Macのメニューバーをカスタマイズする|常駐させる道具の選び方
mac メニュー バー カスタマイズを調べ始める理由は、たいてい症状の側から来る。インストールしたアプリが片端からアイコンを置いていき、時計が右へ押し出され、ノートブックではノッチの後ろに入った項目に手が届かなくなる。ここで管理アプリを入れて隠すのは手として正しいが、その前に片付く話が1つある。並んでいるアイコンのうち、実際に目で読んでいるものがどれなのかを決めることになる。上端の帯に置いてよい道具と、窓を与えるべきサービスは性格が違う。この記事では、追加と削除の経路が3つに分かれていることを押さえたうえで、常駐の枠をどう配るかまでを整理する。
右端の設定はmacOS 13で作り直され、いまも動いている
先に前提を置くと、この話題の情報が食い違いやすいのは、右端の項目を決める画面が途中で入れ替わったからになる。手順を解説した記事の年代によって、指している画面が違う。
これらのボタンの表示・非表示は、「システム設定」の「コントロールセンター」で調整できます。参考までに、コントロールセンターはmacOS 11からありますが、メニューバーの右側にある表示項目設定はmacOS 13以降で大きく刷新されました。 出典: pc-koubou.jp
その後さらに動いている。最新のmacOS 27では、提供元の資料が案内する場所が「システム設定」のサイドバーにある「メニューバー」という独立した項目になっていて、コントロールセンターの中に間借りしている形ではなくなった。つまり、いま手元のMacで見るべき場所は、使っているOSの版によって3通りありうる。設定画面の名前を検索して出てきた手順が当たらないときは、手順が間違っているのではなく、版が違うだけのことが多い。
もう1つ、この帯を取り巻く条件として押さえておくとよいのが幅になる。上端の帯には、あふれた項目を別の場所へ送る仕組みがOSの側に用意されていない。左半分のアプリメニューは前面のアプリが変わるたびに伸び縮みするので、右端のアイコンが描かれなくなる境目は、一日の中で動くことになる。Finderが前面のときは収まっていた並びが、メニューの多いアプリに切り替えた瞬間にあふれる。これは設定の問題ではなく、独立した2つの仕組みが同じ1行の幅を分け合っている結果になる。
アイコンの出どころが3つあり、消し方も3つある
右端に並ぶアイコンは、見た目が同じでも置いた主体が違う。ここを混ぜると「消せないアイコンがある」という誤解に行き着く。
1つ目はOSが置いたものになる。Wi-Fi、バッテリー、Bluetooth、集中モードなど、システムの機能を表す項目がここに入る。消し方は設定画面で選択を外すことで、提供元の資料は追加の手順をこう案内している。
「システム設定」からアイコンを追加する: アップルメニュー >「システム設定」と選択し、サイドバーで(必要であれば下にスクロールして)「メニューバー」 をクリックしてから、メニューバーに表示したいアイコンを選択します。 出典: support.apple.com
この画面から扱えるのは、Siri、天気、Time Machineといった系統になる。選択を外せば消え、入れれば出る。
2つ目はコントロールセンターから昇格させたものになる。メニューバーのコントロールセンターのアイコンをクリックし、「コントロールを編集」を選ぶと、コントロールギャラリーとコントロールセンターと上端の帯の3か所のあいだで項目をドラッグできる状態になる。既定ではコントロールセンターの中だけにいる「クイックメモ」「ディスプレイをスリープさせる」「カラーフィルタ」なども、この操作で帯の上に出せる。逆向きも同じで、編集中に項目を帯の外へドラッグすれば消える。同じことを短く済ませる道もあり、コントロールセンターの中の項目をControlキーを押しながらクリックして「メニューバーにコピー」または「メニューバーに追加」を選ぶと、ドラッグせずに出せる。
3つ目はアプリが起動時に自分で置いたものになる。ここが最も数が多く、設定画面にもコントロールセンターにも出てこない。止める場所はそのアプリ自身の環境設定の中にあり、OSの側に一覧は無い。
- OSが置いた項目は「システム設定」の「メニューバー」で選択を外す
