Edgeのお気に入りをバックアップする|別のブラウザへ移す前に

Edgeのお気に入りをバックアップしたい理由は、たいてい3つのどれかになる。パソコンを入れ替える、別のブラウザへ移る、消えたときに戻せるようにしておく。この3つは同じ操作で足りるが、書き出したファイルに何が入っていて何が入っていないかを知らないまま進めると、移した先で足りないものに気付くのが翌週になる。ここでは書き出しから戻し方まで通しで確認し、あわせて2026年に起きたコレクションの扱いの変更にも触れる。

同期はバックアップの代わりにならない

Microsoftアカウントでサインインしていれば、お気に入りは端末をまたいで同じ状態になる。これは便利だが、バックアップとは目的が違う。同期は複製であって、履歴を残す仕組みではない。片方の端末でフォルダーを削除すれば、同期している端末からも消える。誤って削除した状態が正しい状態として運ばれる。

バックアップが必要になるのは、まさにこの場合になる。書き出しておけば、その時点の状態が固定される。メーカーのサポート情報も、この2つの用途を並べて書いている。

Microsoft Edgeでは、ほかのパソコンやブラウザーにお気に入りを移行したい場合や、データ消失への備えとして、お気に入りのデータをバックアップすることができます。 バックアップを行うと、HTML形式のファイル(Webページのファイル形式)として任意の場所に保存され、いつでも復元することができます。 出典: faq.nec-lavie.jp

移行と備え、この2つが書き出しの用途になる。逆に言えば、同期を有効にしているから安心という判断は、片方の用途しか満たしていない。

HTMLファイルとして書き出す

手順は短い。Edgeを起動して、画面上部のお気に入りをクリックし、表示された一覧からその他のオプションをクリックする。お気に入りのボタンが見えていない場合は、画面右上の設定などをクリックして、表示された一覧からお気に入りを選ぶ。

続いて、表示された一覧からお気に入りのエクスポートをクリックする。名前を付けて保存の画面が出るので、保存場所を選び、ファイル名を入力して保存をクリックする。これで完了になる。

出力されるのはHTML形式のファイル1つだけになる。ブラウザーで開くとリンクの一覧として表示されるので、中身を目で確認できる。フォルダー構成もそのまま入っているため、書き出した直後に開いて、想定していたフォルダーが並んでいるかを見ておくとよい。

ファイル名は既定のままにせず、日付を入れておく。書き出しは何度でもできるので、同じ名前で上書きすると、いつの状態なのか分からなくなる。edge-favorites-2026-09-26.html のように日付を付けておけば、複数世代を保存できる。

書き出したファイルで運べるもの、運べないもの

HTMLファイルに入るのは、お気に入りのURLと名前、そしてフォルダーの構成になる。これは他社のブラウザーでも読める共通の形式で、Chrome、Firefox、Safariのいずれにも取り込める。移行の道具としてはこれで足りる。

一方で、入らないものがいくつかある。パスワードは含まれない。閲覧履歴も、Cookieも、拡張機能も、開いているタブも含まれない。お気に入りバーに表示する設定や、フォルダーを展開していたかどうかといった見た目の状態も対象外になる。

もう1つ見落としやすいのが、お気に入りバーの並び順の扱いになる。書き出した順序は保たれるが、取り込んだ先では新しいフォルダーの中に入るため、元のバーの位置関係はそのまま再現されない。取り込んだあとに並べ替える前提で考えておくほうが早い。

並べ替えの入口も押さえておく。設定などからお気に入りへ進み、お気に入りウィンドウでその他のオプションからお気に入りページを開くを選ぶ。開いたページの任意の場所を右クリックして名前で並べ替えを選ぶと、アルファベット順に整列する。取り込み直後の混ざった状態を一度リセットしたいときに使える。

