MacBookの通知音を消す3つの層|アプリごとと全体の分け方

MacBookの通知音は、集中したい場面ほど正確に割り込んでくる。会議の録画中、原稿を書いている最中、夜中の静かな部屋。音量を下げれば止まるが、それでは動画も音楽も同時に消える。通知だけを黙らせたいのに、その設定がどこにあるのか分かりにくい。実際には、通知音は3つの層のどこかで鳴っており、どの層で止めるかによって「表示も消えるのか」「そのアプリだけなのか」「今だけなのか」が変わる。

通知音が鳴るまでに通る3つの層

音を消す手順を探す前に、鳴っている音がどこから来ているのかを分けておくと迷わない。

Macのピコピコ鳴る通知音に集中を邪魔されたことはありませんか。基本設定を調整するだけでシステムから上がる全ての通知音をまとめてオフにできます。 出典: mac.point-b.jp

まとめてオフにできるのはその通りで、ただし「まとめて」が何を指すかは層によって違う。

1つ目の層は、アプリ自身が持っている通知音の設定だ。メールソフトやチャットアプリの中に、通知音を選ぶ欄が用意されていることがある。Webアプリの場合も同様で、たとえばGmailは自前で通知音を選ぶ設定を持っている。

2つ目の層は、macOSの通知設定にある「通知音を鳴らす」だ。アプリごとに音の有無を決める。ここをオフにすると、そのアプリの通知は表示されるが音は鳴らない。

3つ目の層が集中モードで、時間帯や作業の種類で通知そのものを一時停止する。音だけでなく表示も止まる。

自分が求めているのがどれなのかで、開く画面が変わる。「バナーは見たいが音は要らない」なら2つ目、「今の1時間だけ全部静かにしたい」なら3つ目、「このアプリの音色が嫌なだけ」なら1つ目になる。

アプリごとに通知音だけを消す

もっとも使う頻度が高いのが2つ目の層だ。アップルメニューから「システム設定」を開き、サイドバーで「通知」をクリックする。下のほうにあるので、スクロールが必要な場合がある。

「アプリケーションの通知」の一覧から、音を消したいアプリを選ぶ。項目の中に「通知音を鳴らす」があり、Appleの説明では「アプリで通知音が鳴ります」とされている。これをオフにすれば、そのアプリの通知音だけが消える。

この画面で見落としやすいのが、「通知を許可」との違いだ。「通知を許可」をオフにすると通知そのものが届かなくなり、通知スタイルやその他の項目はすべて淡色表示になって操作できなくなる。音だけを消したい場合は「通知を許可」はオンのまま、「通知音を鳴らす」だけをオフにする。

一覧には、身に覚えのないアプリやWebサイトが並んでいることが多い。一度だけ使ったツール、インストーラに同梱されていた常駐ソフト、過去に通知を許可したWebサイトなどが残るためだ。音の出どころが分からないときは、この一覧を上から見て「通知音を鳴らす」がオンになっているものを洗い出すのが確実になる。

なお、この設定はアプリ単位でしか指定できない。同じアプリの中で「この相手の通知だけ音を鳴らす」という分け方は、macOSの通知設定ではできない。相手ごとの制御が必要な場合は、そのアプリ自身の設定を見ることになる。

鳴った瞬間に、その場で止める

システム設定を開かずに済ませる方法もある。音が鳴って通知が出ている、まさにその瞬間に処理する経路だ。

通知の上にポインタを置くと、アプリ名の右側に矢印が現れる。矢印をクリックしてから表示されるボタンを押すと、そのアプリの通知を停止したりオフにしたりできる。Appleは、通知を停止すると、通知が届いても表示されず、サウンドも再生されないと明記している。つまり、この操作は音だけでなく表示も同時に止める。

通知センターからも同じ操作ができる。メニューバーで日付と時刻をクリックして通知センターを開き、通知の上にポインタを置くと同じ矢印が出る。そこから通知を停止するか、「通知設定」を選んで詳細を変更するかを選べる。

この経路の強みは、原因を取り違えないことにある。設定画面の一覧から探そうとすると、どのアプリが自分を邪魔していたのか思い出せず、関係ないものまでオフにしがちになる。鳴った瞬間に名指しで止めれば、その心配がない。