- コントロールセンターから出した項目は「コントロールを編集」で帯の外へドラッグする
- アプリが置いた項目は、そのアプリの設定で止める
消えない理由の大半は、3つのうち別の経路の手順を試していることになる。
並べ替えと素早い削除はCommandキーが担う
順番については設定画面が用意されていない。担当しているのはキーボードで、提供元の資料は次のように書いている。
状況メニューの配置を変更するには、Commandキーを押したまま アイコンをドラッグ します。状況メニューを素早く削除するには、Commandキーを押したままアイコンをメニューバーの外にドラッグします。 出典: support.apple.com
この操作は、アプリが置いた項目にも効くことが多い。設定画面から辿れないアイコンを片付ける手としては、いちばん当たりが広い。覚える操作が1つで済むという意味でも、この話題で最初に身につける価値がある。
もう1つ、アプリを入れる前に試しておくとよい設定がある。メニューバーの設定には、帯そのものを自動的に隠して、ポインタを画面の上端に寄せたときだけ出す選択肢が用意されている。アイコンの取捨選択を先送りにしたまま、画面の縦を取り戻せる。1日これで過ごしてみると、隠れていて困ったアイコンがどれだったかがはっきりするので、整理の判断材料としても使える。
常駐の枠を配る基準は、勝手に変わるかどうか
ここまでが手順の話で、以下が配分の話になる。帯の上の場所は有限なので、何を置くかは「置ける」ではなく「置く価値がある」で決めることになる。
判断の軸は2つで足りる。1つ目は、こちらが何もしなくても中身が変わるか。2つ目は、その値を見たことで次の行動が変わるか。両方に当てはまるものは残す価値がある。バッテリーの残り、知らないネットワークにいるときの接続状態、マイクが生きているかどうか、バックアップが古くなっていないか。この種類は、目をやること自体が仕事になる。
この基準の手本になるのが、OSが自分で置いているプライバシーインジケータになる。マイクが使われているときはオレンジ色のドット、カメラならば緑色、システムオーディオの録音中は紫色、位置情報の使用中は矢印が出る。表示されるのは一度に1つだけで、マイクとカメラが同時に使われている場合は緑色のドットだけが出る。数を絞り、勝手に変わる値だけを出し、見た瞬間に行動が決まる。帯の上に置くものの見本がここにある。
反対に、外してよいのは「どこかへ行くための入口」になる。メール、チャット、メモ、音楽。これらは押した先で作業が始まるので、帯の上の小さな的である必要がない。しかも上端のアイコンはアプリの切り替え画面に出てこないし、ミッションコントロールの領域を割り当てることもできず、どのディスプレイに出すかも指定できない。20分座り込む相手には窓を与えたほうが、OSの持っている手立てをそのまま使えることになる。
足りなくなったときに増える選択肢は3種類
組み込みの機能が尽きるのは決まった3か所で、それぞれ別の種類の道具が対応している。あふれた分を別の場所へ送ること、条件によって出し入れすること、自分の数字を新しく出すこと。
| 道具 | 変えられること | 費用 | ソース |
|---|---|---|---|
| システム設定とコントロールセンター | 出す項目の選択、Commandキーでの並べ替え | macOSに付属 | 非公開 |
| Bartender 7 | あふれた項目を隠す、ノッチの扱い、間隔、プロファイル、トリガー | 有料(試用あり) | 非公開 |
| Ice | メニューバーの項目を隠す・出す | 無料 | GPL-3.0 |
| SwiftBar | スクリプトの出力を新しい項目として出す | 無料 | MIT |
表の中で補っておきたい点が2つある。Bartender 7はmacOS 27向けに作られていて、macOS 26はBartender 6が担当する形になっている。試用は4週間で、購入の形は現行版の1回払い、年払いのPro、永続の3通りに分かれている。提供元のページには、画面収録の許可を与えなくても動作し、その場合は帯の画像の代わりにアプリのアイコンを出すと書かれている。ユーティリティに画面収録を許可したくない場合には、ここが判断の分かれ目になる。
