Macで通知が表示されないときに確かめること
Macで通知が表示されないとき、多くの人は最初にアプリを再起動します。それで直ることもありますが、直らなかったときに次の一手が決まらないのが困りどころです。通知はいくつもの関門を通って画面に出てくるので、どこで止まっているかを決めてから触るほうが早く終わります。この記事では、その関門を手前から順に並べ、それぞれで何を見るかを整理します。
通知が画面に出るまでには、4つの関門がある
Macの通知は、アプリが出したものがそのまま画面に出るわけではありません。順番に並べると、通知を出す側のアプリの設定、macOSのアプリごとの通知設定、集中モードの許可、そして画面の状態という4つを通ります。どれか1つでも閉じていれば、画面には何も出ません。
この構造が、切り分けをややこしくしています。アプリの中では通知がオンになっているのに来ない、という相談が多いのは、2つ目以降のどこかで止まっているためです。原因を探すときは、まずどの関門で止まっているかを決めて、そこだけを見ます。
普段使っている通知機能が突然使えなくなると情報を知ることができなくて不便ですよね。そこで今回は、Macの通知が表示されないときの原因や対処法を紹介します。 出典: macaid.arst.jp
確かめる順番は、手前から後ろへ進むより、後ろから手前へ戻るほうが速く終わります。集中モードと画面の状態は数秒で確認でき、ここで見つかることが最も多いからです。それで見つからなければ、アプリごとの設定、最後にアプリ自体の設定という順に降りていきます。
まず集中モードと画面の状態を疑う
最初に見るのはコントロールセンターです。メニューバー右端を開いて、集中モードのどれかがオンになっていないかを確かめます。おやすみモードに入ったまま忘れているのが、いちばんよくある形です。スケジュールで自動的にオンになる設定をしている場合は、意図していない時間帯に入っていることもあります。
次が画面の状態です。システム設定の「通知」には、状況ごとに通知を出すかどうかを決める項目が3つ並んでいます。ディスプレイがスリープ中のとき、画面がロックされているとき、ディスプレイをミラーリング中または共有中のそれぞれで、通知オフか通知を許可かを選びます。外部ディスプレイに繋いだ日から通知が出なくなった、という症状はここで決まります。プレゼンや画面共有のときに通知を止める設定は便利ですが、繋ぎっぱなしで仕事をする人には邪魔になります。
3つ目に、プレビューの設定です。「プレビューを表示」には、常に表示、ロックされていないときのみ、表示しないの3つがあります。表示しないにしていると、バナーは出ても中身が見えないため、出ていないように感じることがあります。通知そのものが消えているのか、中身だけが隠れているのかを、ここで区別できます。
アプリごとの通知設定で見る5つのスイッチ
集中モードと画面の状態で見つからなければ、システム設定の「通知」を下にスクロールして、アプリの一覧から該当するものを開きます。ここは見るところが多いので、順番を決めておくと迷いません。
1つ目は「通知を許可」です。これがオフだと、その下のスイッチは淡色になって触れません。アプリを入れ直したときに、初回の許可を出し損ねているとこの状態になります。
2つ目は通知スタイルです。この項目で場所と残り方が決まります。
バナーもしくは通知パネルを選択すればMac右上に通知が表示されます。そのためMacの通知が表示されないときは「なし」を選択していないかを一度チェックしてみてください。 出典: macaid.arst.jp
現在のmacOSでは、通知の場所としてデスクトップ、通知センター、ロック画面を選び、表示の仕方として「一時的」と「持続的」を選ぶ形になっています。一時的はしばらくすると消え、持続的は閉じるまで残ります。デスクトップへの表示を外していると、通知センターには溜まるのに画面には出ないという状態になります。
通知スタイルの下には、「重大な通知を許可」と「即時通知を許可」という項目が付くアプリもあります。これは通知を出すかどうかではなく、集中モードがオンのときも通すかどうかを決めるスイッチです。集中モード中だけ届かないという症状であれば、ここと集中モード側の設定の両方が揃っている必要があります。片方だけ開けても通りません。
3つ目は「通知音を鳴らす」、4つ目は「アプリケーションアイコンにバッジを表示」です。この2つは表示とは別のスイッチなので、音だけ鳴らない、バッジだけ付かない、という部分的な症状の原因になります。5つ目が「通知のグループ化」で、ここをアプリケーション別にしていると、同じアプリの通知が1つにまとまるため、件数が少なく見えることがあります。
アプリ側の設定と、ログインしているアカウント
macOS側が全部開いているのに来ない場合は、アプリ側を見ます。チャットやメールのアプリは、たいてい自前の通知設定を持っていて、macOSの設定とは独立しています。全部通知する設定なのか、メンションとダイレクトメッセージだけなのか、通知を一時停止していないか。この3点を先に確かめます。
通知を一時停止する機能は、多くのチャットアプリが持っています。名前の横に小さな印が出ていたら、その状態です。会議のときに止めてそのままになっているケースが目立つので、アプリ側の設定を細かく見る前に、この印の有無を確かめると早く済みます。停止には期限を付けられるものが多く、期限を付ける癖にしておくと同じ症状を繰り返しません。
見落としやすいのが、どのアカウントで見ているかです。仕事用と個人用でアカウントが分かれているサービスでは、通知の設定もアカウントごとに別です。片方では届き、もう片方では届かないという状態は、設定の不具合ではなく、そもそも別の設定を見ていることが原因です。
はじめに各アプリケーションの通知が表示される設定になっているか確認しましょう。通知を許可しない設定になっているとMac上には表示されないので、こちらを改善することで通知が表示できるようになります。 出典: macaid.arst.jp
