Macの通知センターを見やすく整える|開き方から中身の絞り込みまで

Macの通知センターは、開いたことはあってもきちんと使っている人が少ない画面だ。気づいたときには読み終えた通知が何十件も積み上がっていて、上から消していくだけの場所になっている。一方で「さっき出ていたあの通知をもう一度見たい」と思って開くと、見つからないことがある。この記事では、通知センターの開き方と閉じ方、中に残るものと残らないもの、何をこの画面に集めるかの決め方、そしてウィジェットの整理までを順に扱う。

通知センターの開き方と閉じ方

まずは入口を固める。Appleが案内している開き方は2つある。メニューバーで日付と時刻をクリックする方法と、2本指でトラックパッドの右端から左に向かってスワイプする方法だ。閉じるときは、デスクトップ上の任意の場所をクリックするか、メニューバーの日付と時刻をもう一度クリックするか、2本指でトラックパッドの右端に向かってスワイプする。

マウスを使っていてトラックパッドのスワイプが使えない場合や、メニューバーまでポインタを動かすのが手間な場合は、キーボードから開く手もある。

「キーボード」設定で、「通知センター」を開くための独自のキーボードショートカットを作成できます。macOSキーボードショートカットを使用するを参照してください。 出典: support.apple.com

通知センターには標準のキーボードショートカットが割り当てられていないため、自分で作ることになる。システム設定の「キーボード」からキーボードショートカットの設定を開き、通知センターに好みのキーの組み合わせを割り当てる。1日に何度も開く画面なので、この一手間は早い段階で済ませておくと効く。

開く方法を複数持っておく意味は、作業の流れを切らないことにある。文章を書いている最中にメニューバーまでポインタを動かすと、そこで一度手が止まる。キーボードから開いて閉じられるようにしておくと、確認そのものが短い動作で終わる。

通知センターに残るもの、残らないもの

通知センターを「後から見返す場所」として当てにする前に、仕様を押さえておく必要がある。

通知センターに並ぶのは、まだ消去していない通知だけだ。Appleが案内している操作は、1つの通知を消去する、スタック内のすべての通知を消去する、という2つで、消去した通知を後から一覧で呼び出す手順は用意されていない。つまり「すべて消去」を押した時点で、その内容は通知センターからは辿れなくなる。

これは実務でしばしば問題になる。届いた瞬間にバナーを消し、後で通知センターから探そうとして、そこにないことに気づく。対処は2つある。1つは、消去を押す前に必ず内容を確認する習慣に変えること。もう1つは、そもそも通知センターを記録の保管場所として使わないことだ。

後者のほうが現実的になる。メールもチャットも、通知は元のアプリに本体が残っている。通知センターの役割は「まだ見ていないものが何件あるか」を把握することであって、履歴を保存することではない。この線引きをしておくと、消去のたびに惜しくなる感覚がなくなる。

通知がアプリごとにグループ化されている場合は、複数の通知がスタックとして表示される。最前面の通知をクリックすると展開してすべてが見え、「表示を減らす」をクリックすると元のスタックに戻る。件数の把握はこの展開と折りたたみで足りる。

通知センターの中で、そのまま処理する

通知センターは眺めるだけの画面ではない。中で完結する操作がいくつも用意されている。

ポインタを通知の上に置くと、その通知に応じたアクションが現れる。Appleは例として、カレンダーアプリの通知の「再通知」や、メールアプリの通知の「返信」を挙げている。アクションの横に矢印がある場合は、それをクリックするとその他のオプションが出る。メッセージアプリで着信に返信する場合なら、「拒否」の横の矢印から「メッセージで返信」を選べる。

通知そのものをクリックすると、アプリでその項目が開く。アプリ名の右側に矢印が表示されている場合、その矢印をクリックすると通知の詳細が表示される。

同じ矢印から、そのアプリの通知設定を変えることもできる。矢印をクリックしてさらにボタンを押すと、通知を停止するかオフにするか、あるいは「通知設定」を選んで詳細を変更するかを選べる。通知が邪魔だと感じたその場で、原因になっているアプリを名指しして止められるという意味で、この経路はシステム設定を開くより速い。

