメーションを回し続けているタブが見つかることもある。

どちらの道具も、タブの題名が読めることを前提にしている。Webアプリによっては題名の先頭にアカウント名やワークスペース名を置いてくれるが、そうでないサービスは40枚の一覧の中で最も見つけにくい存在になる。題名で見分けられないものは、固定して位置を固定してしまえば、場所で探せるようになる。

増えたタブを軽くする設定

Chromeは、使っていないタブを自分の判断で寝かせる。この動きには名前と設定画面がある。

パソコンのメモリを節約して、アクティブなタブがスムーズに動作するよう、使用していないタブを無効にします。アクティブでないタブにアクセスすると、自動的に再読み込みされます。 出典: support.google.com

設定のパフォーマンスにあり、寝かせる強さは3段階になる。適度は長時間経ってから、最大は短時間で無効になり、バランス重視が推奨として最初から選ばれている。

読む価値が高いのは、無効にされない条件のほうになる。公開されている一覧では、音声や動画の再生と通話、画面共有、ページ通知、進行中のダウンロード、一部記入済みのフォーム、固定タブ、USBやBluetoothで接続済みのデバイスが挙げられている。どれも、黙って再読み込みされたら作業か接続が失われる場面ばかりで、その手前で止まる作りになっている。

さらに、常にアクティブにするサイトという除外リストがある。ここに入れたサイトは寝かされない。指定の形式は [scheme://][.]host[:port][/path][@query] と公開されていて、ドメインをそのまま書けばサブドメインまで含み、先頭にドットを付けるとそのホストだけに限定される。連絡用のツール、数値を取りに行き続けるダッシュボード、長い入力フォームを抱えたページが候補になる。

ただし、この設定でタブの枚数は1枚も減らない。減るのは寝ているタブの費用のほうで、これは別の、そして小さいほうの問題になる。

タブの並べ替えでは越えられない線

ここまでの操作はすべて、同じCookieを共有しているタブの並べ替えになる。境目はそこにある。Cookieはタブではなくプロファイルに属しているため、同じサービスに別のアカウントで同時に入ることは、同じ窓の2枚のタブではできない。サービス側がアカウント切り替えを自作している場合を除いて、選ぶ・グループにする・分割する、のどれをやっても変わらない。

入れ物 同じサービスに別アカウントで同時 一度に開き直せる 閉じたときに失うもの
1つの窓の中のタブ 不可 ブックマークのフォルダで可 その窓の全タブ
2つ目のウィンドウ 不可 不可 その窓の分だけ
2つ目のChromeプロファイル 起動時のページで可 そのプロファイルの窓
サービスごとに独立した窓 そのサービスの分だけ

最後の行が、Webアプリをまとめるブラウザが採っている形になる。サービスごとにアプリごとに独立したワークスペースを持たせるので、いまどのアカウントが手前にあるかは、どの窓が手前にあるかで決まる。この考え方で何ができるようになるのかはできることに整理してあり、同じ分類の製品どうしで料金の考え方や置き換える範囲が食い違う点はWaveboxとの比較で扱っている。費用の目安を先に知りたい場合は料金を見ておくと、乗り換えの判断が早い。

よくある質問

Chromeのタブは何枚まで開けますか?

1つのウィンドウで開けるタブの枚数について、上限は公開されていません。枚数が増えると変わるのはタブの幅で、最後はアイコンだけになります。メモリのほうは、しばらく触っていないタブをChromeが無効にして抑えます。実際の限界は、列を見て目的のタブを見分けられなくなる枚数で、技術的な限界より先に来ます。

複数のタブを一度に選ぶにはどうしますか?

Commandキーを押しながらタブをクリックすると選択が追加され、Shiftキーを押しながらなら間のタブがまとめて選ばれます。選んだ状態で閉じる、固定する、ミュートする、ドラッグする操作はすべて選択した全部に効きます。列の空いている場所を普通にクリックすると選択は消えるので、選び終えたらそのまま操作してください。

同じ組み合わせのタブを毎回開くには?

方法は2つあります。ブックマークのフォルダにまとめて保存し、フォルダを右クリックして全部開く方法と、設定の起動時の項目で特定のページセットを登録し、Chromeの起動と同時に開く方法です。前者は日中に何度も出し入れする組み合わせ、後者は毎朝必ず開く組み合わせに向いています。

同じサービスに2つのアカウントで同時にログインできますか?

同じChromeプロファイルの中ではできません。Cookieがタブではなくプロファイル単位で保存されているためです。サービス自身がアカウント切り替えを備えている場合は例外ですが、それはブラウザの機能ではありません。それ以外は、2つ目のプロファイルを作るか、サービスごとに窓を分けるブラウザを使うことになります。

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