Iceは無料で、GPL-3.0で公開されている。GitHubのスターは29,700を超えていて、最後の更新は2025年9月になっている。OSが持っている帯の上に描く種類の道具は、macOSの版が上がるたびに前提が変わるので、最終更新の日付は機能一覧と同じくらい見ておく価値がある。
スクリプトの値を出す道具は、別の種類になる
SwiftBarは管理アプリとは並びが違う。何も隠さない。スクリプトの出力を中身とする項目を新しく増やすので、自分の案件の数字を帯の上に出せる唯一の系統になる。
仕組みは意図的に素朴で、更新の間隔が設定画面ではなくファイル名の中にある。公開されている資料は形式を {name}.{time}.{ext} と書いていて、時間の部分は数字と修飾子の組み合わせになる。修飾子は ms(ミリ秒)、s(秒)、m(分)、h(時)、d(日)で、date.1m.sh という名前なら1分ごとに走る。出力の1行目が帯の上の文字になり、続く行がメニューの中身になる。
導入は brew install swiftbar で済み、動作はmacOS Monterey(12)以降、ライセンスはMITになる。並べ替えは他の項目と同じくCommandキーを押したままのドラッグで、位置はファイル名ごとに記憶される。つまりファイル名を変えると位置は忘れられるので、増やしていく前に命名を決めておいたほうが手戻りが少ない。
この種類が話の本筋に関わるのは、常駐の枠を確実に正当化できる唯一のものだからになる。ビルドの状態、処理待ちの件数、残り時間。こちらが触らなくても動き、見た瞬間に次が決まる値で、どこかへ行くための入口ではない。
帯の整理で片付かないものと、窓の側の道具
帯の上のアイコンを外す作業をしていくと、最後に性格の違う一群が残る。GmailやSlackやNotionのように、1日のうち何度も戻る先のWebサービスになる。上端の帯にアイコンを置いていたのは、ブラウザのタブが増えすぎて目当てのサービスに戻れないからで、原因はメニューバーの側にはない。
この一群には、帯の上の小さな的ではなく窓を与えることになる。窓であれば、アプリの切り替え画面に出てきて、ミッションコントロールで領域を割り当てられ、ディスプレイごとに置き場所を決められる。サービスごとに窓とログイン状態を分ける考え方はアプリごとに独立したワークスペースという形で、ワークスペースのページに整理されている。どのサービスを並べて開いたままにできるかは使えるアプリの一覧で確かめられる。
同じ考え方の道具は複数あるので、違いを先に知りたい場合はWaveboxとの比較やShiftとの比較が近い。ログイン状態をどう分けているかという仕組みの説明はよくある質問にあり、窓の側でどこまで手が入るかはできることのページに並んでいる。帯の上の枠は、こうして入口を外したあとに残る「勝手に変わる値」だけに配ると、数がちょうど収まることになる。
よくある質問
Commandキーを押しながらドラッグしても消えないアイコンがあります。なぜですか?
置いた主体が3つに分かれているためです。OSが置いた項目は「システム設定」の「メニューバー」、コントロールセンターから出した項目は「コントロールを編集」、アプリが起動時に置いた項目はそのアプリ自身の設定が担当します。Commandキーの操作は当たりが広いものの、すべての項目に効くわけではありません。
アイコンを隠すと、メモリやバッテリーの消費は減りますか?
減りません。管理アプリが変えるのは描かれるかどうかで、裏で動いているアプリはそのまま動き続けます。得られるのは画面の幅と注意の向き先で、消費を下げたい場合はそのアプリ自体を終了させることになります。
無料であふれた項目を隠せる道具はありますか?
Iceが無料で、GPL-3.0で公開されています。最後の更新が2025年9月なので、新しいmacOSで使う場合は現時点の対応状況を確かめてから頼るほうが安全です。有料のものに比べると、条件による出し入れやプロファイルの切り替えは持っていません。
ノッチの後ろに入ったアイコンはどうなりますか?
macOSの側が自動で移してくれることはないため、並び順を変えるまで手が届かない状態が続きます。Commandキーを押しながらのドラッグで手作業で位置をずらせますし、Bartender 7はノッチに隠れる項目を自動で扱う機能を挙げています。