1つの通知を消すときは通知上のボタンをクリックする。スタック内をまとめて消すときは、ポインタをスタック内の一番上の通知に置いてから「すべて消去」をクリックする。

この「その場で処理する」動線を使えるかどうかで、通知センターの意味が変わる。開いて眺めて閉じるだけなら、件数を数えているのと変わらない。返信・再通知・アプリで開く・通知を止める、のいずれかを毎回どれか選ぶ運用にすると、開くたびに一覧が短くなる。特に再通知は使いどころが多く、いま対応できない予定の通知を後ろにずらせるので、消して忘れるよりも確実に残る。

何を通知センターに流すかを決める

通知センターが読みにくくなる原因は、たいていの場合「全部が流れ込んでいる」ことにある。ここを絞るのは、通知センター側ではなくシステム設定側の仕事になる。

アップルメニューから「システム設定」を開き、サイドバーで「通知」をクリックする。「アプリケーションの通知」の一覧からアプリを選ぶと、「通知スタイル」の項目がある。ここには表示場所の選択肢として「デスクトップ」「通知センター」「ロック画面」が並んでいる。

この3つは独立していて、片方だけを選べる。デスクトップを外して通知センターだけを残すと、そのアプリの通知は画面を横切らず、通知センターにだけ積まれる。読みたくなったときに開いて確認する形になる。逆に、割り込んでよいものだけ「デスクトップ」を残す。

あわせて調整したいのが「通知のグループ化」だ。「自動」はアプリ別またはWebサイト別にまとめ、場合によっては複数のグループに分かれてスタックになる。メールの通知がアカウント別にグループ分けされるのがその例だ。「アプリケーション別」はアプリ別にまとめ、最後に受信したアプリを先頭に並べる。「オフ」はグループ化しない。通知センターを一覧として読むなら、「オフ」よりグループ化されているほうが件数を掴みやすい。

プレビューの扱いもここで決まる。「プレビューを表示」を「表示しない」にすると、通知センターを開いても本文が出ない。画面を人に見られる環境では、この設定と通知センターの組み合わせが噛み合う。

ウィジェットを整えて、開く理由を作る

通知センターの下半分にはウィジェットが並ぶ。通知が溜まっているかを見るためだけに開く画面ではなく、予定や天気を確認する画面にすると、開く動機が増える。

追加の手順は次の通り。メニューバーで日付と時刻をクリックして通知センターを開き、下部にある「ウィジェットを編集」をクリックする。ウィジェットギャラリーからウィジェットを探すか、カテゴリをクリックして一覧を見る。追加するには、ウィジェットをクリックするか「追加」ボタンをクリックする。通知センター内での並び順は、ウィジェットを上下にドラッグして変えられる。終わったら右下の「完了」をクリックする。

追加したあとの調整も通知センターの中で完結する。Controlキーを押したままウィジェットをクリックすると別のサイズを選べる。削除するときはOptionキーを押したままポインタをウィジェットの上に移動し、表示されるボタンをクリックする。

iPhoneのウィジェットを持ってくることもできる。条件は3つで、iPhoneでiOS 17以降を使っていること、iPhoneとMacで同じApple Accountにサインインしていること、iPhoneがMacの近くにあるか同じWi-Fiネットワークに接続していることだ。そのうえでシステム設定の「デスクトップとDock」を開き、「ウィジェット」の「iPhoneウィジェットを使用」をオンにすると、ギャラリーにiPhoneのウィジェットが並ぶ。Macにインストールしていないアプリのウィジェットをクリックすると、iPhoneで開くよう促すメッセージが出る。

集中モードと通知センターの関係

通知センターに何が積まれるかは、集中モードの状態によっても変わる。集中モードはオンの間、通知を一時停止し、指定した連絡先やアプリからの通知だけを通す仕組みになっている。

