gmail 複数アカウント仕事用の分け方|Macで私用と混ぜない置き方

gmail 複数アカウント仕事用という探し方をしている人の多くは、すでに仕事用のアドレスを持っていて、私用のGmailと同じブラウザに並べています。切り替えメニューで行き来はできているものの、返信が私用のアドレスから飛んだり、届いた通知がどちらのものか分からなかったり、共有したリンクが相手側で開けなかったりする。設定を探しても、それらしい項目は見つかりません。

原因は使う側の不注意ではなく、ブラウザという1つの入れ物に、身元の違うものを2つ置いていることにあります。どこまでがGoogleの仕組みで守られていて、どこから先は置き方の問題なのかを分けて考えると、次に何を変えればよいかが決まります。

仕事用と私用を同じブラウザに並べたときに起きること

同じブラウザで2つ目のGoogleアカウントにサインインすると、Googleはそれぞれに番号を割り当て、アドレスの中に入れます。1つ目が mail.google.com/mail/u/0/、2つ目が /u/1/ です。この番号は名前ではなく、サインインした順番による並びの位置です。

ここから、仕事用と私用を並べたときの不便がほぼすべて説明できます。

  • 番号は動く。片方からサインアウトすると、もう片方が繰り上がります。/u/1 を指していたブックマークは、その瞬間から別の受信箱を開くようになります
  • 番号はその環境の中でしか通じない。アドレスバーからコピーしたリンクには /u/1 が含まれていて、取引先のMacでは別のアカウントを指します。共有した相手だけが権限エラーになる、というよくある食い違いの原因はこれです
  • 切り替えメニューから片方だけサインアウトすることはできない。操作すると、そのブラウザでサインインしている全アカウントが一緒に外れます

さらに、複数サインインに対応していないGoogleのサービスは、画面に出ているアカウントではなく位置0のアカウントで動きます。他社サービスの「Googleでログイン」も既定のアカウントを先に掴みにいくため、会社のものにするつもりだった登録が私用のアドレスで完了してしまうことがあります。仕事用のアカウントを持っているのに、資産が私用側に溜まっていく形です。

会社のメールがWeb版のときに増える制約

仕事用のメールがGmailではなく、ブラウザで開くOutlookのWeb版という職場も多くあります。この場合、私用のGmailと仕事用のメールボックスは、身元の管理者が違う2つのサービスとして同じブラウザに同居することになります。

Web版のメールは、1つのブラウザのセッションにつき1つの身元でサインインします。会社のテナントと個人のアカウント、あるいは所属の違う2社のアカウントを行き来しようとすると、そのたびにサインアウトとサインインが要り、二段階認証も毎回通ることになります。Gmailの切り替えメニューのように、並べたまま行き来する仕組みは用意されていません。

もう1つ、Web版をタブに置いたままにしている人が共通して抱えるのが次の3つです。

  • タブが流れる。朝に開いたメールボックスが、昼過ぎには右へ17枚ぶん流れていて、小さなアイコンの中から探すことになる
  • ショートカットがぶつかる。メールのショートカットとブラウザのショートカットが重なり、コマンドとWでメッセージではなくメールボックスごと閉じる
  • 通知の身元がブラウザになる。タブから出た通知にはブラウザの名前とアイコンが付くため、どのサービスに届いたのかが分からない

これはメールの機能の問題ではなく、入れ物の問題です。メールの道具を変えても直りません。長く開きっぱなしのタブがブラウザによって一時的に解放されると、戻ったときに読み込みからやり直しになる点も同じ理由から起こります。窓に出しておくと解放されにくくなりますが、それでもWebページである以上、復帰時に通信が生きている必要はあります。

