Google Chromeの起動が遅いときに見る順番|Macでの切り分け
google chrome の 起動 が 遅いという状態は、実は二つの別の症状が同じ言葉で語られている。アイコンをクリックしてから最初の画面が出るまでが長い場合と、画面は出るのに操作できるようになるまでが長い場合である。原因も対処も別なので、切り分けから始めると回り道が減る。この記事では、公式の案内に沿って見る順番を決め、起動ページの設定から拡張機能、タスクマネージャ、メモリの節約設定までを順に確かめていく。
仕事がブラウザの中に移った結果として起きている
起動の遅さが目立つようになった背景には、ブラウザの使い方そのものの変化がある。
SaaSを利用してクラウド上で業務を行う企業が増えたことから、Chromeが重いと思うように業務が進まず、ストレスを感じがちです。 出典: biz.moneyforward.com
メール、カレンダー、チャット、タスク管理、表計算、デザイン。数年前なら別々のアプリだったものが、いまは同じブラウザのタブに並んでいる。1枚のタブが1つのアプリに相当するなら、30枚のタブを開いている状態は30個のアプリを常時起動しているのと同じ意味になる。
ここが起動時間に直結する。Chromeには、前回終了したときに開いていたタブをそのまま開き直す設定がある。これがオンになっていて、しかもタブが30枚あるなら、起動のたびに30個のサービスへ接続が走る。アイコンをクリックした直後の数十秒は、Chromeが遅いというより、抱えている仕事の量が多い状態である。
したがって切り分けの最初の一手は、Chromeの中の設定を見ることになる。
二つの「遅い」を分けて測る
対処を選ぶ前に、どちらの遅さなのかを決める。測り方は難しくない。ストップウォッチを二回押すだけである。
一つめは、アイコンをクリックしてから最初のウィンドウが画面に出るまでの時間である。ここが長い場合、Chromeそのものの読み込みか、Macの側の負荷が疑わしい。起動直後にディスクの読み書きが続いているなら、バックアップや検索用の索引作成と重なっている可能性がある。
二つめは、ウィンドウが出てから、アドレスバーに文字を打って反応が返るまでの時間である。ここが長い場合、原因は抱えているタブと拡張機能に寄る。前回のタブを開き直す設定にしていれば、画面が出たあとで数十のサービスへの接続が始まり、その間は操作に引っかかりが出る。
日をまたいで比べたいときは、条件をそろえる。電源につないだ状態で、他のアプリを閉じ、同じ時間帯に測る。バッテリー駆動のときは、次に説明する省エネモードが働いて挙動が変わるため、比較の対象にしない。
この二つのうちどちらが長いかが分かれば、次に読む節が決まる。ウィンドウが出るまでが長いならMac全体の負荷を、出たあとが長いならタブと拡張機能を先に見る。
起動ページの設定を確かめる
Chromeの起動ページは三つの選択肢から選べる。新しいタブを開く、前回開いていたページを開く、複数の特定ページを開く、である。設定はホームページと起動ページを設定するという公式の案内にある手順で変えられる。
「前回開いていたページを開く」を選んでいる人は多い。作業の続きからすぐ入れる利点があるからである。しかし起動の遅さを訴える状況では、この設定が最大の負荷になっていることが少なくない。タブを閉じる習慣がなく、数十枚を抱えたまま毎日終了している場合、起動時間はタブの数に比例して伸びる。
対処は二通りある。設定を「新しいタブを開く」に変えて、必要なページだけを手で開き直す方法と、「複数の特定ページを開く」に変えて、毎日必ず使う3つから5つのページだけを登録する方法である。後者は、続きから入れる利点を保ちながら量を抑えられるため、実務では扱いやすい。
なお、起動ページや検索エンジンが自分で設定した覚えのないものに変わっている場合は、望ましくないソフトウェアが入っている可能性がある。公式の案内でもその点に注意が向けられており、設定を戻す前に確認したい。
拡張機能の数を数える
