Chromeの検索エンジンを変更する|調べ先を用途で使い分ける

Chromeの検索エンジンを変更したい理由は、たいてい2つに分かれます。1つは、知らないうちに既定が入れ替わっていて元に戻したい場合。もう1つは、調べたい対象ごとに別の場所を開いているのが面倒で、アドレスバーから直接そこへ飛びたい場合です。前者は設定を1か所直せば終わりますが、後者は既定を入れ替えても解決しません。この記事では手順を押さえたうえで、既定を1つ選ぶ発想では足りない場面の切り分け方を扱います。

既定を1つ選ぶ発想が合わなくなってきた背景

ブラウザの検索窓は長いあいだ「調べ先を1つ決めておく場所」でした。ところが仕事中に打ち込む語の中身を見ると、一般的なWeb検索はその一部でしかありません。社内の仕様書の題名、取引先とのやり取りの一文、ソースコードの関数名、勤怠の申請画面。行き先が違うのに、入力する場所は同じアドレスバー1つです。

Chrome自身の案内も、既定を1つ決める話とサイトごとの近道を作る話を同じページで扱っています。国によって初期状態が違うことも明記されています。

アドレスバー(オムニボックス)はウェブの検索に使用できます。一部の国では、Google 検索が Chrome の既定の検索エンジンになっています。その他の国では、既定の検索エンジンを選択するよう求められる場合があります。既定の検索エンジンはいつでも変更できます。 出典: support.google.com

つまり「既定がGoogleで固定」という前提そのものが、地域と端末によって違います。同僚の画面と自分の画面で初期状態が違うことがあり、手順を口伝えで教え合うとかみ合わなくなります。設定画面を開いて今の状態を目で見るところから始めるほうが早いです。

既定の検索エンジンを変更する手順

Chromeの公式ヘルプが案内している手順は5段階です。Chromeを開き、右上のその他アイコンから設定を開き、左側の一覧で検索エンジンを選び、検索エンジンの欄にある変更を押して、新しい既定を選びます。macOSでもWindowsでも画面の並びは同じです。

注意しておく点が3つあります。

  • 検索エンジン側が対応していないChromeの機能は使えなくなる場合があります。アドレスバーからの候補表示や画像検索の呼び出しが変わるため、切り替えた直後は使い慣れた操作から試すほうが安全です。
  • 設定を変えようとしてもうまくいかない場合、望ましくないソフトウェアが入っている可能性があります。この場合は既定を選び直す前に、Chromeの設定をデフォルトに戻す手順を先に踏みます。
  • 職場や学校から支給された端末では、ネットワーク管理者が既定を設定していることがあります。設定画面に鍵や組織名の表示が出ていれば、手元の操作では変えられません。

変更の履歴はプロファイル単位で残ります。仕事用と私用でChromeのプロファイルを分けている場合、片方で変えても、もう片方の既定はそのままです。ここを見落とすと「変えたのに戻っている」という誤解が生まれます。

サイト内検索のショートカットが効く場面

既定の入れ替えよりも、日々の手数に効いてくるのがサイト内検索のショートカットです。設定の検索エンジンから、検索エンジンとサイト内検索を管理する画面へ進むと、ショートカットの追加、編集、デフォルトに設定、無効化、削除という5種類の操作ができます。

登録に必要なのは3つの欄だけです。呼び名を入れる検索エンジン欄、アドレスバーに打ち込むキーワードを入れるショートカット欄、そして検索結果ページのアドレスを入れるURL欄です。URL欄には検索語句の部分を %s に置き換えたものを入れます。Chromeヘルプは、目的のサイトで一度検索し、結果ページのアドレスをコピーして貼り付け、語句の部分を %s に差し替える手順を案内しています。サイトのトップページのアドレスではなく、検索結果ページのアドレスを使う点が要所です。

これを社内ツールに当てると効き方が変わります。仕様書の検索、課題管理の検索、共有ドライブの検索をそれぞれ登録しておけば、アドレスバーに短いキーワードを打ってからタブキーを押すだけで、その中だけを検索できます。既定を1つ変える作業では、この形は作れません。

