zoom アカウント 複数|切り替えずに並べて持つ整理法
Zoomのアカウントを切り替える方法は2つある。1つは、いま使っているアカウントからサインアウトして、別のアカウントでサインインし直す方法。もう1つは、デスクトップアプリかモバイルアプリに複数のアカウントを登録しておき、右上のプロフィール画像のメニューから選び直す方法で、こちらは最大5つまで登録できる。どちらを選ぶかは、切り替える回数と、会議の最中に別のアカウントが要るかどうかで決まる。この記事では、2026年10月18日時点のZoom公式サポートの記述をもとに、2つの手順と、切り替えでは届かない場面の扱い方を順に整理する。
zoom アカウント 切り替えの2つの方法と、向いている人
まず、2つの方法の違いを押さえておく。
- サインアウトして入り直す方法:どの版のアプリでも、ウェブのZoomでも使える。手間はかかるが、管理者の設定に左右されない
- アプリに複数のアカウントを登録する方法:一度登録すれば、メニューから選ぶだけで切り替わる。アプリの版と、管理者の設定に条件がある
週に1回、取引先の組織に招かれた別アカウントで会議に出る程度なら、サインアウトして入り直す方法で十分に回る。サインインに使うメールアドレスとパスワード、あるいはGoogleやSSOの入口さえ覚えていれば、迷う場面はほとんどない。
一方で、勤務先の有料アカウント、副業で使う個人のアカウント、取引先から発行されたアカウントを1日に何度も行き来する人には、登録しておく方法が向いている。Zoomのサポート記事でも、この方法は複数の組織にまたがってアカウントを持つ人や、テスト環境で動作を確かめる情報システム部門の担当者に役立つと説明されている。
判断の目安は、切り替えの回数になる。1日に1回を超えるなら登録する方法、それ以下ならサインアウトの方法で困らない。どちらの場合も、会議の途中では切り替えられない点は共通している。この制約は後の節で詳しく扱う。
方法1:サインアウトして別のアカウントでサインインする
もっとも基本的な方法で、Zoomの日本語サポートにも手順がまとまっている。
Zoomを手動でサインアウトして、別のアカウントでサインインすることができます。複数のアカウントを持ち、アカウント間をすばやく切り替える必要があるユーザーは、最大 5 つのアカウントを追加して、簡単に切り替えることができます。 出典: support.zoom.com
デスクトップアプリ(Windows、macOS、Linux)での手順は次のとおり。
- Zoomデスクトップアプリを開く
- 右上のプロフィール写真をクリックする
- メニューの[サインアウト]をクリックする
- 切り替え先のアカウントのメールアドレスでサインインする。SSO、Google、Apple、Facebookのボタンからも入れる
ここで詰まりやすいのが4番になる。サインインの画面でGoogleを選ぶと、ブラウザがすでにログインしているGoogleアカウントの一覧が出る。Zoomのサポート記事にも、複数のGoogleアカウントにログインしている場合は、Zoomへのサインインに使うアカウントを選べると書かれている。ここで別のGoogleアカウントを選んでしまうと、意図しないZoomアカウントに入ることになる。
Googleのヘルプによれば、複数のGoogleアカウントに同時にログインしている状態では、どのアカウントを使っているかをGoogleが判断できず、最初にログインしたアカウント(デフォルトのアカウント)の設定が当てられることがある。詳しくはGoogle アカウント ヘルプに説明がある。Googleでサインインする人は、一覧の中からメールアドレスを読んで選ぶ癖を付けておくと、入り直しが減る。
方法2:アプリに最大5つのアカウントを登録して切り替える
頻繁に切り替える人のための機能が、アプリへのアカウントの追加になる。Zoomの英語版サポート記事(2025年2月27日更新)には、次の条件と手順が書かれている。日本語版の記事は2026年10月18日時点で用意されていない。
使える条件は次の2つ。
- アプリの版:デスクトップアプリ(Windows、macOS、Linux)とモバイルアプリ(Android、iOS)のいずれも5.16.10以上
- 管理者の設定:管理者がZoom Device Managementでこの機能を止めていないこと
登録の手順は次のとおり。