ログインし直したあとに通知が来ないという相談も、同じ理由で起きます。サービス側は、通知を送る先をブラウザやアプリごとに登録しています。ログアウトすると、その登録が外れることがあり、入り直したときに許可を求められます。その場で見送ると、以後は静かなままです。気付きにくいので、ログインし直した日を境に来なくなったなら、許可の出し直しから確かめます。
再起動やアプリの入れ直しは、ここまで見ても原因が特定できなかったときの手段です。先に試すと、何が効いたのか分からないまま同じ症状を繰り返すことになります。直った理由が残らない対処は、2回目以降の時間を短くしてくれません。
通知センターには残るのに、バナーだけ出ないとき
症状を分けると、原因の候補がさらに絞れます。通知センターを開いたときに履歴が並んでいるなら、通知そのものは届いていて、画面に一瞬出す部分だけが止まっています。履歴も空なら、届く前の段階で止まっています。この2つは見るところがまったく違うので、最初に確かめる価値があります。
通知センターは、メニューバーの時刻表示をクリックするか、トラックパッドを2本指で画面の右端から左へ払うと開きます。ここに並んでいるのに画面へ出ないときは、アプリごとの通知スタイルでデスクトップへの表示が外れているか、集中モードで知らされない扱いになっているかのどちらかです。逆に通知センターも空なら、アプリ側の設定か、そのサービスからの配信自体が止まっている可能性を先に見ます。
音とバッジも手掛かりになります。音は鳴るのにバナーが出ないなら、届いてはいるので表示側の設定です。Dockのバッジだけ増えていく場合も同じで、この場合は通知スタイルを見ます。何も起きないなら、アプリの「通知を許可」からたどり直します。
もうひとつ、macOSを更新した直後に通知が乱れることがあります。通知の表示を受け持つ仕組みが読み込み直されていないことが原因で、ログアウトして入り直すと戻ることが多い症状です。ここまでの確認で設定に問題がないと分かってから試すと、設定を触らずに済みます。
ブラウザで開いているサービスの通知は、経路がもう1本増える
GmailやSlackやNotionをブラウザのタブで開いている場合、関門は4つではなく5つになります。サービスがブラウザに通知を出す許可と、ブラウザがmacOSに通知を出す許可の、2段構えになるためです。
ブラウザ側の許可は、サイトごとに保存されています。Chromeであれば設定のプライバシーとセキュリティからサイトの設定へ進み、権限の通知を開いて、そのサービスが許可の側に入っているかを見ます。ブロックしたまま忘れているサイトは、ここに並んでいます。使い方の詳しい手順はChrome ヘルプに用意されています。
macOS側では、通知の出どころはブラウザという1つのアプリです。つまり、システム設定の「通知」でブラウザの通知をオフにすると、そのブラウザで開いているすべてのサービスの通知が一度に消えます。1つのサービスだけ止めたい、あるいは1つだけ確実に受け取りたいという要望が、macOSの設定画面だけでは叶わないのはこのためです。
もうひとつ、タブを閉じると通知が来なくなるサービスがあります。バックグラウンドで受け取り続ける作りのものと、タブが開いている間だけのものがあり、後者はタブを閉じた時点で静かになります。タブを30個抱えて整理したあとに通知が来なくなった、という症状は、設定ではなくこの違いから来ていることがあります。
通知の出どころを分けると、切り分けそのものが短くなる
ブラウザ経由の通知が増えるほど、原因の候補は広がります。どのタブが鳴ったのか分からない、閉じたら来なくなった、1つのサービスだけ止められない。これらはいずれも、複数のサービスが1つのアプリの中に同居していることから生まれています。
この構造を置き場所から変えるのが、アプリ集約ブラウザと呼ばれる種類のmacOSアプリです。サービスごとにアプリごとに独立したワークスペースを持たせ、通知もサービス単位で扱います。どういう作りでそうしているかはできることのページに整理されていて、通知を1か所に集めて扱う考え方と、キーひとつで切り替える操作が説明されています。
アカウントの混ざりを防ぐ仕組みはワークスペースのページが詳しく、アプリごとに専用のCookieコンテナを持たせるため、3つのGmailに同時にログインしても互いの存在を知らない作りです。どのサービスを載せられるかは使えるアプリのページにまとまっています。無料で使える範囲は料金のページにあり、ワークスペース1つとアプリ3つまでが無料の線です。導入前の細かい疑問はよくある質問に集まっています。
通知が表示されないときの切り分けは、関門の数で決まります。関門を減らせば、次に同じ症状が出たときに見る場所も減ります。
よくある質問
Macの通知が急に表示されなくなったとき、最初にどこを見ますか?
コントロールセンターを開いて、集中モードやおやすみモードがオンになっていないかを確かめます。次にシステム設定の「通知」で、ディスプレイのスリープ中や画面共有中の表示設定を見ます。この2か所で見つかることが最も多く、どちらも数秒で確認できます。
アプリの中では通知をオンにしているのに届きません。どこが原因ですか?
macOS側のアプリごとの設定が閉じている可能性が高いです。システム設定の「通知」でそのアプリを開き、「通知を許可」がオンか、通知スタイルでデスクトップへの表示が外れていないかを確認します。通知音とバッジは別のスイッチなので個別に見ます。
外部ディスプレイに繋いでから通知が出なくなりました。
システム設定の「通知」にある「ディスプレイをミラーリング中または共有中」の項目が通知オフになっていると、繋いでいる間は通知が止まります。プレゼン向けの設定なので、外部ディスプレイを常時使う環境では通知を許可に変えると戻ります。
ブラウザで開いているサービスの通知だけ来ないのはなぜですか?
ブラウザ経由の通知は、サービスがブラウザに出す許可と、ブラウザがmacOSに出す許可の2段になっています。ブラウザ側の設定でそのサイトがブロックされていないかを確認してください。タブを閉じると通知が止まる作りのサービスもあります。