Chatworkで複数アカウントを使い分ける方法|切り替え手順と誤送信を防ぐ設定
勤め先のアカウントと業務委託先のアカウントが分かれていて、どちらに新着が届いたのか分からなくなる。Chatworkで複数アカウントを運用している人がつまずくのは、切り替えの操作そのものより、切り替えたあとに通知と表示がどう変わるかを押さえていない部分です。ここでは、Chatworkで複数アカウントを持てる条件、デスクトップ版とモバイル版での切り替え手順、使い分けを続けるための設定、そして切り替えが効かない場面での考え方までを順に整理します。
複数アカウントを持つ働き方が前提になった背景
ビジネスチャットは、社内の連絡網として導入されたあと、取引先や外部パートナーとのやり取りにも広がっていきました。発注元がChatworkを使っていれば、そこに招待された側も同じ土俵に乗ることになります。副業や業務委託を並行している人、複数の法人を兼務している人、代理店として複数のクライアントを担当している人は、気づいたときには手元にアカウントが複数ある状態になっています。
ここで重要なのは、アカウントが分かれるのは運用上の不便ではなく、情報の境界を守るための仕組みだという点です。A社のグループチャットに、B社の案件の話を持ち込まないための壁になっています。ひとつのアカウントにすべてを集約する運用は、確かに切り替えの手間は消えますが、秘密保持契約の観点では望ましくありません。NDAを結んで仕事を受けている場合、どの情報がどの契約の下にあるのかを、アカウント単位で切れているほうが説明しやすくなります。
つまり、複数アカウントは減らすべき無駄ではなく、前提として受け入れて運用を組む対象です。そのうえで、切り替えにかかる時間と、取り違えて送信してしまう事故をどう抑えるかが実務の課題になります。
Chatworkでアカウントが分かれる条件
Chatworkのアカウントは、メールアドレスと一対一で結びついています。仕事用と個人用でメールアドレスを分けていれば、それぞれにアカウントを作れます。逆に言えば、同じメールアドレスで二つ目のアカウントを作ることはできません。
Chatworkでは、ひとつのメールアドレスにつき、ひとつのアカウントを作成できます。メールアドレスを複数利用している場合は、複数のChatworkのアカウントを作成することが可能です。 出典: go.chatwork.com
この条件から、最初に決めるべきことが見えてきます。アカウントを分ける単位をメールアドレスの単位と揃えておく、ということです。取引先ごとに割り当てられた会社ドメインのメールアドレスがあるなら、それがそのままアカウントの境界になります。フリーアドレスを使い回していると、あとからアカウントを分けたくなったときに、招待メールの宛先を変更する手続きから始めることになります。
もうひとつ押さえておきたいのが、切り替え機能が使える場所の制限です。公式の案内では、アカウント切り替え機能を利用できるのはデスクトップ版アプリと、iOSもしくはAndroid向けのモバイル版アプリに限られると説明されています。ブラウザでChatworkを開いている場合、この機能の対象外になります。ブラウザ運用のまま二つ目のアカウントを開こうとすると、ログアウトとログインを繰り返すか、プライベートウインドウや別のブラウザプロファイルに逃がすことになります。
デスクトップ版アプリでの切り替え手順
デスクトップ版アプリでは、画面の右上のタブでアカウントを切り替えます。手順は次の流れです。
- 右上の「+」をクリックする
- タブに追加するアプリを選ぶ画面で、Chatworkのアイコンを選択する
- 表示するラベル名を入力する画面が出るので、識別しやすい名前を入れて「追加」をクリックする
- 左上に新しいアイコンが表示され、ログイン画面が開くので、追加したいアカウントの情報を入力する
追加が終わると、アイコンをクリックするだけでアカウントが入れ替わります。ラベル名は空欄のままでも追加できますが、空欄にすると、どのタブがどのアカウントなのかを見分ける手がかりが消えます。会社名や案件名など、後から見て迷わない語を入れておくほうが安全です。
