Sidekickブラウザの代わりになるもの|手放してよい機能

Sidekickブラウザの代替として候補に挙がりやすいのは、Wavebox、Shift、Ferdium、PerplexityのComet、そしてChromeのプロファイルを使う方法の5つです。どれが合うかは、Sidekickで毎日使っていた機能が「サイドバーのWebアプリ」「同じサービスへの複数アカウント」「ワークスペース」のどれだったかで決まります。この記事では、Sidekickの公式サイトがいまどうなっているかを確かめたうえで、各候補の無料版の上限と有料版の価格を各社の公式ページで2026年10月18日に確かめた値で並べ、移行の手順までを整理します。このサイトはSpaceDeckの開発元が運営しています。

Sidekickの公式サイトは、いまCometへ転送される

最初に、Sidekickが本当に使えなくなったのかを確かめておきます。2026年10月18日に、Sidekickの公式サイト(meetsidekick.com)を開くと、PerplexityのAIブラウザであるCometのページ(perplexity.ai/comet)へ転送されました。Sidekickの配布ページや料金ページは表示されません。

Sidekickを使っていた人の声として、次のような記述があります。

同じサイトで複数のアカウントを同時に使うことがよくあり、セッション管理してくれるブラウザはかなり重宝したので正直困りました 出典: zenn.dev

この記述にあるとおり、Sidekickが選ばれていた理由の中心は、同じサービスに複数のアカウントでログインしたまま使える「セッション管理」でした。転送先のCometはAIによる操作の手伝いを前面に出したブラウザで、Sidekickと同じ使い方を引き継ぐ製品として案内されているわけではありません。公式サイトの転送だけを見て「後継はComet」と決めず、自分が使っていた機能が引き継げるかで選ぶ必要があります。

手元のSidekickがまだ起動する場合も、更新が届かない状態のブラウザで業務のアカウントを使い続けることになります。移行は、手元にブックマークやログイン情報が残っているうちに済ませるほうが楽です。

代替を選ぶ前に、使っていた機能を3つに分ける

Sidekickには、性質の違う機能が1つのアプリにまとめられていました。代替を選ぶ前に、毎日使っていたものに印を付けておくと、候補を一気に絞れます。

  • サイドバーのWebアプリ:Gmail、Slack、Notionなどをサイドバーに並べ、ワンクリックで切り替える
  • 複数アカウント:仕事用と個人用のGmailのように、同じサービスに別々のアカウントでログインしたまま使う
  • ワークスペース:仕事と私用、案件ごとなどで、表示するアプリやタブの組を切り替える

アプリ集約ブラウザの開発元が公開しているSidekickとの比較のページに残っているSidekickの当時の条件では、無料版はサイドバー5アプリ・合計10アプリ・2セッション、有料版は月12ドル、同じサービスへの複数アカウントでの同時ログインはPro限定でした。つまり、無料版でSidekickを使っていた人と、有料版で複数アカウントを使い倒していた人では、必要な代替が違います。

3つのうち「複数アカウント」に印が付いた人は、候補が大きく絞られます。Chromeのタブグループやワークスペース型のブラウザの多くは、見た目を分けるだけで、同じサービスに2つのアカウントで入る機能を持っていないためです。

代替候補5つの無料版と価格

各社の公式ページで確かめた条件は次のとおりです(2026年10月18日時点)。

候補 無料版で使える範囲 有料版 対応する使い方
Wavebox Work & Homeの2グループ、各2アプリ、拡張機能1つ Pro 月8.33ドル(年払い)、Teams 1人あたり月12.50ドル サイドバー、複数アカウント、スペース
Shift 5 Spaces、各Spaceに10アプリ Advanced 年199.99ドル サイドバー、Spaces
Ferdium 制限の記載なし(コミュニティ開発) なし サービスの追加、複数アカウント、ワークスペース
Comet 配布は無料 有料プランは本記事では未確認 AIによる操作の手伝い
Chromeのプロファイル すべて無料 なし 複数アカウント(窓ごと)

Wavebox

Waveboxの料金ページによると、すべてのアカウントがWavebox Proの7日間の無料体験から始まり、クレジットカードは不要です。体験が終わると無料のBasicに移り、Work & Homeの2グループ、各グループに2アプリ、拡張機能1つまで使えます。同じページでは、無料版でも仕事用と個人用の2つのGmailにログインしたままにできると説明されています。Proは年払いで月8.33ドル、スペース・グループ・アプリが無制限になります。

Shift

Shiftの料金ページでは、無料版は5 Spaces、各Spaceに10アプリまでで、有料のAdvancedは年199.99ドル(米ドル)で、SpacesとSpaceあたりのアプリが無制限になります。無料版で扱える数は候補の中で多いほうです。

Ferdium

Ferdiumの公式サイトによると、同じサービスを2回以上追加して複数のアカウントにログインでき、ワークスペースで仕事と私用を分けられます。アカウントを作らずに使え、データは手元に残ります。使っていないサービスを休止させて、パソコンの動作が重くなるのを防ぐ機能もあります。コミュニティによる開発で、GitHubで公開されています。

Comet

Sidekickの公式サイトの転送先です。Cometのページでは、Mac、Windows、iOS、Androidで使えると案内されています。中心にあるのはAIのアシスタントで、サイドバーにWebアプリを並べる使い方や、同じサービスへの複数アカウントでの同時ログインが用意されているかは、公式ページでは確認できませんでした。

