Braveブラウザの評判を、仕事で使う前提で読み直す
Braveブラウザの評価は、おおむね「広告が消えて速い」「Chromeから乗り換えやすい」という高評価と、「暗号資産の機能が分かりにくい」「過去に提携先の紹介コードを付けた件があった」という慎重な声に分かれます。本体は無料で、Chromeと同じChromiumを土台にしているため、Chromeの拡張機能やブックマークをそのまま持ち込めます。有料なのは、VPN(月額9.99ドル)、AIアシスタントの上位版、機能を絞った買い切り版のBrave Originといった追加の部分だけです。この記事では、2026年10月18日にBraveの公式サイトで確かめた内容をもとに、口コミで繰り返し出てくる良い点と注意点を事実で裏づけ、GmailやSlackを一日中開いて働く人にとって何が変わり、何が変わらないのかを整理します。
このサイトは、Webアプリをまとめて使うMac向けブラウザの開発元が運営しています。
口コミで評価が高い点は、広告の遮断と乗り換えの手軽さ
Braveの評価で最も多く挙がるのが、広告とトラッカーの遮断です。この機能は「Shields」と呼ばれ、Brave Shieldsの公式ページによると、初期設定ですべてのサイトに対して有効になっています。追加のダウンロードも設定も要りません。遮断するのは、サイトをまたいで追いかけてくるトラッカー、サイトをまたぐCookie、フィッシング、ブラウザの特徴から利用者を見分けるフィンガープリントなどです。遮断の一覧には、EasyListとEasyPrivacy、uBlock Originの一覧、Braveが自社で作った一覧が使われています。
日本語の公式サイトは、広告を表示しないことでWebサイトの表示が3〜6倍速くなると説明しています。これはBraveが示す数字なので、すべてのサイトで同じ差が出るとは限りませんが、広告の多いニュースサイトほど体感の差が出やすいのは確かです。
もう1つの高評価は、Chromeからの乗り換えの手軽さです。BraveはChromeと同じChromiumを土台にしているので、画面の作りも操作もChromeに近く、インストールの最後にChromeからブックマークや設定を取り込めます。公式の比較ページは、拡張機能についてこう書いています。
はい、BraveではChromeのどの拡張機能も使えます。 どちらのブラウザもオープンソースのChromiumブラウザエンジンをベースに構築されているため、Chrome ウェブストアが扱う拡張機能は両方のブラウザで動作します。 出典: brave.com
パスワード管理や翻訳の拡張機能をそのまま使えるので、仕事の道具を入れ直す手間はほとんどかかりません。
慎重な声が出る理由は、Rewardsと過去の紹介コードの件
慎重な評価の多くは、Brave Rewardsという仕組みにかかわっています。Brave Rewardsの公式ページによると、Brave Rewardsは、Braveが表示する広告を見ると、BAT(Basic Attention Token)という暗号資産を受け取れる仕組みです。広告は新しいタブの画像や通知の形で出て、どの形式を受け取るかは利用者が選べます。Webページの中の広告を差し替えるものではありません。
「Braveで稼げる」という口コミの出どころはここです。ただし、BATを受け取るには受け取り用の口座をつなぐ必要があり、対応している口座は地域によって違う、と公式ページに書かれています。iOSでは、Rewardsはクリエイターの支援にしか使えません。Rewardsは自分で有効にしない限り動かず、オンにしなくてもブラウザとしての機能はすべて使えます。仕事で使うだけなら、触らなくてよい機能です。
もう1つ、評判の記事でときどき触れられるのが、2020年6月の件です。Braveは公式ブログの説明で、アドレスバーに特定の暗号資産取引所の名前を入れると、提携先の紹介コードが付いたURLが既定の候補として補完されていたことを認め、誤りだったとしています。そのうえで、該当の候補を表示する設定を既定でオフにし、入力したURLに何かを付け足すことは今後しない、と約束しています。評価が分かれる背景として知っておく価値はありますが、いまの判断材料としては、この設定が既定でオフになっていることを確かめれば足ります。
無料の範囲と、有料になるもの
Braveの本体は無料です。有料になるのは、追加で申し込むサービスだけです。公式サイトで確かめた内容を表にまとめます。
| サービス | 料金 | 中身 |
|---|---|---|
| Brave本体 | 無料 | 広告とトラッカーの遮断、垂直タブ、タブグループ、同期など |
| Firewall + VPN | 月額9.99ドル、年額99.99ドル | 1つの契約で最大10台、7日間の無料体験あり |
| Leo(AIアシスタント) | 無料。上位のLeo Premiumは有料 | Premiumは使えるモデルが増え、応答が速くなる |
| Brave Origin | 買い切り59.99ドル | 機能を絞った版。単体のアプリか、既存のBraveの切り替えで使う |
VPNの料金と台数はFirewall + VPNのページに、Originの料金はBrave Originのページにあります。Originは、Rewardsや暗号資産のウォレットのような機能を外し、Shieldsの遮断と速さだけを残したい人向けの版です。1回の購入で、単体のアプリと既存のBraveの切り替えの両方に使え、台数の上限は設けられていません。「余計な機能が多い」という口コミへの、Brave自身の答えと読めます。
仕事で使う人の多くは、無料の本体だけで足ります。VPNは、外出先の公衆無線LANで仕事をすることが多い人が検討する、という位置づけです。
仕事のWebアプリを開いたときに変わること
GmailやSlack、Notionを一日中開いて働く人にとって、Braveに変えて変わることは主に3つです。
1つ目は、広告の多いサイトでの読み込みです。調べ物でニュースサイトやブログを開く回数が多いほど、遮断の効果が見えやすくなります。一方で、GmailやSlackのような業務のWebアプリには、もともと外部の広告がほとんど出ないので、ここでの体感の差は小さくなります。