ラベル名は後から変更できます。編集したいアカウントのアイコンをクリックし、ラベル名を書き換えて「追加」をクリックすると更新されます。運用の途中で取引先が増えたときや、担当が変わって呼び名が合わなくなったときは、この操作で揃え直せます。
デスクトップ版アプリを使う利点は、アカウントごとにログイン状態が保持され、2つ目以降のアカウントに移っても元のアカウントが落ちないことです。ブラウザでログアウトとログインを繰り返す運用と比べると、切り替えのたびに二段階認証を通す手間が消えます。
モバイル版アプリでの切り替え手順
iOS版アプリでは、画面左下の「アカウント」タブをタップし、「アカウントの切り替え」から「既存アカウントでログイン」を選ぶとログイン画面が開きます。追加したいアカウントの情報を入力すれば、そのアカウントが一覧に並びます。Android版アプリでは、同じく「アカウント」タブから「アカウント切り替え」を開き、「アカウント追加」をタップする流れです。
切り替えるときは「アカウント」をタップし、「アカウント切り替え」から目的のアカウントを選びます。切り替えが済むと、右下の「アカウント」タブに表示されるプロフィールアイコンも入れ替わります。この小さなアイコンが、いま手元がどのアカウントなのかを示す唯一の目印になります。
そのため、モバイル版を複数アカウントで使うなら、プロフィール画像を個別に設定しておく価値があります。画像を設定しなくてもアカウントの追加はできますが、初期状態のままだと、どちらのアカウントも同じ見た目になり、タブを見ても判別できません。仕事用は会社のロゴ、個人用は別の色味の画像といった具合に、色で見分けがつく組み合わせにしておくと、視線を落としただけで判断できます。
取り違えを防ぐために決めておく設定
複数アカウントの運用で怖いのは、切り替え忘れによる誤送信です。A社のチャットに送るつもりの文面を、B社のアカウントのまま開いた画面に貼ってしまう事故は、どのツールでも起こります。公式の案内でも、アカウントの混同が起こりやすくなる点への注意が示されています。対策として挙げられているのは、ラベル名の設定、プロフィール画像の設定、そしてアカウントごとの通知設定です。
通知設定は特に見落としやすい項目です。あるアカウントで設定した通知設定は、他のアカウントには適用されません。裏を返せば、アカウントごとに通知の強さを変えられるということです。主に使うアカウントはプッシュ通知をオンにし、補助的に使うアカウントはオフにして、まとめて確認する時間だけ開く。この分け方にしておくと、通知の数そのものが減り、鳴った通知が本当に見るべきものになります。
あわせて決めておきたいのが、送信前の確認の型です。宛先のグループ名だけでなく、画面の端にあるラベルかアイコンを見てから送る。この一拍を習慣にできるかどうかで、事故の確率が大きく変わります。確認の対象が画面のどこにあるかを、自分の中で一箇所に固定しておくことが要点です。
ブラウザで使っている場合の逃げ道
デスクトップ版アプリを入れられない環境で複数アカウントを扱う場面もあります。会社の端末でアプリのインストールが制限されているケースや、共用のパソコンを一時的に借りているケースです。この場合にとれる方法は三つに分かれます。
ひとつ目は、通常のウインドウとプライベートウインドウを使い分ける方法です。プライベートウインドウはCookieが別枠で扱われるため、同じブラウザでふたつのアカウントを同時に開けます。ただしウインドウを閉じるとログイン状態が消えるため、二段階認証を毎回通し直すことになります。短時間の確認には向きますが、毎日の運用には負荷が残ります。
ふたつ目は、ブラウザのプロファイル機能を使う方法です。Chromeであれば利用者を追加してプロファイルを分けると、プロファイルごとにCookieと拡張機能が独立します。ログイン状態が残るため、毎回の認証は不要になります。難点は、プロファイルを増やすとウインドウが増え、どのウインドウがどのアカウントなのかがタイトルバーからは読み取りにくくなる点です。
三つ目は、アプリ単位で領域を分けるブラウザに寄せる方法です。アカウントごとに窓を割り当てる構造になっているため、プロファイルを手で増やす作業と、どの窓がどのアカウントかを覚える負担の両方を減らせます。どの方法を選ぶ場合も、判断の軸は「ログイン状態が残るか」と「どのアカウントか一目で分かるか」の二点に絞ると決めやすくなります。
