Gmailのデスクトップ通知を確実に受け取る設定|Macでの3層の直し方
Gmailのデスクトップ通知をオンにしたはずなのに、新着メールの知らせが画面に出てこない。逆に、一度出るようになったら会議中も容赦なく出続けて、結局オフに戻した。どちらも同じ原因から来ている。Gmailのデスクトップ通知は1か所の設定ではなく、Gmail側・ブラウザ側・macOS側という3つの層が全部オンになって初めて画面に出る仕組みになっているからだ。この記事では、その3層をそれぞれ公式の手順で確かめ、必要な通知だけを残す形に組み直すところまでを扱う。
Gmailのデスクトップ通知が「どこかで止まる」仕組み
デスクトップ通知が届かないという相談は、検索結果でも知恵袋でも同じ形で繰り返し現れる。Gmailの設定画面でオンにしたのに何も変わらない、という訴えだ。
Gmailのデスクトップ通知がうまくいきません。ブラウザーはChromeです。 Gmailを開き、「設定」の「デスクトップ通知」の「メール通知(新規メール)ON」をチェックしていますが何も変わりません。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
この状態は不具合ではない。Gmailの設定は「Gmailが通知を出したい」という意思表示でしかなく、それをブラウザが受け取り、さらにmacOSが画面に描いて、ようやく通知になる。途中のどこか1つでも拒否になっていれば、Gmailの画面でいくらオンにしても何も起きない。
順番はこうなっている。まずGmailの「デスクトップ通知」設定。次にブラウザのサイトごとの通知許可。最後にmacOSのシステム設定にある「通知」。切り分けるときは、この順に上から確認するのが早い。逆から見ると、macOS側で通知が許可されているのにGmailの画面から何も出ないなら、原因はブラウザかGmailに絞られる。
もう1つ、検索している人の多くが見落としている前提がある。Gmailのデスクトップ通知は、Gmailのタブをブラウザで開いたままにしていることが条件になる。ニュースサイトから届く広告通知のように、ブラウザを閉じていても勝手に飛んでくる種類のものではない。ここを取り違えていると、設定をいくら見直しても解決しない。
Gmail側の設定:デスクトップ通知をオンにする
最初の層はGmailそのものだ。Googleの案内では、Chrome・Firefox・SafariのいずれかでGmailにログインして開いている状態であれば、メール通知を受け取れるとされている。手順は次の通り。
- パソコンでGmailを開く
- 右上の設定アイコンから「すべての設定を表示」をクリックする
- 「デスクトップ通知」まで下にスクロールする
- 「メール通知(新規メール)ON」または「メール通知(重要メール)ON」を選ぶ
- ページ下部の「変更を保存」をクリックする
最後の「変更を保存」を押し忘れる取りこぼしが多い。ラジオボタンを選んだだけでは反映されず、画面を離れると元に戻る。
選択肢が2つある点も押さえておきたい。「新規メール」は届いたメールすべてが対象で、「重要メール」はGmailが重要マークを付けたものだけに絞られる。1日に受け取るメールが多い人ほど、後者のほうが実用的になる。受信トレイのカテゴリを使っている場合は、新着すべてを選んでいても「メイン」カテゴリの新着だけが通知の対象になるとGoogleは案内している。プロモーションや「ソーシャル」に振り分けられたメールで通知が鳴らないのは、その仕様通りの動きだ。
通知音は同じ「デスクトップ通知」の欄で決める。「メールの通知音」のリストから音を選び、鳴らしたくない場合は「なし」を選ぶ。通知は出したいが音は要らない、という組み合わせがここで作れる。詳しい手順はGmailヘルプの通知設定のページにまとまっている。
ブラウザ側の設定:サイトへの通知許可
2番目の層はブラウザだ。Gmail側をオンにすると、ブラウザが「mail.google.comが通知の送信を求めています」という確認を出す。ここで許可を押していなければ、そこで止まる。過去に反射的に「ブロック」を押していた場合も同じで、以後は確認すら出なくなる。
Chromeでは、設定を開き、「プライバシーとセキュリティ」から「サイトの設定」、さらに「通知」と進む。ここには「通知の送信を許可しないサイト」と「通知の送信を許可するサイト」の2つのリストがあり、どちらにも「追加」からアドレスを直接書き込める。Gmailが前者のリストに入っているなら、そこから外す。
Chromeには自動で権限を外す動きもある。Googleは、通知が過剰にならないよう、しばらくアクセスしていないサイトの通知権限が削除されることがあり、その際は通知が届かなくなることを知らせるアラートが出る、と案内している。長期休暇明けに急に通知が来なくなったときは、この動きを疑う価値がある。