拡張機能は、Chromeに機能を追加する小さなプログラムである。便利な反面、起動のたびに読み込まれ、常時動くものはメモリも使い続ける。公式の案内は、動作を速くする手順の一つとして拡張機能の整理を挙げている。手順は、右上のその他アイコンから「拡張機能」に進み、「拡張機能を管理」を開いて、使っていないものを無効にするか削除する、というものである。
ここで判断に迷うのが、どれを消すかである。基準は二つで足りる。
- 過去1か月に一度も使った記憶がないものは無効にする。消すのが不安なら、まず無効にして数日様子を見る
- 同じ役目のものが二つ以上入っているなら、片方に絞る。パスワード管理、広告の抑制、スクリーンショットは重なりやすい
無効にしたあとは、必ず起動し直して時間を測る。体感ではなく、アイコンをクリックしてから操作できるまでを数えると、効いたかどうかが分かる。
タスクマネージャで、重いものを名指しする
推測で設定を触る前に、実際に資源を使っているものを見るほうが早い。Chromeには専用のタスクマネージャが入っている。右上のその他アイコンから「その他のツール」に進み、「タスク マネージャ」を開く。列の「メモリ使用量」を選ぶと、多い順に並べ替えられる。
公式の案内は、ここで「バックグラウンド ページ」という項目を探すよう勧めている。これは画面に出ていないのに動き続けている処理で、拡張機能が持っていることが多い。不要なものを選んで「プロセスを終了」を押せば、その場で解放できる。ただし、そのタスクで保存していない作業内容は失われるため、フォームの入力中や書きかけのメールがある状態では避ける。
一度眺めてみると、思い込みが崩れることがよくある。重いのはデザインのタブだと思っていたのに、実際にはチャットの常時接続や、閉じたつもりで残っていた動画のタブが上位に来る。名指しできたものから手を付ければ、効果の確認も簡単になる。
メモリセーバーと省エネモードを使い分ける
Chromeには、タブの量を抱えたまま動作を保つための仕組みが用意されている。設定の左側から「パフォーマンス」を開くと、いくつかの項目が並んでいる。詳細はChrome のパフォーマンスをカスタマイズするという公式の案内にまとまっている。
メモリセーバーは、使っていないタブを無効にしてメモリを節約する機能である。非アクティブなタブへ戻ると自動で読み込み直される。無効にする積極性は三段階から選べる。適度、バランス重視、最大の三つで、推奨されているのはバランス重視である。タブの数が多い人ほど、最大に寄せる価値がある。
ただし、すべてのタブが対象になるわけではない。公式の案内では、非アクティブにできない場合として、音声や動画の再生や通話、画面共有、ページ通知、進行中のダウンロード、一部記入済みのフォーム、固定タブ、接続済みのUSBまたはBluetoothデバイスが挙げられている。会議に使っているタブが止まらないのは、この仕様による。
省エネモードは別の目的の機能である。バッテリー駆動のときや残量が少ないときに、画像のキャプチャ頻度やバックグラウンドの処理を抑える。電源につないでいるときにはオンにならない。CPUの使用率が高いバックグラウンドのタブを停止する動きをするが、ビデオ会議や音声の再生をしているタブには影響しない。電源につないでいるのに遅いと感じる場合、この機能は原因ではない。
見落としやすい項目として「常にアクティブにするサイト」もある。止まってほしくないサービスをここへ登録しておけば、メモリセーバーを強めに設定しても実務が崩れない。
プリロードの設定と、他のアプリとの取り合い
閲覧と検索を速くするために、Chromeはアクセスが予想されるページをあらかじめ読み込む。この設定も「パフォーマンス」の中にあり、「ページをプリロードする」でオンとオフを切り替えられる。速さに効く一方で、通信と資源を先に使うため、回線が細い環境では逆に体感が悪くなることがある。両方の状態で試して、自分の環境に合う側を選ぶ。
公式の案内が挙げているもう一つのヒントは、複数のアプリを同時に実行しないことである。動画の書き出し、仮想環境、バックアップの処理などがMacの側で走っていれば、Chromeの起動に回る資源は減る。Chromeの設定を何度触っても改善しない場合、原因がMac全体の負荷にあることを疑う。
それでも直らないときに見る三つ