Chromeのプロファイル

新しいアプリを入れたくない人は、Chromeのプロファイルでも複数アカウントを分けられます。右上のプロファイルボタンから[Chrome プロファイルを追加]を選ぶと、窓ごとに別のCookieを持つプロファイルが作れます。ただし、Sidekickのサイドバーのような一覧は無く、アカウントの数だけ窓が増えます。

手放してよい機能と、代わりが要る機能

Sidekickの機能をすべて代替で再現しようとすると、候補はどれも足りなく見えます。実際には、手放しても困らない機能もあります。

手放してよいことが多いのは、次のような機能です。

  • タブの自動休止:Chromeにも、使っていないタブを非アクティブにするメモリセーバーがあります
  • 広告やトラッカーのブロック:拡張機能やブラウザ標準の機能で代わりが利きます
  • 独自の検索ページや新しいタブの画面:毎日の作業時間にはほとんど影響しません

代わりが要るのは、次の2つです。

  • 同じサービスへの複数アカウントでの同時ログイン:これが無いと、ログアウトとログインの繰り返しに戻ります
  • サイドバーでアプリを切り替える操作:タブ列の中から毎回探す状態に戻ると、1回あたり数秒でも1日では大きな差になります

この2つを両方満たすのは、表の中ではWaveboxとFerdium、そして後の節で触れるアプリ集約ブラウザです。Shiftは無料版のSpacesとアプリの数に余裕があり、サイドバーでの切り替えを重視する人に向いています。複数アカウントが要らず、ログインが1つずつで足りる人なら、Chromeのタブグループとプロファイルだけで十分な場合もあります。

Sidekickからの移行手順

移し替えるものは、ブックマーク、使っていたWebアプリの一覧、各サービスのログインの3つです。

  • ブックマーク:移行先のブラウザに、Chromeなど他のブラウザからの読み込み機能があるかを確かめます。Sidekickの読み込みに対応していない場合は、一度Chromeに移してから、移行先で読み込むと経路が作れます
  • Webアプリの一覧:Sidekickのサイドバーに並べていたアプリを紙やメモに書き出します。数えると、毎日開いていたのは数個だけということが少なくありません
  • ログイン:Cookieは移し替えられないため、移行先で各サービスに入り直します。パスワード管理ツールの拡張機能を使っているなら、先に移行先へ入れておくと入り直しが早く済みます

移行先では、最初に「毎日開いていたアプリ」だけを登録し、1週間使ってから足りないものを追加するのが失敗の少ない進め方です。最初からSidekickと同じ数を登録すると、無料版の上限にすぐ届き、有料版にすべきかどうかの判断がつきにくくなります。

アプリ集約ブラウザという選択肢

サイドバーのWebアプリと複数アカウントの両方が必要で、Macだけで使う人には、アプリ集約ブラウザも候補になります。Webアプリごとに専用のCookieの保存先を持たせ、アプリをワークスペースにまとめて切り替える種類の道具です。

先に触れた比較のページでは、Sidekickの当時の条件と並べて、使い始めにアカウント登録が不要なこと、対応OSがmacOSのみであることなどが整理されています。同じサービスに複数のアカウントで入るには、登録済みのアプリを右クリックして「別アカウントとして追加(セッションを分ける)」を選ぶ手順です。ブックマークはChrome、Edge、Brave、Vivaldi、Arc、Opera、Safari、Firefoxからフォルダの構成ごと読み込めます。

料金は料金のページにあるとおり、2026年10月18日時点で、無料版はワークスペース1つ・アプリ3つまで、Proは月額980円、年額8,800円、買い切り19,800円です。複数アカウントでの同時ログインはProの機能で、インストールから14日間はすべての機能を試せます。Waveboxと比べたい人はWaveboxとの比較で、無料版の上限の違いを確かめられます。

どの候補を選ぶ場合も、決め手は「複数アカウントが要るか」と「何個のアプリを毎日開くか」の2点です。この2点を数えてから各社の無料版や体験期間を試すと、Sidekickの代わりを短い時間で決められます。

よくある質問

Sidekickはもう使えないのですか?

2026年10月18日時点で、Sidekickの公式サイトを開くとPerplexityのCometのページへ転送され、配布ページや料金ページは表示されません。手元に残っているアプリが起動する場合も、更新が届かないブラウザで業務のアカウントを使い続けることになるため、早めの移行が安全です。

Sidekickの後継はCometですか?

公式サイトの転送先はCometですが、CometはAIのアシスタントを中心にしたブラウザです。Sidekickで重宝されていた、サイドバーにWebアプリを並べる使い方や、同じサービスへの複数アカウントでの同時ログインが用意されているかは、Cometの公式ページでは確認できませんでした。使っていた機能で選ぶのが確実です。

無料で使えるSidekickの代わりはありますか?

Ferdiumは無料で、同じサービスを2回以上追加して複数のアカウントに入れます。Waveboxの無料版は2グループ・各2アプリ・拡張機能1つまで、Shiftの無料版は5 Spaces・各10アプリまでです。いずれも2026年10月18日に各社の公式ページで確かめた条件で、変わることがあります。

Sidekickのログイン状態は移行先に引き継げますか?

ログイン状態(Cookie)は引き継げないため、移行先で各サービスに入り直す必要があります。パスワード管理ツールの拡張機能を先に移行先へ入れておくと、入り直しの手間が減ります。ブックマークは、移行先がSidekickの読み込みに対応していなければ、一度Chromeに移してから読み込む方法があります。

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