Braveの拡張機能は仕事でどこまで使えるか|選び方の順番

Braveの拡張機能は、Chromeウェブストアからそのまま入れられます。BraveはChromeと同じChromiumを土台にしているので、ストアの「Chrome に追加」を押せばBraveに入ります。仕事で使う人が先に知っておきたいのは、入れ方よりも、何を入れなくてよいかです。広告の遮断、翻訳、縦に並ぶタブ、アカウントの分離(コンテナ)は、2026年10月時点でBrave本体に入っています。この記事では、入れ方の手順を短く確かめたあと、古い規格の拡張機能の扱い、本体と重なる領域、権限の絞り方、増やしすぎたときの確かめ方の順に整理します。

拡張機能を入れる手順と、入れたあとの管理画面

手順はChromeとほとんど同じです。Googleの公式ヘルプに書かれているChromeウェブストアの流れが、そのままBraveでも通ります。

  1. BraveでChromeウェブストアを開く
  2. 入れたい拡張機能のページを開き、「Chrome に追加」を押す
  3. 求められる権限の一覧が出るので、内容を読んでから「拡張機能を追加」を押す
  4. アドレスバーの右にあるパズルの形のアイコンから、入れた拡張機能を選んで使う

Googleのヘルプには、権限の許可について次の注意が書かれています。

重要: 許可を与えるのは信頼できる拡張機能のみにしてください。 出典: support.google.com

入れたあとの管理は、アドレスバーに brave://extensions と入れると開く一覧で行います。ここでは拡張機能ごとに、オンとオフの切り替え、削除、詳細の確認ができます。詳細を開くと「サイトへのアクセス」の欄があり、「クリックされた場合のみ」「特定のサイト」「すべてのサイト」の3段階から選べます。仕事のブラウザでは、ここを入れた直後に見直すのが最初の手入れになります。

なお、プライベートウィンドウで拡張機能を動かすかどうかも、同じ詳細の画面で拡張機能ごとに決めます。初期状態では動かない設定なので、プライベートウィンドウで使いたいものだけを許可します。

古い規格の拡張機能は、Braveでは4つだけ残っている

拡張機能を探して見つからないとき、その多くは規格の入れ替わりで消えたものです。拡張機能にはManifest V2という古い規格と、Manifest V3という新しい規格があり、Chromeは古いほうを段階的に止めてきました。Chromeの開発者向けの予定表には、Chrome 138で全ユーザーのManifest V2拡張機能が無効になり、再び有効にはできないと書かれています(Manifest V2 サポートのタイムライン)。

Braveはここで独自の対応を取っています。Braveの公式ブログ(2025年7月11日最終更新)によると、v1.81以降、Brave側のサーバーでAdGuard、uBlock Origin、uMatrix、NoScriptの4つをManifest V2のまま配布しています。入れる場所はストアではなく、brave://settings/extensions/v2 という設定画面です。

一方で、同じブログには、GoogleがストアからManifest V2拡張機能を消すと、この4つを除いてBraveでも同じように無効になると書かれています。サポートはベストエフォートとされ、古くなった場合は打ち切る可能性があるとも書かれています(brave.com のManifest V3に関する説明)。

仕事への影響は、広告遮断の話にとどまりません。数年前に社内で配っていた補助ツールや、業務システムの画面を調整する拡張機能がManifest V2のまま止まっていれば、Braveでも動きません。brave://extensions の一覧で、警告が出ているもの、無効のまま戻せないものがないかを一度確かめておくと、ある朝急に使えなくなる事態を避けられます。

Brave本体に入っていて、拡張機能が要らない領域

拡張機能を探す前に、Brave本体の機能一覧を見たほうが早く片付きます。Braveの機能紹介のページ(brave.com/ja/features/)に並んでいるもののうち、他のブラウザなら拡張機能で埋めがちな領域は次のとおりです。

領域 Brave本体の機能 拡張機能を足す必要
広告とトラッカーの遮断 Shields 基本は不要
ページの翻訳 内蔵の翻訳 ページ単位なら不要
記事を読みやすく整える Speedreader 不要
タブを縦に並べる 垂直タブ 不要
端末間の同期 Sync(ブックマーク、パスワード、タブ) 不要
同じサイトに別のアカウントで入る コンテナ(v1.92から) 不要
パスワードの保存 内蔵のパスワードマネージャー 個人なら不要、チーム共有なら検討

