Chromeでcookieが保存されない|毎回ログインし直す原因
朝いちばんにChromeを開くと、Gmailもチャットも管理画面も全部ログイン画面に戻っている。二段階認証のコードを入れ直し、10分後にようやく作業が始まる。これが毎日続くなら、パスワードの問題でもネットワークの問題でもなく、Cookieがブラウザに残らない状態になっている。chrome cookie 保存 されないという症状は原因が1つではなく、消されているのか、そもそも書き込みを断られているのか、書き込まれているのに別の場所を読んでいるのかで直す場所が変わる。ここでは、その切り分けを先に済ませてから、設定のどこを見るのかを順に並べる。
Cookieが残らない状態は3つに分かれる
同じ「保存されない」という言葉で語られる症状は、実際には別々の仕組みで起きている。切り分けないまま設定を触ると、関係のない項目をいくつも変えることになる。
- 書き込まれているが、あとで消されている。ブラウザを閉じたとき、または削除の操作が走ったときに一緒に流れている
- 書き込みそのものを断られている。サイトの設定でデータの保存を許していない、またはブロックの対象に入っている
- 書き込まれているが、読み出す側が別の場所を見ている。別のプロファイルやシークレット モードで開いている
この3つは見分けがつく。1つ目なら、ログインした直後は使えて、次に開いたときに戻っている。2つ目なら、ログインした直後から「Cookieを有効にしてください」のような案内が出る、あるいはログインのボタンを押しても同じ画面に戻る。3つ目なら、同じMacで開き方を変えるとログイン状態が残っている画面と残っていない画面が同時に存在する。どの形に当てはまるかを1つ決めてから、対応する節に進むと早い。
Cookieがどこまでの役目を持っているかは、Chromeのヘルプが端的に書いている。ログインの維持も利用設定の記憶も、同じ仕組みに乗っている。
Cookie を削除すると、ユーザー情報を保持しているサイトからログアウトしたり、保存した設定が削除されたりする可能性があります。これは、Cookie を削除するたびに起こります。 出典: support.google.com
つまり、ログインが毎回切れることと、サイトの表示設定が毎回初期値に戻ることは同じ原因から来る。片方だけ起きているなら、原因はCookieではなく、そのサイト側の保存先にある。
最初に見るのは、ウィンドウを閉じるときに消す設定
1つ目の形に当てはまるなら、見る場所は決まっている。Chromeには、サイトが端末に保存したデータを、ウィンドウを全部閉じた時点で削除する設定がある。この設定は「デバイス上のサイトデータ」という名前で、ファーストパーティのCookieを含む保存データ全体を対象にする。
到達する道は、設定を開き、プライバシーとセキュリティ、サイトの設定、その他のコンテンツの設定、デバイス上のサイトデータの順になる。ここに3つの選択肢が並んでいて、公式の説明では次のように書き分けられている。
- サイトによるデバイスへのデータの保存を許可する
- すべてのウィンドウを閉じるときに、サイトによりデバイスに保存されたデータを削除する
- サイトによるデバイスへのデータの保存を許可しない
真ん中が選ばれていると、その日の作業中はログイン状態が続き、Chromeを全部閉じた時点で全部流れる。症状の出方が「日をまたぐと切れる」であれば、ここが一致する。ヘルプはこの選択肢について、サイトはおおむね想定どおりに機能するが、次にアクセスしたときにユーザーに関する情報が記憶されている可能性は低くなると説明している。動かなくなるのではなく、記憶されなくなるという書き方になっているのが、症状の見分けに役立つ。
同じ画面では、サイトごとの例外も設定できる。全体は削除する方向にしておき、毎日使う業務のサイトだけ残す形にすれば、履歴を残したくない要件と、毎朝ログインし直したくない要件を両立できる。3つのうちどれを選ぶかを決める前に、消したい相手が広告の追跡なのか、サイト全部なのかを分けて考えるほうが早い。
削除の操作が習慣になっていないかを見る
設定が「許可する」になっているのに毎回消えるなら、次に疑うのは手動の削除と、それを自動で行う道具になる。Chromeの閲覧履歴データの削除では、期間を1時間以内から全期間まで選び、消す対象として「Cookie と他のサイトデータ」を選ぶ形になっている。この項目を含めた削除を、キャッシュを軽くする目的で毎日実行していれば、ログイン情報もそのたびに流れる。