切り替えの速さより、隣に並べられるかどうか
アカウント切り替え機能は、ひとつのアプリの中で複数のアカウントを行き来する仕組みです。便利である一方、同時に二つのアカウントを見ることはできません。片方を表示している間、もう片方は画面の裏側にあります。新着の有無を知るには、切り替えて確認するか、通知に頼ることになります。
この制約は、Chatworkだけの話ではありません。Slack、Gmail、Notion、Figmaなど、仕事で使うWebアプリの多くが、それぞれ独自の切り替え機能を持っています。問題は、アプリごとに切り替えの作法がばらばらで、アカウントの数だけ覚えることが増える点です。Chatworkは右上のタブ、別のアプリはアバターのメニュー、また別のアプリはブラウザのプロファイル。この違いを頭の中で管理し続けるのは負荷になります。
ここで視点を変えると、解決の筋は「各アプリの切り替え機能を使いこなす」ことではなく、「アプリとアカウントの置き場所を一箇所で決める」ことに寄っていきます。アプリごとに独立したワークスペースを持てるアプリ集約ブラウザを使うと、Chatworkの仕事用アカウントと個人用アカウントを別々の窓として並べ、同時に開いたままにできます。セッションが窓ごとに分かれるため、片方にログインしても、もう片方が落ちることはありません。
窓の数で作業を立て直すという考え方
Webアプリをまとめるブラウザを検討するときに見るべき点は三つあります。ひとつ目は、同じサービスを複数アカウントで同時に開けるかどうか。ふたつ目は、通知をアプリ単位で制御できるかどうか。三つ目は、必要なサービスが登録済みの一覧に含まれているかどうかです。アプリごとに独立した領域を持つ仕組みの考え方はワークスペースのページで整理されており、通知やショートカットを含めた機能の全体像はできることにまとまっています。
登録済みのサービス一覧は使えるアプリで確認できます。Chatworkのように業務で使うチャットが一覧に含まれているかを先に見ておくと、導入後に手作業でURLを登録する手間を見積もれます。同じ分野の製品と比べたい場合は、代表的な選択肢との違いを並べたWaveboxとの比較が判断材料になります。価格の考え方は料金に、導入前によく出る疑問はよくある質問にまとめられています。
アカウントの数は、仕事の幅が広がるほど増えていきます。増えること自体を止めるのは難しいため、増えた先で注意が切れないように、置き場所と通知の設計を先に決めておく。Chatworkの切り替え機能を使いこなすことは、その設計の一部として位置づけると迷いが減ります。
よくある質問
Chatworkで複数アカウントを作るには何が必要ですか?
メールアドレスがアカウントの数だけ必要です。Chatworkはひとつのメールアドレスにつきひとつのアカウントを作成する仕組みのため、仕事用と個人用など、用途ごとに別のメールアドレスを用意してから登録します。会社から支給されたドメインのアドレスがある場合は、それをそのまま境界にすると管理しやすくなります。
ブラウザ版のChatworkでもアカウントを切り替えられますか?
公式の案内では、アカウント切り替え機能が使えるのはデスクトップ版アプリとモバイル版アプリと説明されています。ブラウザで使っている場合は対象外のため、ログアウトとログインを繰り返すか、別のブラウザプロファイルやアプリ集約ブラウザで窓を分ける方法をとることになります。
切り替えたときに通知設定はどうなりますか?
あるアカウントで設定した通知設定は、他のアカウントには引き継がれません。アカウントごとに個別で設定する必要があります。裏返せば、主に使うアカウントだけプッシュ通知をオンにし、補助的なアカウントはオフにするといった調整ができるため、通知の総量を抑える余地があります。
アカウントを取り違えて送信する事故はどう防げますか?
デスクトップ版アプリではラベル名を個別に設定し、モバイル版アプリではプロフィール画像をアカウントごとに変えておくと、画面上で判別できます。そのうえで、送信前に宛先のグループ名ではなくラベルかアイコンを見る、という確認の順番を固定しておくと、切り替え忘れに気づきやすくなります。