通知が一時停止されている間も、通知センターは確認の場所として機能する。割り込みだけを止めて、自分のタイミングで開いて確認する、という使い方になる。すべてを止めたいときの最短操作は、Optionキーを押したままメニューバーの日付と時刻をクリックすることだ。日付と時刻は通知センターを開く場所でもあるため、Optionキーを押しているかどうかで動作が変わる点は覚えておきたい。

集中モードはシステム設定のサイドバーから作る。用意されている「仕事」や「ゲーム」を追加するか、カスタムで名前とカラーとアイコンを決めて作成でき、最大10個まで持てる。それぞれに「通知される連絡先」と「許可するアプリ」を指定できるので、作業の種類ごとに通した相手を変えられる。

なお、即時通知や重大な通知を初めて受け取ったときに集中モードがアクティブだった場合は、それらを許可するかどうかを確認される。ここで選んだ内容は「通知」設定に保存され、後からいつでも変更できる。

通知センターが機能しなくなる条件

ここまでの設定を当てると、通知センターは「割り込まれずに溜めておく場所」として使えるようになる。ただし、この設計には前提がある。通知の送り主が、macOSから見て別々のアプリとして並んでいることだ。

仕事の大半をブラウザで進めている場合、この前提が崩れる。メール、チャット、プロジェクト管理、顧客対応の画面がすべて同じブラウザの中にあると、システム設定の「アプリケーションの通知」に並ぶのはブラウザ1項目だけになる。通知スタイルを「通知センターだけ」にする判断も、グループ化の設定も、ブラウザ全体にまとめて効く。返事を待っているチャットだけデスクトップに出し、残りは通知センターに溜める、という分け方ができない。

通知センターを開いたときの見え方も同じ問題を抱える。グループ化を「自動」にしていても、ブラウザから来た通知は同じアプリの通知としてまとまるため、どのサービスの分が何件なのかが一目で分からない。

この粒度を細かくするには、サービスごとにウインドウとセッションを分ける作りの道具を使うことになる。アプリごとに独立したワークスペースを持たせると、通知の送り主が分かれ、ここまでに挙げた設定をサービス単位で当てられるようになる。分け方の考え方はワークスペースにまとまっている。

分けたあとに何ができるようになるかはできることに、手元で使っているサービスが対象に入っているかは使えるアプリに整理されている。導入前の疑問はよくある質問を見れば一通り揃う。

通知センターを整える作業は、画面を片付ける話ではなく、割り込みを受け入れる相手と、後で読む相手を分ける作業だ。まずは通知スタイルで「デスクトップに出す相手」を絞り、残りを通知センターに回す。そのうえで、ブラウザの中のサービスまで分けて扱う必要があるかを判断するのが順序になる。

よくある質問

Macの通知センターはどうやって開く?

メニューバーで日付と時刻をクリックするか、2本指でトラックパッドの右端から左に向かってスワイプします。閉じるときはデスクトップの任意の場所をクリックするか、日付と時刻をもう一度クリックします。標準のキーボードショートカットは割り当てられていませんが、システム設定の「キーボード」で独自のショートカットを作成できます。

消去した通知を後から見ることはできる?

通知センターに並ぶのは消去していない通知だけで、消去した通知を一覧で呼び出す手順はAppleの案内にありません。内容そのものはメールやチャットのアプリ側に残っているため、通知センターは履歴の保管場所ではなく、未確認の件数を把握する場所として使うのが現実的です。

通知を画面に出さず、通知センターにだけ溜めることはできる?

できます。システム設定の「通知」から「アプリケーションの通知」で対象を選び、「通知スタイル」の表示場所を「通知センター」だけにします。「デスクトップ」を外すと画面を横切らなくなります。あわせて「通知音を鳴らす」とバッジをオフにすると、割り込みがなくなります。

通知センターのウィジェットを減らすには?

通知センターを開き、下部の「ウィジェットを編集」をクリックすると編集画面に入り、不要なウィジェットの「削除」ボタンから外せます。編集画面を開かずに消す場合は、Optionキーを押したままポインタをウィジェットの上に移動して、表示されるボタンをクリックします。サイズはControlキーを押しながらクリックして変更できます。

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