表示が崩れたときに「キャッシュを消す」と覚えている人は多いが、崩れの原因が画像やスタイルの取り違えであれば、消す対象は「キャッシュされた画像とファイル」だけで足りる。2つの項目を分けて扱うだけで、ログインを維持したまま表示の崩れを直せる。
自動で削除する側も点検の対象になる。掃除を目的とした拡張機能、プライバシー保護をうたう拡張機能、端末管理の道具のうち、終了時にブラウザのデータを片付ける動作を持つものがある。設定をどう変えてもCookieが残らない場合は、拡張機能を全部止めた状態でログインし、Chromeを終了して開き直すという手順で確かめられる。残るなら、止めたもののどれかが原因になる。1つずつ戻していけば、どれが動いているかが分かる。
サードパーティCookieのブロックで落ちるのは、別ドメインをまたぐログイン
2つ目の形、つまりログインの操作自体が通らない場合は、サードパーティCookieの扱いが関わることが多い。Chromeのヘルプは、アドレスバーに表示されているサイトが作るものをファーストパーティ、埋め込まれた他のサイトが作るものをサードパーティと分けて説明している。社内の認証を別のドメインで受けている構成や、外部の予約システムを自社サイトの中に埋め込んでいる画面は、後者に当たる。
ブロックを選んでいると、例外リストで許可しているサイトを除いて、他のサイトによるサードパーティCookieがすべて止まる。設定は、設定、プライバシーとセキュリティ、サードパーティ Cookie の順に開くと出てくる。特定のサイトだけ通したいときは、サードパーティ Cookie の使用が許可されているサイトから追加する。ドメイン全体をまとめて通すなら、ドメイン名の前に [*.] を付ける書き方が案内されている。この書き方であれば、下位のホスト名も同じ扱いになる。
その場だけ通す道も用意されている。ブロックされている画面では、アドレスバーのアイコンから一時的に許可できる。通常のブラウジング モードでこれを行うと、そのサイトは例外リストに入り、90日間または設定をオフにするまで許可された状態が続く。恒久の例外を増やしたくない場面では、この一時的な許可のほうが扱いやすい。
同じMacで結果が違うなら、読んでいる場所が違う
3つ目の形は、設定の問題ではない。Chromeはプロファイルごとに保存先を分けて持つので、仕事用と個人用を分けている環境では、どちらのウィンドウで開いたかでログイン状態が変わる。ウィンドウの右上に表示されている絵柄を確認するだけで判断できる。ショートカットやメールのリンクから開いた場合、意図していない側のプロファイルで開くことがある。
シークレット モードも同じ理屈で切れる。ヘルプは、シークレット モードではサードパーティCookieが既定でブロックされることを明記している。閉じた時点で保存データが残らない仕組みなので、常用するとログインは毎回やり直しになる。検証のために開いたウィンドウをそのまま使い続けていないかは、確認しておく価値がある。
同期を頼りにしている場合も、期待とずれる。Chromeの同期が扱う対象として案内されているのは、ブックマーク、リーディング リスト、パスワード、お支払い情報、拡張機能、ウェブアプリ、設定などで、別の端末でログイン状態をそのまま引き継ぐ性質のものではない。新しいMacに移ってログインが全部切れているのは、故障ではなく仕様の範囲になる。
職場や学校のMacでは、選べない項目がある
管理された端末では、ここまでの手順で直せない場合がある。Chromeのヘルプ自身、職場や学校のChromebookでは設定を変更できない可能性があり、管理者に問い合わせるよう案内している。Macでも、端末管理の仕組みで同じ制限が入っている構成はある。
見分け方は単純で、設定の該当項目が灰色になっているか、変更しても元に戻るかを見る。適用されているポリシーの一覧は chrome://policy で確認できる。ここに該当する項目が並んでいるなら、手元で変える対象ではなく、情報システムの担当に渡す情報になる。原因が管理側にあると分かった時点で、設定を触り続ける時間は節約できる。
症状と、見る場所の対応
| 起きていること | 疑う原因 | 見る場所 |
|---|---|---|