- デスクトップアプリで1つ目のアカウントにサインインする
- プロフィール写真をクリックし、アカウントを追加する項目(英語表示では Add Account)を選ぶ
- 表示されたサインインの画面で、2つ目のアカウントにサインインする
- 3つ目以降も同じ操作で追加する。1つ目に加えて、あと4つまで追加できる
追加が済むと、メニューの項目がアカウントの切り替え(英語表示では Switch Account)に変わる。そこにカーソルを合わせると、登録したアカウントがメールアドレスとサインインの種類(Google、SSOなど)付きで並び、いま使っているアカウントにはチェックが付く。切り替えたいアカウントをクリックすれば完了する。条件と手順の原文はZoomのサポート記事で確かめられる。
注意したいのは、追加できるのはすでに作成済みのアカウントだけという点になる。この画面から新しいZoomアカウントを作ることはできない。取引先から招待メールが届いているなら、先にそのメールからアカウントの有効化を済ませておく。
切り替えられないときに確かめる3つのこと
メニューにアカウントを追加する項目が出てこない、あるいは押しても切り替わらないときは、次の3点を順に見る。
1つ目はアプリの版になる。5.16.10より古い版では、この機能そのものがメニューに現れない。Zoomアプリを最新の版に更新してから、メニューを見直す。社用のパソコンで更新が止められている場合は、情報システム部門に版を確認してもらう必要がある。
2つ目は管理者の設定になる。会社のパソコンでは、管理者がZoom Device Managementでこの機能を止めていることがある。その場合、サポート記事のとおり、片方のアカウントから手作業でサインアウトして、もう片方にサインインし直す運用に戻る。個人の設定で戻す手段はない。
3つ目は、会議の最中かどうかになる。Zoomは、進行中の会議やウェビナーの間はアカウントの切り替えを止めている。使っているアカウントによって、その会議へのアクセスが変わる可能性があるためとされている。会議の画面を開いたまま切り替えようとしても項目が使えないのは、この仕様による。
この3つに当たらないのに切り替わらない場合は、登録したアカウントをいったんサインアウトし、1つずつ登録し直すと状態がはっきりする。サインインの種類が混ざっていても登録はできるので、SSOのアカウントとGoogleのアカウントを並べること自体は問題にならない。
会議の最中に2つのアカウントが要るときの手当て
切り替えの機能は「いま前に出ているアカウントを入れ替える」仕組みなので、2つのアカウントを同時に使う場面には届かない。実務でこれが効いてくるのは、次のような場面になる。
- ウェビナーを主催しながら、参加者側の見え方を別のアカウントで確かめたい
- 自分がホストの会議を続けたまま、別の組織の会議に音声だけで待機したい
- 録画の権限が片方のアカウントにしか付いていないため、進行用と記録用を分けたい
手当ては、入口を分けることになる。1つはアプリとブラウザで分ける方法で、片方のアカウントはデスクトップアプリで、もう片方はブラウザのZoomでサインインする。もう1つは端末で分ける方法で、パソコンとスマートフォンで別のアカウントを使う。どちらも、Zoomのアプリ側の切り替えには頼らない。
ブラウザ側を使う場合は、ログインの状態がブラウザのプロファイルごとに分かれる点を利用する。Chromeのヘルプには、プロファイルを使うとブックマーク、履歴、パスワードなどをプロファイルごとに分離でき、仕事用と個人用で別々のアカウントを使う場合に便利だと書かれている。追加は、右上のプロファイルのアイコンから[Chrome プロファイルを追加]を選び、名前、写真、テーマカラーを設定するだけで済む。手順はChrome ヘルプにある。
プロファイルを増やすと、拡張機能やパスワードの保存先も分かれる。会議の直前に別のプロファイルへ移ったら、パスワード管理の拡張機能が入っていなかった、という手戻りが起きやすい。分けると決めたら、どのプロファイルで何に入るかを一覧にしておくと迷わない。
招待リンクで違うアカウントに入ってしまう問題
アカウントの切り替えと並んで多いのが、招待リンクを踏んだときに意図しないアカウントで会議に入ってしまう問題になる。カレンダーやチャットに貼られたURLは、Macの既定のブラウザに渡され、そのブラウザの既定のプロファイルで開かれる。踏んだ側が「これは取引先の会議だ」と分かっていても、その意図は経路のどこにも入っていない。