Safariの場合、通知の許可は「Safari」>「設定」>「Webサイト」>「通知」で一覧になっている。ここで各サイトの許可と拒否を切り替える。なお、この画面には「通知の送信許可要求をWebサイトに許可」というチェックボックスがあり、これを外していると新しいサイトからの許可の確認自体が出なくなる。広告通知を止めるために過去にこれを外していると、Gmailの許可も求められないまま止まる。
ブラウザを複数使い分けている人は、この確認を使っているブラウザごとに繰り返す必要がある。許可はブラウザ単位で保存されており、Chromeではさらにプロファイル単位で分かれている。
macOS側の設定:システム設定の「通知」
3番目の層がmacOSだ。ブラウザが通知を出そうとしても、OSが受け付けなければ画面には出ない。アップルメニューから「システム設定」を開き、サイドバーの「通知」をクリックする。
「アプリケーションの通知」の一覧から、Gmailを開いているブラウザを選ぶ。ここで確認する項目は次の通り。
- 通知を許可:オフになっていると、以下の項目はすべて淡色表示になり効かない
- 通知スタイル:「デスクトップ」「通知センター」「ロック画面」から表示場所を選ぶ。さらに「一時的」(しばらくすると消える)か「持続的」(閉じるまで残る)を選ぶ
- アプリケーションアイコンにバッジを表示:Dockのアイコンに件数を出すかどうか
- 通知音を鳴らす:音の有無
- プレビューを表示:本文の一部を出すかどうか。「常に表示」「ロックされていないときのみ」「表示しない」から選ぶ
- 通知のグループ化:「自動」「アプリケーション別」「オフ」
Safariを使っている場合は、Webサイトごとに個別の項目としてこの一覧に並ぶ。Chromeを使っている場合はChrome自体が1項目になるため、ここでオフにするとGmail以外のサイトの通知もまとめて止まる。使っているブラウザによって、この一覧の粒度が変わる点は知っておきたい。
一覧の上にある「通知センター」の欄には、全体をまとめて止める設定が並んでいる。ディスプレイがスリープ中のとき、画面がロックされているとき、ディスプレイをミラーリング中または共有中、の3つの場面について、それぞれ通知を一時停止するか許可するかを決められる。画面共有中の設定は、次の打ち合わせの前に一度見ておく価値がある。取引先に個人宛のメールのプレビューが映るかどうかが、この1か所で決まる。
タブを閉じると通知が止まる、という前提
3層を全部オンにしても、Gmailのタブを閉じれば通知は来ない。これは設定の問題ではなく、Gmailのデスクトップ通知の作りがそうなっているためだ。Googleの案内も、ブラウザでGmailにログインして開いている状態を前提に書かれている。
この前提が、Webサイトから届く広告通知との決定的な違いになる。Appleは、Safariで許可したWebサイトからの通知について、SafariやWebサイトが開いていないときも届くと明記している。つまり、押し売りの通知は閉じていても飛んでくるのに、仕事で必要なGmailの通知は開いていないと来ない、という逆転が起きている。
対処は2つある。1つは、Gmailのタブをピン留めして閉じない運用にすること。もう1つは、Gmailを独立したウインドウとして常駐させることだ。後者は、タブの海に沈んで誤って閉じてしまう事故を構造的に防げる。タブが数十個並んだ状態では、必要なタブを閉じないという運用はいずれ破綻する。
なお、macOSの「メール」アプリにGmailアカウントを追加すれば、ブラウザとは無関係に通知が届くようになる。ただしその場合、通知の見た目も既読の扱いもメールアプリ側の作法に変わる。Gmailの画面で作業する前提の人にとっては、通知のためだけにアプリを増やすことになるため、判断が分かれるところだ。
集中モードが効いているときの見え方
通知設定を全部オンにしたのに出ない、という場合にもう1つ疑うべきなのが集中モードだ。macOSの集中モードは、オンの間すべての通知を一時停止し、指定した人やアプリからの通知だけを通す仕組みになっている。
集中モードはシステム設定のサイドバーから設定する。用意されている「仕事」や「ゲーム」を追加してもよいし、カスタムで作ることもでき、最大10個まで作成できる。各集中モードには「通知される連絡先」と「許可するアプリ」があり、ここでブラウザを許可リストに入れておかないと、集中モード中はGmailの通知も止まる。
素早くすべてを止めたいときは、Optionキーを押したままメニューバーの日付と時刻をクリックする。これだけで「おやすみモード」がオンになる。コントロールセンターからオンにする場合は、継続時間を「1時間」のように選べるほか、会議中であれば「この予定が終了するまで」を選んで、カレンダーの予定の終わりに合わせて自動で解除させることもできる。