とくに大きいのはコンテナです。Braveの公式ブログによると、2026年7月2日のv1.92で、タブ同士のCookieやストレージを分けるコンテナ機能が入りました。使い始めるには brave://settings/braveContent を開いて「コンテナを有効にする」を押し、タブを右クリックして「コンテナを開く」からカテゴリを選びます(Braveのコンテナ機能の案内)。以前なら複数アカウントの切り替えに拡張機能を探していた人は、まずこちらを試す順番になります。

本体と同じ仕事をする拡張機能を重ねると、遮断のルールが二重に当たり、フォームの送信ボタンが反応しない、社内システムの表が空になる、といった症状が出ることがあります。表の「不要」の欄に当たる拡張機能がすでに入っていれば、まず無効にして様子を見るのが安全です。

仕事で拡張機能を足す価値が残る領域

本体の機能で埋まらず、拡張機能を検討する価値が残るのは、おおむね次の4つです。

  • チームで共有するパスワード管理。内蔵の保存機能は個人向けで、共有の金庫や権限の割り当ては専用の道具の担当になる
  • 画面の記録と注釈。ページ全体を縦につなげて撮る、矢印や文字を書き込んで不具合を報告する、といった作業
  • 文章の補助。用語集を当てた翻訳、文章の校正、音声での入力など、ページ単位の翻訳では足りない作業
  • 作業時間の記録。案件ごとの時間を計測して請求に回す場合、ブラウザに入口があると記録漏れが減る

選ぶときの基準は、その作業が週に何回あるかです。月に1回しか使わないものは、拡張機能として常に動かしておくより、必要なときにWebサービス側で済ませたほうが負荷が軽くなります。

数の目安について、Brave向けの拡張機能を紹介している記事には次のように書かれています。

あらゆるものをインストールしたくなりますが、拡張機能が多すぎるとBraveの動作が遅くなります。日常的に実際に使用する5〜8個に絞りましょう。月に一度、インストールされている拡張機能を確認し、使っていないものは削除してください。 出典: usevoicy.com

本体の機能でかなりの部分が埋まるBraveでは、上の4領域に1つずつ入れても数は4つで収まります。

入れる前と入れたあとに見る4つの項目

拡張機能は、開いているページの中身を読み書きできる権限を持ちます。仕事のブラウザに入れるなら、次の4つを確かめてから使い始めます。

1つ目は権限の範囲です。追加のときに「アクセスしたウェブサイト上にある自分の全データの読み取りと変更」を求めるものは、開いている管理画面や社内システムの中身にも届きます。入れたあと、brave://extensions の詳細で「サイトへのアクセス」を「特定のサイト」か「クリックされた場合のみ」に絞ります。

2つ目は最終更新日です。ストアの掲載ページには更新日が出ています。Manifest V3への移行を越えて更新が続いているかは、これからも動き続けるかの目安になります。

3つ目は提供元です。似た名前の拡張機能が並んでいることがあり、元の開発元が手放して別の運営者に移ったものもあります。利用者数、提供元の名前、公式サイトへのリンクを突き合わせます。

4つ目は会社の決まりです。会社で管理しているMacでは、管理者が拡張機能の追加を制限している場合があります。Googleのヘルプにも、職場や学校のパソコンでは組織の設定で一部の拡張機能がブロックされることがあると書かれています。個人の判断で入れる前に、管理部門の方針を確かめておくと、あとで一斉に外す手間が出ません。

重くなったときは、タスクマネージャで切り分ける

拡張機能の多くは、開いているすべてのページに自分の処理を差し込みます。タブが30枚開いていれば、その処理は30回走ります。動作が重いと感じたときは、原因がページなのか拡張機能なのかを先に切り分けます。

Braveのメニューから「その他のツール」の「タスク マネージャ」を開くと、タブごと、拡張機能ごとのメモリとCPUの使用量が並びます。使用量の列で並べ替えると、どこが重いかがすぐに分かります。