弱点は記録が残らないことだ。止めたアプリを覚えていないと、後で「あのアプリから連絡が来ない」と困る。恒久的に止めるつもりなら、後からシステム設定の一覧を開いて、自分が何を止めたのかを確認しておくとよい。

今だけまとめて静かにする:集中モード

会議中や録画中のように、期間を区切って全部黙らせたい場面では集中モードが合う。集中モードはオンの間、すべての通知を一時停止し、指定した連絡先やアプリからの通知だけを通す。

最短の操作は、Optionキーを押したままメニューバーの日付と時刻をクリックすることだ。これだけで「おやすみモード」がオンになる。キーボードのファンクションキーの列に該当のキーがあれば、それを押しても切り替わる。

コントロールセンターから操作する場合は、継続時間を選べる。「1時間」のような期間のほか、会議や授業などの予定に参加している最中であれば「この予定が終了するまで」を選ぶことができ、カレンダーに入れてある終了時刻に合わせて自動的にオフになる。オンにしたまま戻し忘れて着信を落とす、という事故はこれで防げる。

用途ごとに作り分けることもできる。システム設定のサイドバーから「集中モード」を開き、「集中モードを追加」で用意されている「仕事」や「ゲーム」を追加するか、カスタムで名前とカラーとアイコンを決めて作る。カスタムを含めて最大10個まで作成できる。それぞれに「通知される連絡先」と「許可するアプリ」を指定できるので、録画中は全部止めるが電話だけは通す、といった設定が作れる。

1つ注意がある。すべてのAppleデバイスで集中モードを最新の状態に保つ設定にしている場合、MacでオンにするとほかのAppleデバイスでもオンになる。MacBookだけ静かにしたつもりでiPhoneの通知も止まっていた、という混乱はここから起きる。

音量を下げるのと、通知音を消すのは別の作業

手っ取り早い対処として、MacBookの音量キーで音量をゼロにしたり、ミュートにしたりする人は多い。ただしこれは通知音の設定ではなく、出力そのものを止める操作になる。動画の音声も、オンライン会議の相手の声も、音楽も同時に消える。会議中に通知音だけを黙らせたいときに音量をゼロにすると、相手の声が聞こえなくなる。

出力先が変わると音量が別々に管理される点も混乱のもとになる。内蔵スピーカーで鳴らしていたときにゼロにしておいても、イヤホンや外部ディスプレイに切り替えた瞬間に、そちらの音量で通知音が鳴る。会議に入る直前にイヤホンを挿して、そこで初めて通知音が響く、という順番は起こりやすい。

だからこそ、通知音は音量ではなく通知設定の側で止めるほうが確実になる。音量は聞きたい音のために残し、鳴ってほしくないものは「通知音を鳴らす」をオフにして個別に落とす。この分業にしておくと、出力先を切り替えても設定が崩れない。

画面共有中と録画中だけ黙らせる

通知音を消したい動機が「会議や録画の最中だけ」である場合、狙うべき設定はアプリごとの音ではない。

システム設定の「通知」を開くと、アプリの一覧より上に「通知センター」の欄がある。ここには場面ごとの項目が並んでおり、ディスプレイがスリープ中のとき、画面がロックされているとき、ディスプレイをミラーリング中または共有中、の3つについて、それぞれ通知を一時停止するか許可するかを決められる。Appleはこの設定の用途として、プレゼンテーション中に通知を一時停止したい場合を挙げている。

「ディスプレイをミラーリング中または共有中」を「通知オフ」にしておけば、画面共有を始めた時点で通知が止まる。共有のたびに集中モードをオンにして、終わったら戻す、という往復が要らなくなる。音が鳴らないだけでなく、私信のプレビューが相手の画面に映る事故も同時に防げる。

Webアプリの通知音は出どころが違う

ブラウザで使っているサービスの通知音は、少し事情が異なる。音の設定がサービス側に用意されていることがあり、その場合はmacOSの設定を見ても解決しない。

Gmailがその代表になる。Gmailを開いて右上の設定アイコンから「すべての設定を表示」をクリックし、「デスクトップ通知」まで下にスクロールする。ここで「メール通知(新規メール)ON」または「メール通知(重要メール)ON」を選んでいる場合、その下の「メールの通知音」のリストから音を選べる。鳴らしたくないときは「なし」を選び、ページ下部の「変更を保存」をクリックする。通知は受け取りたいが音は要らない、という組み合わせがここで作れる。