すべてのAppleデバイスで集中モードを最新の状態に保つ設定にしている場合、Macでオンにするとほかのデバイスでもオンになる。Mac側だけ止めたつもりでiPhoneの通知まで消えていた、という混乱はここから起きる。
複数アカウント・複数プロファイルで起きる取りこぼし
Gmailを仕事用と個人用で使い分けている場合、通知はさらに詰まりやすくなる。ブラウザで複数のGoogleアカウントに同時ログインしていると、Gmailの画面はアカウントを切り替えて表示するが、デスクトップ通知が出るのは開いているタブのアカウントに限られる。切り替えた瞬間から、もう一方の新着は画面に出なくなる。
そのため、2つ以上のアカウントの新着を同時に知りたい場合は、アカウントの数だけGmailのタブかウインドウを開いておく必要がある。Chromeであればプロファイルを分けるのが定石で、プロファイルごとにログイン状態も通知許可も別々に保持される。ただしプロファイルを分けると、通知許可の設定もプロファイルの数だけ確認することになる。片方のプロファイルでは通知が出て、もう片方では出ない、という状態はこうして生まれる。
さらに、macOSの「アプリケーションの通知」の一覧では、プロファイルが違っても同じChromeとして1項目にまとまる。つまり、OS側でできるのは「Chrome全体の通知をどうするか」という粗い判断だけで、仕事用のGmailだけ通知を残して個人用は止める、という指定はここではできない。
この構造上の限界が、Gmailだけの問題ではなく、Slack・Notion・各種の管理画面をブラウザで使っている人すべてに当てはまる。アプリごとに独立したワークスペースを持てる道具が求められるのは、この粒度の問題を解くためだ。
通知を絞り込んだあとに残る問題
3層を通して見ると、Gmailのデスクトップ通知の設定は「出すか出さないか」の二択ではないことが分かる。macOS側には通知スタイル・バッジ・音・プレビューの4つの独立したつまみがあり、これらを組み合わせれば「音は鳴らさず、画面も横切らせず、通知センターにだけ残す」という置き方ができる。1日に何十通も届くメールには、この設定が現実的な落としどころになる。
そのうえで残るのが、ブラウザ1つがOSから見て1つのアプリでしかない、という構造の問題だ。Gmail・Slack・プロジェクト管理・顧客対応の画面がすべて同じブラウザの中にあるかぎり、通知の判断は全部まとめてオンかオフかになる。サービスごとにウインドウとセッションを分ける作りの道具を使うと、この判断を1つずつ下せるようになる。何がどう分かれるのかはワークスペースに整理されている。
分けたときに何ができるようになるかはできることにまとまっており、手元で使っているサービスが対象に入っているかは使えるアプリで確認できる。導入前の疑問はよくある質問に一覧がある。
通知が来ない原因を追う作業と、通知が多すぎる問題を解く作業は、見かけは正反対だが、どちらも「どの層で何を決めているか」を把握していないと進まない。まずはGmail・ブラウザ・macOSの3層を順に確かめ、そのうえで、通知の粒度をアプリ単位からサービス単位へ細かくする必要があるかどうかを判断するのが順序になる。
よくある質問
Gmailの設定でデスクトップ通知をオンにしたのに何も出ないのはなぜ?
Gmail側の設定は3層のうちの1層でしかないためです。ブラウザのサイトごとの通知許可と、macOSのシステム設定にある「通知」の両方がオンになっていないと画面には出ません。Chromeなら設定の「プライバシーとセキュリティ」から「サイトの設定」、「通知」の許可リストを確認してください。
ブラウザを閉じていてもGmailの通知は届く?
届きません。Gmailのデスクトップ通知は、ブラウザでGmailにログインして開いている状態を前提にしています。一方、Safariで許可したWebサイトからの通知は、SafariやWebサイトが開いていなくても届くとAppleが案内しています。Gmailの通知が必要なら、タブを開いたままにしておく必要があります。
新着メールの通知が一部のメールだけ来ないのはなぜ?
受信トレイのカテゴリを使っている場合、新着通知をオンにしていても「メイン」カテゴリの新着だけが通知されるとGoogleが案内しています。プロモーションやソーシャルに振り分けられたメールは通知の対象外です。また「メール通知(重要メール)ON」を選んでいる場合は、重要マークが付いたメールだけが対象になります。
通知は残したいが画面を横切るのを止めたいときは?
macOSのシステム設定でアップルメニューから「通知」を開き、「アプリケーションの通知」で対象のブラウザを選びます。通知スタイルを「通知センター」だけにし、「通知音を鳴らす」と「アプリケーションアイコンにバッジを表示」をオフにすると、通知は記録として残りながら画面には出てこなくなります。