結果として、表示名が個人のアカウントのまま取引先の会議に入ってしまったり、有料のライセンスが付いていない側で入って録画のボタンが出なかったりする。会議が始まってから気づくと入り直しになり、その間は全員が待つことになる。
先に決めておくと効くのは次の4つになる。
- 会議に入る前に、Zoomアプリ右上のプロフィール写真で、いまのアカウントを確かめる
- 録画、ウェビナー、共同ホストなど、権限がどのアカウントに付いているかを書き出しておく
- 取引先ごとに、どのアカウントで入るかを決め、カレンダーの予定のメモ欄に書いておく
- 同時に2つのアカウントが要る場面が月に何回あるかを数え、少なければ端末で分け、多ければブラウザ側の入口を分ける
ライセンスはアカウントに付いているので、どのアカウントで入ったかが、その会議でできることを決める。切り替えの手順を覚えるのと同じくらい、入る前に確かめる手順を決めておくことが入り直しを減らす。
ブラウザ側でアカウントを並べておくときの選び方
Zoomに限らず、GmailやSlackでも複数のアカウントを持っている人は、アカウントごとにブラウザのプロファイルを作るか、Webアプリをまとめるブラウザを使うかを選ぶことになる。プロファイルは無料で使えるが、窓ごとに切り替わるため、アカウントが4つ5つと増えると、どの窓がどのアカウントかを自分で覚えることになる。
Webアプリをまとめるブラウザの中には、アプリごとに専用のCookieの保管場所を持たせて、同じサービスの複数アカウントにログインしたまま並べられるものがある。仕組みはワークスペースで説明されており、スペースを切り替えても、どのアカウントからもログアウトされない。SlackやNotionに貼られたリンクを、ログイン済みの正しいアカウントのアプリで開く仕組みはできることに並んでいる。どのサービスを登録できるかは使えるアプリで確かめられる。
費用も判断の材料になる。料金のページによれば、インストールから14日間はすべての機能が使え、その後の無料版はワークスペース1つ、アプリ3つまでになる。同じサービスに複数のアカウントでログインしたまま並べる機能は有料版の対象で、月額980円、年額8,800円、買い切り19,800円の3つから選べる。同じ分類の製品とどう違うかはWaveboxとの比較にまとまっている。
順番としては、まずZoomアプリの切り替えで足りるかを確かめ、会議の最中に2つのアカウントが要る場面が出てきたら、ブラウザ側で入口を分ける方法を検討する。アカウントの数を減らそうとするより、どの入口でどのアカウントを使うかを先に決めるほうが、入り直しは早く減る。
よくある質問
Zoomのアカウントは何個まで切り替えられますか?
Zoomの公式サポート記事では、保存できるアカウントの認証情報は最大5組とされている。1つ目のアカウントでサインインしたあと、追加で4つまで登録でき、プロフィール写真のメニューから選んで切り替える。使うには、デスクトップアプリ、モバイルアプリともに5.16.10以上の版が必要になる。
会議中にZoomのアカウントを切り替えることはできますか?
できない。Zoomは進行中の会議やウェビナーの間、アカウントの切り替えを止めている。使っているアカウントによって会議へのアクセスが変わる可能性があるためと説明されている。会議中に別のアカウントが必要な場合は、ブラウザや別の端末で、もう一方のアカウントにサインインする。
会社のパソコンでアカウントを追加する項目が出てこないのはなぜですか?
原因は2つ考えられる。1つはアプリの版が5.16.10より古い場合で、更新すると項目が現れる。もう1つは、管理者がZoom Device Managementでこの機能を止めている場合で、個人の設定では戻せない。その場合は、サインアウトしてから別のアカウントでサインインし直す方法を使う。
Googleでサインインすると違うZoomアカウントに入ってしまいます。どうすればよいですか?
ブラウザが複数のGoogleアカウントにログインしていると、サインインの画面にその一覧が出る。表示されたメールアドレスを読んで、Zoomに使うアカウントを選び直す。毎回間違える場合は、Zoom用のGoogleアカウントだけをログインさせたChromeのプロファイルを別に作り、そこからサインインすると取り違えが起きにくくなる。