制約もあります。開いているタブ、ブックマーク、閲覧履歴のショートカットは無効化はできても削除はできません。Geminiの項目は編集も削除もできず、既定の検索エンジンに設定することもできない仕様です。また一部の国では、ゲストプロフィールでカスタムのサイト内検索を既定にできません。

勝手に変わったときに確かめる場所

既定の検索エンジンが自分の操作なしに入れ替わっている場合、Chromeヘルプは望ましくないソフトウェアの可能性を挙げています。設定だけ戻しても、次に起動したときに同じ状態へ戻ることがあるため、順番が大切です。

確かめる場所は3つあります。1つ目は拡張機能の一覧です。検索の候補表示や新しいタブの見た目を変える拡張機能は、既定の検索エンジンを書き換える権限を持つことがあります。入れた記憶のないものが並んでいれば、まずそれを無効にします。2つ目は検索エンジンの一覧そのものです。見慣れない名前が登録されていて、それが既定になっていることがあります。3つ目はChromeの設定を復元する画面です。ここを実行すると、既定の検索エンジン、起動時のページ、新しいタブのページ、固定したタブがまとめて初期状態に戻ります。

順番としては、拡張機能を止める、設定を復元する、そのうえで使いたい検索エンジンを選び直す、という流れになります。逆にすると、選び直した設定が上書きされる状況が残ったままになります。

端末が管理対象のときの判断

会社や学校から支給された端末では、管理者が既定の検索エンジンを決めていることがあります。この場合、設定画面の該当項目が灰色になっていたり、組織が管理していますという表示が出ます。手元で無理に回避する方法を探すよりも、管理者に希望を伝えるほうが速く、あとで設定が巻き戻る心配もありません。

一方で、管理対象であっても、サイト内検索のショートカットの追加は許可されていることがあります。既定を変えられなくても、社内ツールへの近道は自分で作れる場合があるということです。設定画面の管理する側を開いて、追加ボタンが押せるかどうかを見れば判断できます。

私物のMacで仕事用のアカウントにも入っている場合は、話が別です。この構成では、検索の既定だけでなくログイン状態も1つのプロファイルに混ざります。プロファイルを分けるか、アカウントごとに窓を分ける道具を使うかを先に決めたほうが、検索設定の調整も無駄になりません。

調べ先を用途で分けるときの考え方

既定を何にするかは、好みではなく用途で決まります。切り替えを検討する理由としてよく挙がるのは、広告の並びと、検索結果に生成された文章が差し込まれるかどうかです。

グーグルのスポンサーリンクをスクロールすることにうんざりしてしまったのかもしれないし、あるいはAIを搭載していない検索エンジンを使いたいのかもしれない。理由が何であれ、以下の方法でGoogle Chromeの既定の検索エンジンを変更できる。 出典: wired.jp

判断の材料は3つに絞れます。1つ目は、調べた結果をそのまま仕事の成果物に貼るかどうかです。一次情報のURLを添えて残す必要がある業務では、出典が並ぶ形の結果画面のほうが後工程が短くなります。2つ目は、社内の固有名詞をどれだけ打つかです。製品名や社内用語が多い人は、一般的なWeb検索の精度よりサイト内検索の登録本数のほうが効きます。3つ目は、画像検索や地図の呼び出しをアドレスバーから使っているかどうかです。Chromeヘルプが注意しているとおり、検索エンジン側が対応していない機能は使えなくなる場合があります。

決め方としては、既定は一般的なWeb検索のまま残し、目的がはっきりしている調べ先はショートカットとして足していく形が扱いやすくなります。既定を入れ替える判断は取り消しが1手で済みますが、毎日使う近道を作らないまま既定だけを往復させると、手数は減りません。

新しいタブのページと、アドレスバーは別の設定

もう1つ混乱しやすいのが、アドレスバーから検索したときの行き先と、新しいタブを開いたときに表示される画面が、別の設定で決まる点です。既定の検索エンジンを変更すると前者は変わりますが、新しいタブのページは検索エンジンによって扱いが分かれます。