分け方は4通り、それぞれの代償

仕事用と私用を分ける現実的な選択肢は4つです。優劣ではなく、状況によって適した形が変わります。

切り替えメニュー プロファイルを分ける アカウントごとに窓を分ける 別のブラウザを使う
同時にサインインできる できる できる できる できる
送信元を間違える危険 高い 低い 低い 低い
通知でアカウントが分かる 分からない 分からない 分かる ある程度分かる
Dockのアイコンが分かれる 分かれない 分かれない 分かれる 分かれる
Web版のメールを2社ぶん置ける 置けない 置ける 置ける 置ける
拡張機能や設定 共有される 別々になる 道具による 別々になる
用意にかかる手間 なし 10分程度 10分程度 15分程度

切り替えメニューは手間がかからず、アカウントが2つで、めったにサインアウトしない使い方なら通用します。ブラウザのプロファイルを分けるのは定番の次の一手で、プロファイルごとにCookieとログイン状態を別々に持つため、どちらのアカウントで操作しているのかという問題は解消します。Web版のメールを2社ぶん同時に開けるようになるのも、この段階からです。

プロファイルの限界は見た目の側にあります。プロファイルはどれも同じアプリケーションの別の窓なので、Dockのアイコンは1つに集まり、アプリ切り替えの一覧には同じ名前が2つ並びます。急いでいるときに同じ名前の中から選ぶ手間は、1日を通すと無視できない量になります。通知を読めるものに変えられるのは、アカウントごとに窓を分ける形だけです。通知の発信元が、自分の名前とアイコンを持ったものになるからです。

置き方を決めた後、1週間もたせるために

分け方を決めても、数日で元のタブ運用に戻る人が多くいます。窓を1度閉じたあと、つい昔どおりブックマークから開いてしまうためです。最初の設定で決めておくと戻りにくくなる点が5つあります。

  • Dockの位置を固定して、そこからだけ開く。ブックマークと窓の2通りの入口があると、タブ側が復活します
  • 入れるアカウントを間違えないうちに作る。すでに別の身元でサインインしている状態で窓を作ると、その身元を引き継ぎます。取り違えたときは、後から切り替えるのではなく、いったんサインアウトしてから作り直すほうが確実です
  • 通知の許可は設定のときにまとめて出しておく。macOSがアプリに出す許可と、ブラウザがサイトに出す許可の2段階があり、作業中に出た確認を反射で閉じると、そのまま許可されない状態が続きます
  • カレンダーをどう置くか決める。Web版のメールはメールと予定表と連絡先が同じ画面の中にあるため、1つの窓で全部まかなえます。予定表を常に見えるところに置きたい場合は、同じアカウントでもう1つ窓を作るほうが行き来が減ります
  • オフラインで使う可能性のあるときのために、ネイティブのアプリは残しておく。移動中や通信の弱い場所で使う想定があるなら、そこだけ役割を分けます。両方を同じ比重で使うと、既読と未読が2箇所に散ります

仕事用のアカウントを扱う場合は、管理者側の設定にも影響を受けます。組織によっては、アクセスできる端末やブラウザが条件付きで制限されていて、新しい窓からのサインインに追加の確認が入ることがあります。就業時間の終わりに設定を始めると、翌朝まで入れないという状態になりかねません。

1つの受信箱に集めるという逆方向の選択

分けるのではなく、まとめる方向の解もあります。Gmailの設定にある「アカウントとインポート」から、他のアドレス宛のメールを現在の受信箱に取り込む方法です。

You can add up to 5 accounts, including Gmail and other email accounts. 出典: support.google.com

取り込めるのは最大5件です。これに、認証済みのアドレスを返信の差出人として選べる設定を組み合わせると、1つの窓で複数のメールボックスを扱えます。

ただし、仕事用のアカウントでこれをやる前に確認すべきことがあります。会社から配られたアカウントは管理者の管理下にあり、外部への転送や取り込みを禁止している組織が少なくありません。技術的にできることと、規程上やってよいことは別です。加えて、取り込みは受信の間隔が空くため急ぎの連絡には向かず、私用の受信箱に業務の記録が残る形になるので、退職時の扱いも面倒になります。まとめる方向は、私用側の複数アドレスを片付けるときに向いた手であって、仕事用と私用の壁を薄くする用途には向きません。

macOS側で決まってしまう部分

置き方を決めても、Macの他の部分と噛み合わないと元に戻ります。

1つ目はリンクの行き先です。macOSは、メールアプリやSlackやカレンダーの中でクリックされたリンクを既定のブラウザに渡し、ブラウザはそれを直前に前面にあったプロファイルで開きます。仕事の会議招待が私用のプロファイルで開くのはこのためで、届いたリンクを特定のプロファイルへ振り分ける仕組みはmacOS側にはありません。