| 日をまたぐと全部ログアウトしている | 終了時に保存データを削除する設定 | サイトの設定、その他のコンテンツの設定、デバイス上のサイトデータ |
| 毎日の掃除のあとに切れる | 閲覧履歴データの削除で対象に入っている | 削除の対象から Cookie と他のサイトデータ を外す |
| 設定を変えても残らない | 終了時に片付ける拡張機能 | 拡張機能を全部止めて再現するか確かめる |
| ログインのボタンを押すと同じ画面に戻る | サードパーティCookieのブロック | サードパーティ Cookie の例外リストに追加 |
| 画面によって状態が違う | プロファイルかシークレット モードの取り違え | ウィンドウ右上の絵柄を確認 |
| 項目が灰色で変えられない | 端末管理のポリシー | chrome://policy を確認して担当へ |
表の使い方として、上から順に試すのではなく、最初に切り分けた3つの形のうち自分に当たる行だけを見るほうが速い。5つも6つも設定を変えてから直ると、次に同じことが起きたときに原因が分からないまま戻ることになる。
窓の分け方を変えると、ログインの切れ方も変わる
ここまでの原因のうち、プロファイルの取り違えと、サイトごとの例外の管理は、設定を直しても繰り返し戻ってくる種類の問題になる。理由は、1つのブラウザの中で仕事のアカウントと個人のアカウント、顧客ごとの管理画面を同時に開こうとすると、Cookieの持ち主を人間が覚えておく必要が出てくるところにある。タブが並んでいるだけでは、どのタブがどのプロファイルに属しているかは見て分からない。
別の扱い方として、Webアプリごとに独立した入れ物を割り当てる形がある。アプリごとに独立したワークスペースを持たせれば、同じサービスの2つのアカウントが別の保存先を持ち、片方のログインを消しても他方は残る。この考え方と具体的な分け方はワークスペースに整理されている。日々使う機能の全体像はできることに並んでいる。
どのサービスがこの形で扱えるかは、対応の一覧を先に見ておくと判断が早い。主要なメール、チャット、案件管理、クラウドの管理画面を含む対応状況は使えるアプリにまとめられている。同じ方向の道具を比べたい場合、機能の幅と価格の考え方が異なる製品との違いはWaveboxとの比較で並べられている。導入前に引っかかりやすい点はよくある質問に集まっている。
判断の順番としては、まず今日の症状を上の表で止め、そのうえで毎朝のログインが週にどれだけの時間を使っているかを数えるのが現実的になる。10分の手戻りが週5日なら、扱い方を変える検討に入る根拠になる。設定で直る問題と、分け方で消える問題を切り離して扱うほうが、同じ症状を来月また調べ直す手間がなくなる。
よくある質問
Chromeの設定でCookieを許可しているのに、毎朝ログインが切れるのはなぜ?
ウィンドウを全部閉じたときに保存データを削除する設定が入っている可能性があります。設定、プライバシーとセキュリティ、サイトの設定、その他のコンテンツの設定、デバイス上のサイトデータの順に開き、真ん中の選択肢が選ばれていないかを確認してください。拡張機能が同じ動作をしている場合もあります。
キャッシュだけ消してログイン状態を残すことはできる?
できます。閲覧履歴データの削除の画面で、対象から「Cookie と他のサイトデータ」のチェックを外し、「キャッシュされた画像とファイル」だけを選んで削除すれば、表示の崩れだけを直せます。表示が崩れたときの操作としては、こちらのほうが影響が小さくなります。
サードパーティCookieをブロックしたまま、社内システムだけ通せる?
設定のサードパーティ Cookie の画面で、許可するサイトとして追加すれば通せます。ドメイン名の前に [*.] を付けると下位のホスト名も同じ扱いになります。その場だけ通したい場合は、アドレスバーのアイコンから一時的に許可でき、通常のモードでは90日間または設定をオフにするまで有効です。
会社のMacで設定項目が灰色になっていて変えられない場合は?
端末管理のポリシーで固定されている状態です。chrome://policy を開くと、実際に適用されている項目の一覧が出ます。該当する項目が並んでいれば手元では変えられないので、その一覧を情報システムの担当に渡して、業務で使うサイトを例外に入れてもらう相談に進むのが早いです。