2つ目は、Shieldsが原因の表示の崩れです。公式ページにもあるとおり、表示がおかしいサイトでは、アドレスバーのShieldsのアイコンから、そのサイトだけ遮断をオフにできます。社内の業務システムや、決済の画面、外部のログイン画面でこの操作が要る場面があります。最初の1週間で、よく使うサイトを一通り開いて、崩れるものを確かめておくと、あとで困りません。
3つ目は、画面の整理の機能です。公式の比較ページには、Braveに組み込まれている機能として、垂直タブ、タブグループ、スプリットビュー、コンテナが挙がっています。垂直タブにすると、タブが20個を超えてもタイトルが読めるので、Webアプリを多く開く人ほど効果があります。
Braveを入れても変わらないこと
Braveに変えても変わらないのは、Webアプリの数と、アカウントの数です。Braveは広告を消して表示を軽くするブラウザで、仕事のWebアプリをまとめる道具ではありません。
たとえば、仕事のGmailと個人のGmail、取引先のSlackの3つを使い分けている人は、Braveでもプロファイルを分けるか、コンテナを使うか、Googleのアカウント切り替えを使うことになります。これはChromeでやっていたことと同じです。外のアプリから開いたリンクが意図しないアカウントで開く、という悩みも、Braveに変えただけでは片づきません。
通知も同じです。GmailとSlackとカレンダーの通知は、それぞれのタブから別々に届きます。どの通知から見るかを決めるのは、読む人の頭の中です。Braveの評判の記事が「速い」「広告が消える」を中心に書かれているのは、閲覧する人の目線だからで、Webアプリの中で働く人の不便は、別の軸で考える必要があります。
乗り換える前に確かめておく3つのこと
口コミの評価を自分の条件に当てはめるには、乗り換える前に次の3つを確かめておくと判断が速くなります。
1つ目は、手放せない拡張機能です。Chromeの拡張機能は基本的に動きますが、公式の比較ページ自身が、拡張機能を入れるほどプライバシーと速さの面で不利になると書いています。Braveに組み込まれている広告の遮断や翻訳で代わりになるものは外し、本当に要るものだけを入れ直すと、乗り換えの効果が出やすくなります。
2つ目は、Rewardsの広告を受け取るかどうかです。受け取る場合でも、公式ページによれば広告の形式ごとにオフにでき、通知の形の広告は1時間あたりの上限をRewardsの設定で決められます。仕事中に通知が増えるのを避けたいなら、通知の形式だけオフにしておく選び方もあります。
3つ目は、会社の決まりです。Braveは公式サイトで、企業のグループポリシーによるインストールに対応し、組織の必要に応じて機能を有効にするか無効にするかを決められると説明しています。会社のMacに入れる場合は、情報システムの担当者が許可しているブラウザかどうかを先に確かめておくと、あとで入れ直す手間がかかりません。
Webアプリが10個を超える人の、もう1つの選び方
広告の遮断ではなく、Webアプリとアカウントの数に悩んでいる人には、Webアプリをまとめて使うブラウザという選び方があります。左のサイドバーにGmail、Slack、Notionを並べ、アプリごとにログイン状態を別々に持たせ、通知を1か所に集める作りです。
このサイトの製品では、同じGmailを右クリックして「別アカウントとして追加(セッションを分ける)」を選ぶと、2つ目のアカウントを別のログイン状態で並べられます。できることのページにあるとおり、Slackのものと分かるリンクはSlackのアプリで開くので、リンクが違うアカウントで開く悩みも減ります。Chromeウェブストアの拡張機能も使え、Braveのブックマークも取り込めます。料金によると、無料版はワークスペース1つ、アプリ3つまでで、アカウントの多重ログインは月額980円のProの範囲です。インストールから14日間は全機能を試せます。同じ分野のほかの製品との違いは、Waveboxとの比較で、無料版の上限と有料版の料金を並べています。
選び方の目安は、困っていることの種類です。広告とトラッカーが気になり、Chromeに近い使い心地のまま軽くしたいなら、Braveの無料の本体で十分です。Webアプリとアカウントが多すぎて、どのタブに何があるかを探す時間が気になっているなら、アプリをまとめる形の道具を14日ほど試し、探す回数が減るかどうかで判断するのが確実です。
よくある質問
Braveブラウザは無料で使えますか?
本体は無料です。広告とトラッカーの遮断、垂直タブ、タブグループ、同期は無料の範囲で使えます。有料になるのは、Firewall + VPN(月額9.99ドル、年額99.99ドル)、AIアシスタントの上位版のLeo Premium、機能を絞った買い切り版のBrave Origin(59.99ドル)といった追加のサービスだけです。
Braveで本当にお金を稼げますか?
Brave Rewardsを有効にすると、Braveが表示する広告を見た分だけBATという暗号資産を受け取れます。ただし、受け取るには対応する口座をつなぐ必要があり、使える口座は地域によって違います。iOSでは受け取りができません。自分で有効にしない限り動かない機能で、オンにしなくてもブラウザは問題なく使えます。
BraveでChromeの拡張機能は使えますか?
使えます。BraveはChromeと同じChromiumを土台にしており、公式サイトもChromeウェブストアの拡張機能は両方で動作すると説明しています。パスワード管理や翻訳など、仕事で使っている拡張機能をそのまま入れられます。インストールの最後に、Chromeからブックマークや設定を取り込むこともできます。
Braveでサイトの表示が崩れたときはどうすればよいですか?
アドレスバーにあるShieldsのアイコンから、そのサイトだけ遮断をオフにします。Shieldsは初期設定ですべてのサイトで有効なので、社内システムや決済の画面などで表示が崩れることがあります。よく使うサイトを最初に一通り開き、崩れるものだけオフにしておくと、あとで困りません。