2つ目はDockです。macOS Sonoma以降のSafariには、Webサイトをそのままアプリのように扱う機能があり、Appleサポートに説明があります。これで仕事用のメールボックスに専用のアイコンと窓ができます。困るのは2つ目からで、この方法で作った窓はSafariのセッションを共有するため、身元を分けたい2つのアカウントが結局同じCookieの上に乗ります。Chrome ヘルプにあるアプリとしてインストールする機能も同じで、プロファイルを分けない限りセッションは共有されます。

3つ目は集中モードです。macOSの集中モードは、通知を出してよいアプリを選ぶ形で働きます。仕事用のメールも私用のGmailもチャットも、すべて同じブラウザの名前で通知を出している状態では、この選択に意味がありません。許可するか、全部止めるかの二択になり、結局は通知を切って重要な連絡に気づかない側へ倒れます。アプリ単位の絞り込みが役に立つのは、アプリと仕事の単位が一致しているときだけです。

窓の側から見た「仕事用」の分け方

ここまでを整理すると、判断の軸は「アカウントをどう並べるか」ではなく「セッションをどの単位で持つか」に移ります。窓ごとにセッションを持たせてしまえば、位置0の取り合いも、Web版のメールの1セッション制限も、そもそも発生しません。仕事の単位で窓とセッションをまとめる考え方はワークスペースに整理されており、その中心にあるのがアプリごとに独立したワークスペースという置き方です。

どのサービスがこの形で動くようにしてあるかは使えるアプリにまとまっています。同じ分野の道具を検討している場合は、対応範囲と料金の考え方を並べたShiftとの比較や、無料で自前運用する形との違いを扱ったFerdiumとの比較が判断の材料になります。費用の考え方だけを先に知りたい場合は料金を、導入前の疑問はよくある質問を見ると早いです。

最初に変えるべきなのは、いちばん軽い部分です。仕事用のアカウントを1つの窓に出して、Dockにアイコンを置き、1週間ふつうに働いてみる。それで送信元の取り違えも通知の迷いも起きないなら、そこで止めてかまいません。2社目のアカウントや、Web版のメールとGmailの同居でサインインし直しが続くようなら、原因は並べ方ではなくセッションの共有なので、窓ごとに身元を持たせる側に切り替える段階です。

よくある質問

仕事用と私用のGmailを同じブラウザで使い続けても問題はありませんか?

機能としては使えますが、送信元の取り違えと通知の判別がつかない状態は残ります。複数サインインに対応していないサービスは位置0のアカウントで動くため、私用側で処理が進むこともあります。分けるなら、プロファイルか窓の単位で分ける方法が確実です。

会社から配られたGmailを私用の受信箱に転送してもよいですか?

技術的には取り込みや転送ができても、外部への持ち出しを禁止している組織が多くあります。判断の前に社内の規程と管理者の設定を確認してください。業務の記録が私用の受信箱に残ると、退職時の扱いも面倒になります。

Web版のOutlookとGmailを1台のMacで同時に開いておけますか?

プロファイルを分けるか、窓ごとにセッションが分かれる置き方にすれば同時に開けます。同じブラウザの同じセッションに置くと、Web版のメールは1つの身元でしかサインインできないため、行き来のたびにサインインし直すことになります。

通知でどちらのアカウント宛か分かるようにできますか?

タブに置いたままでは分かりません。タブから出た通知にはブラウザの名前とアイコンが付くためです。アカウントやサービスごとに独立した窓に置くと、通知の発信元がその窓の名前とアイコンになり、手を止めるかどうかを判断できるようになります。

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