サービス側に設定がない場合は、ブラウザの側で止めることになる。Safariでは「Safari」>「設定」>「Webサイト」>「通知」でサイトごとの許可を管理する。Chromeでは設定から「プライバシーとセキュリティ」、「サイトの設定」、「通知」と進み、「通知の送信を許可するサイト」の一覧を確認する。ただしこれらはサイトごとの通知そのものを止める操作で、音だけを残す指定はできない。

macOSの通知設定でブラウザを選んで「通知音を鳴らす」をオフにする方法もある。この場合、そのブラウザ経由で届くすべてのサイトの通知音がまとめて消える。Safariを使っている場合はWebサイトごとに一覧へ並ぶため個別に指定できるが、Chromeを使っている場合はChrome自体が1項目になるため、一括の指定になる。

音を消したあとに残る問題

3つの層を押さえると、MacBookの通知音は狙ったとおりに止められるようになる。ただし、止めたあとに別の問題が顔を出す。

音を消した結果、必要な連絡に気づかなくなるパターンだ。対処として有効なのは、音の代わりに「見えるが割り込まない」形に置き換えることになる。システム設定の「通知」で対象のアプリを選び、通知スタイルの表示場所を「通知センター」だけにする。あわせて「アプリケーションアイコンにバッジを表示」をオフにすれば、通知は画面を横切らず、Dockの数字も動かず、通知センターにだけ残る。自分のタイミングで開いて確認する形になる。

もう1つの問題が、音を止める単位の粗さだ。macOSが扱えるのはアプリ単位までで、アプリの中にある複数のサービスを分けることはできない。仕事の大半をブラウザで進めている場合、メールもチャットもプロジェクト管理も同じブラウザの中にあるため、「通知音を鳴らす」をオフにすると全部の音が一度に消える。急ぎの連絡だけ音を鳴らし、残りは黙らせる、という指定ができない。

ここを解くには、サービスごとにウインドウとセッションを分ける作りの道具を使うことになる。アプリごとに独立したワークスペースを持たせると、macOSから見ても別々の対象になり、通知音の指定をサービス単位で当てられる。分け方の考え方はワークスペースに整理されている。

分けたときに何ができるようになるかはできることにまとまっており、いま使っているサービスが対象に入っているかは使えるアプリで確認できる。

通知音を消す作業は、結局のところ「どの音になら割り込まれてよいか」を決める作業になる。まずはシステム設定の一覧を開いて、鳴ってよいものだけ「通知音を鳴らす」を残す。次に、集中モードで静かにしたい時間帯を決める。そのうえで、ブラウザの中のサービスまで分けて扱う必要があるかどうかを判断する、という順序が無駄がない。

よくある質問

通知は表示したまま音だけ消すには?

システム設定の「通知」を開き、「アプリケーションの通知」で対象のアプリを選び、「通知音を鳴らす」だけをオフにします。「通知を許可」はオンのままにしてください。「通知を許可」をオフにすると通知自体が届かなくなり、ほかの項目も操作できなくなります。

全部の通知音を一度に黙らせたいときは?

Optionキーを押したままメニューバーの日付と時刻をクリックすると、おやすみモードがオンになります。集中モードがオンの間は通知が一時停止されるため、音も表示も止まります。コントロールセンターから操作すると「1時間」や「この予定が終了するまで」を選べるので、戻し忘れを防げます。

Gmailの通知音だけが鳴り続けるのはなぜ?

Gmailは自前の通知音の設定を持っているためです。Gmailを開いて右上の設定アイコンから「すべての設定を表示」を選び、「デスクトップ通知」まで下にスクロールすると「メールの通知音」のリストがあります。ここで「なし」を選び、ページ下部の「変更を保存」をクリックしてください。

通知の音だけでなく表示も一緒に止めたい場合は?

鳴った通知の上にポインタを置き、アプリ名の右側の矢印から通知を停止します。Appleは、通知を停止すると、通知が届いても表示されず、サウンドも再生されないと案内しています。恒久的に止めるなら、システム設定の「通知」でそのアプリの「通知を許可」をオフにしてください。

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