ここまでの手当てで変わらない場合、順番を変える。
第一に、更新である。Chromeを最新版にすると改善することがあり、公式の手順でも最初のステップに置かれている。会社が管理している端末では、更新に管理者の対応が必要な場合がある。
第二に、設定を初期状態へ戻すことである。長く使ったプロフィールには、試して外し忘れた設定や残骸が積もる。公式の案内でも、設定をデフォルトに戻すと動作が軽くなる可能性があると説明されている。作業の前に、ブックマークとパスワードの同期が効いていることを確かめる。
第三に、ハードウェアアクセラレーションである。クラッシュや起動しない症状の対処として、Chrome がクラッシュする、起動しないなどの問題を解決するという公式の案内は、設定の下部にある「システム」を開いて「ハードウェア アクセラレーションが使用可能な場合は使用する」をオフにし、Chromeを再起動する手順を示している。表示の乱れや固まりが伴う場合は、ここを試す価値がある。
設定を直しても、タブの量そのものは減らない
これらの手当ては効く。ただし、どれも「タブが多い状態を前提に、その負荷を和らげる」対処であって、量そのものを減らすものではない。翌朝また30枚のタブから始まるなら、起動時間は数週間で元に戻る。
そこで視点を変える道がある。毎日使うサービスをブラウザのタブとして扱うのをやめ、サービスごとに独立した入れ物を用意する考え方である。Webアプリをまとめるブラウザという種類のソフトウェアがこれを担う。何ができるのかはできることに整理されており、仕事の単位ごとに画面を分ける考え方はワークスペースで説明されている。扱えるサービスの一覧は使えるアプリで確認できる。
この構造にすると、起動の話も変わる。メールとチャットは常に開いておき、調べものだけをその都度開くという分け方ができるため、起動時に読み込む量を自分で決められるようになる。
道具を入れ替えるときに確かめる三点
同じ領域の製品を比べるときは、機能の一覧より先に三つを見たい。
第一に、サービスごとに分離できる粒度である。同じサービスの複数アカウントを別々に扱えるかどうかで、ログインの切り替えが残るか消えるかが分かれる。アプリごとに独立したワークスペースという設計かどうかが、ここに直結する。
第二に、重いサービスが他を巻き込まない作りかどうかである。すべてを一つのまとまりに詰め込む構造なら、Chromeで起きていた問題がそのまま移るだけになる。
第三に、料金の形である。購読を続けるのか、一度の購入で済むのか。実際の金額は料金にあり、同じ領域の製品との違いはWaveboxとの比較やRamboxとの比較に整理されている。導入前の疑問はよくある質問で確かめられる。
起動の遅さは、設定で3つの項目を直せばたいてい改善する。改善した状態を保てるかどうかは、その先の並べ方で決まる。
よくある質問
起動が遅いとき、最初に確かめるのはどこですか?
起動ページの設定である。「前回開いていたページを開く」を選んでいて、しかもタブを数十枚抱えたまま終了している場合、起動のたびにその全部へ接続が走る。まず「新しいタブを開く」か、毎日使う数ページだけを登録する設定へ変えて時間を測る。
拡張機能はどれを消せばよいのか分かりません。
基準は二つで足りる。過去1か月に使った記憶がないものは、まず削除せず無効にして数日様子を見る。もう一つは役目の重複で、パスワード管理や広告の抑制のように同じ用途のものが複数入っているなら片方に絞る。変更のたびに起動時間を測ると判断できる。
メモリセーバーをオンにすると困ることはありますか?
会議中のタブや、入力途中のフォームがあるタブは対象から外れる仕様になっている。音声や動画の再生、画面共有、進行中のダウンロード、固定タブなども無効にはならない。止まってほしくないサービスは「常にアクティブにするサイト」へ登録しておくと確実である。
設定を直しても数週間で元に戻ってしまいます。
設定の変更はタブが多い状態の負荷を和らげるもので、量そのものを減らすわけではないためである。毎日使うサービスをブラウザのタブとして扱うのをやめ、サービスごとに独立した入れ物を用意する構成へ変えると、起動時に読み込む量を自分で決められるようになる。