そのため、既定を変えたあとに「新しいタブを開くと元の検索画面が出る」という状態が起こります。これは設定が失敗しているのではなく、別の項目が残っているだけです。新しいタブのページを変えたい場合は、Chromeの設定にある新しいタブページのカスタマイズか、そのための拡張機能を使うことになります。ここで拡張機能を足す判断をするなら、検索の既定を書き換える権限を持つものが混ざりやすい領域である点は覚えておくほうが安全です。

起動時に開くページも独立した設定です。仕事の入口を固定したい場合は、既定の検索エンジンではなく起動時のページ側を触ります。この3つを分けて把握しておくと、設定を戻すときにどこを見ればよいかが決まります。

検索の入口が複数ある人ほど、既定の1つでは足りない

アドレスバーを1日に何十回も使う人の内訳を分解すると、一般的なWeb検索、社内ツールの検索、そしてアプリの中の検索という3種類が混ざっています。既定の検索エンジンを変更する操作が効くのは、このうち1つ目だけです。2つ目にはサイト内検索のショートカットが効きます。そして3つ目は、Chromeの設定では届きません。Slackの中の検索やNotionの中の検索は、そのアプリを開いてからでないと始まらないためです。

ここで問題になるのは、アプリを開くまでの手数です。タブが横一列に並んでいる状態では、目的のアプリを探す時間のほうが検索そのものより長くなります。Webアプリを1つの窓にまとめて使うブラウザでは、アプリごとに独立したワークスペースを持たせ、キーで直接その面に切り替える形をとります。アプリを行き来する頻度が高い人向けの整理の考え方はワークスペースのページで扱っています。

もう1つの分かれ目はアカウントです。同じGoogleアカウントの仕事用と私用を1つのプロファイルで併用すると、検索結果や候補表示が混ざります。アプリごとにCookieの入れ物を分ける方式であれば、全部に同時にログインしたまま使えます。この仕組みの中身はできることに整理されています。キーボードだけで検索や切り替えを完結させたい場合の作りはターミナルのページが近い話題です。

同じ課題に取り組む製品は複数あり、無料でどこまで使えるかが分かれます。他社製品との条件の違いはWaveboxとの比較とShiftとの比較で条件ごとに並べています。手元で使っているサービスが対象に入るかは使えるアプリで確認できます。導入前の費用感は料金、動作環境や制約はよくある質問にまとめてあります。

検索エンジンの変更は、5分で終わる設定作業です。その5分のあとに残っている手数がまだ多いなら、直すべき対象は検索の設定ではなく、アプリの置き場所のほうだと判断できます。

よくある質問

Chromeの既定の検索エンジンを変更する手順は?

Chromeを開き、右上のその他アイコンから設定を開きます。左側の一覧から検索エンジンを選び、検索エンジンの欄にある変更を押して、使いたい候補を選びます。Chromeのプロファイルごとに設定が分かれるため、仕事用と私用を分けている場合は両方で操作が必要です。

検索エンジンが勝手に変わってしまったときは何をすればよいですか?

Chromeヘルプは、望ましくないソフトウェアが入っている可能性を挙げています。設定を戻す前に拡張機能の一覧を確認し、心当たりのないものを無効にします。そのうえでChromeの設定をデフォルトに戻す操作を行い、最後に使いたい検索エンジンを選び直すと、同じ状態に戻りにくくなります。

サイト内検索のショートカットは何に使うものですか?

特定のサイトの中だけを検索する近道です。設定の検索エンジンとサイト内検索を管理する画面から追加でき、名前、アドレスバーに打つキーワード、検索結果ページのURLの3つを登録します。URLは検索語句の部分を %s に置き換えたものを使います。社内の仕様書や課題管理の検索に向いています。

会社支給のMacで検索エンジンを変更できない場合はどうなりますか?

ネットワーク管理者が既定の検索エンジンを管理している可能性があります。設定画面の項目が灰色になっていたり、組織が管理しているという表示が出ていれば、手元の操作では変えられません。ただしサイト内検索のショートカットの追加は許可されている場合があるため、管理する側の画面で追加ボタンが押せるかを確認すると判断できます。

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