切り分けのあとの手順は次の順番が無難です。

  1. 使用量の多い拡張機能を、brave://extensions でいったんオフにする
  2. 1週間使ってみて、困る場面がなければ削除する
  3. 困る場面があれば、「サイトへのアクセス」を必要なサイトだけに絞って戻す

削除ではなくオフから始めるのは、設定を作り直す手間を残さないためです。年に数回しか使わない道具が、1年中すべてのページで動いている状態は珍しくありません。月に一度の見直しで数を保つほうが、細かい設定の調整より効果が出やすい対処です。

タブ整理の拡張機能で片付かないもの

拡張機能の中でいちばん探されるのがタブの整理で、いちばん不満が残りやすいのも同じ領域です。拡張機能が動ける範囲はブラウザの内側に限られ、macOSが整理の単位にしているのはタブではなくウィンドウとアプリだからです。Mission Control、Command+Tabでの切り替え、Dockは、どれもアプリとウィンドウを単位に動きます。Gmail、Slack、Notionを同じウィンドウのタブに並べている限り、OSの仕組みはそれらを1つのブラウザとしてしか扱えません。

もう1つ、通知の問題も拡張機能では片付きにくい領域です。どのタブから鳴った通知なのか、どのアカウント宛てなのかが分かりにくい点は、タブを並べる形のままでは残ります。

こうした置き場所の問題を正面から扱うのが、Webアプリをまとめるブラウザ(アプリ集約ブラウザ)です。この記事を出しているサイトも、その1つであるMac向けのアプリを開発・案内しています。アプリごとに専用のCookieの入れ物を持ち、左の列からキー1つで切り替える作りで、どの単位で分けられるかはできることに、案件や役割ごとに切り替える仕組みはワークスペースにまとまっています。よくある質問によると、Chromeウェブストアの拡張機能もそのまま追加でき、Braveからはブックマークをフォルダの構成ごと取り込めます。手持ちのサービスが一覧にあるかは使えるアプリで確かめられます。

料金のページによると、無料版はワークスペース1つとアプリ3つまでで、Proは月額980円(年額8,800円、買い切り19,800円)です。登録やカードなしで14日間すべての機能を試せます。同じ種類の道具は他にもあり、Waveboxとの比較やShiftとの比較で、拡張機能の持ち込み方や無料版の上限の違いを並べて見られます。導入前の疑問はよくある質問にまとまっています。

Braveで拡張機能を選ぶ順番は、本体の機能と重ならないものに絞る、権限と更新日を見る、月に一度数を見直す、の3つでほぼ足ります。それでも詰まりが残るなら、見直すべきは拡張機能の顔ぶれではなく、Webアプリをタブに置いているという作業の形のほうです。

よくある質問

Chromeの拡張機能はBraveでそのまま使えますか?

使えます。BraveはChromeと同じChromiumを土台にしているので、Chromeウェブストアの「Chrome に追加」でそのまま入ります。ただし古い規格のManifest V2で作られた拡張機能は、Braveが独自に残しているAdGuard、uBlock Origin、uMatrix、NoScriptの4つを除いて使えません。

Braveに広告ブロックの拡張機能を入れたほうがよいですか?

基本的には不要です。BraveはShieldsという遮断の仕組みを本体に持っています。同じ用途の拡張機能を重ねると、ルールが二重に当たってフォームのボタンや表が表示されなくなることがあります。まずShieldsの設定で足りるかを確かめてから判断してください。

拡張機能はいくつまでなら入れてよいですか?

決まった上限はありませんが、多くの拡張機能はすべてのページに処理を差し込むため、数とタブが増えるほど重くなります。目安としては日常で使うものに絞り、月に一度見直すのが無難です。重いと感じたら、メニューの「タスク マネージャ」で拡張機能ごとの使用量を確かめてください。

複数のアカウントを切り替える拡張機能は必要ですか?

Brave v1.92からはコンテナ機能が本体に入ったため、多くの場合は不要です。brave://settings/braveContent で「コンテナを有効にする」を押し、タブを右クリックして「コンテナを開く」を選びます。同じサイトに別のアカウントで同時に入れます。

記事一覧へ戻る