戻す側の手順を先に確かめる

バックアップは、戻せることを確認して初めて成立する。書き出したら、その場で取り込み手順まで通しておく。

Microsoftの案内では、ファイルからの取り込みはこうなる。Edgeを開いて設定などから設定を選び、プロファイル設定でブラウザー データのインポートを選ぶ。その他のインポート場所にあるブラウザー データを今すぐインポートするの横のインポートボタンを選び、インポート元の一覧からお気に入りまたはブックマークの HTML ファイルを選ぶ。ファイルの選択から書き出したファイルを指定して開くを選び、完了の通知が出たら完了を選ぶ。

取り込んだお気に入りの行き先には注意が必要になる。公式の案内はこう書いている。インポートしたお気に入りは、お気に入りバーのフォルダーに表示され、フォルダーの名前は Imported である可能性がある。つまり元の階層の上に1段フォルダーが増える形になる。既存のお気に入りと混ざらないので安全ではあるが、そのままにすると階層が深くなる。

確認の手順を1つ足しておくと事故が減る。取り込んだあと、Imported フォルダーの中の件数と、書き出す前の件数を突き合わせる。書き出したHTMLファイルをブラウザーで開けばリンクの数は数えられるので、2か所の数字が合うかを見れば、途中で落ちていないかが分かる。

他のブラウザーから直接取り込む経路

移行元が同じパソコンにあるなら、ファイルを経由しない道もある。Edgeを開いて設定などから設定、プロファイル設定でブラウザー データのインポートまで進むのは同じで、そこから直接指定する。

Google Chromeから取り込む場合は、Google Chrome からデータをインポートするの横のインポートを選ぶ。Internet Explorerから取り込む場合は、IE11 からデータをインポートするの横のインポートを選ぶ。インポートするものを選択の画面で、お気に入りやブックマークなど、取り込む項目を選んでインポートを選ぶ。

この経路は手数が少ない代わりに、記録が残らない。移行のときは速いが、備えとしては使えない。データ消失に備える目的なら、ファイルとして書き出す経路を選ぶ。両方をやっておくのが確実で、直接取り込みで移行を済ませたあと、移行先で改めてHTMLファイルを書き出しておけばよい。

パスワードはCSVで別に扱う

お気に入りのHTMLファイルにパスワードは入らないので、必要なら別に扱う。取り込み側の手順は公式に案内されている。設定などから設定、プロファイル設定でブラウザー データのインポートへ進み、その他のインポート場所の今すぐパスワードをインポートの横のインポートボタンを選ぶ。インポート元のメニューでパスワードの CSV ファイルを選び、ファイルの選択から指定して開くを選ぶ。取り込んだパスワードは、Edgeに保存されたパスワードに追加される。

扱いには注意が要る。CSVファイルは中身が平文で、テキストエディタで開けば全部読める。書き出したあとは、取り込みが終わった時点で削除する。共有フォルダーやクラウドの同期対象になっている場所に保存したままにしない。パスワードの移行は、お気に入りの移行とは別の作業として、時間を分けて行うほうが安全になる。

コレクションに入れていたものは先に移す

お気に入りとは別に、コレクションへ保存していたページがある場合は、先に手を打つ必要がある。Microsoftの案内では、コレクションは2026年6月4日にリリースされたMicrosoft Edge バージョン 149 以降では使用できなくなるとされている。バージョン 145 以降は新しいページを追加できず、既存のコレクションと保存済みアイテムには引き続きアクセスできる段階と説明されている。

コレクションを開くと、案内の通知が表示され、お気に入りに移動とデータのエクスポートの2つが提示される。お気に入りに移動を選ぶと、保存したページが1回の操作でお気に入りへ移り、コレクションはお気に入りの下のフォルダーに変換される。ここで移るのは保存されたWebページのURLだけで、画像、メモ、その他のページ以外の項目は含まれない。この点が重要で、コレクションにメモを書き込んで使っていた場合、そのメモは移らない。

データのエクスポートは、職場または学校のアカウントを使っている場合の選択肢になる。個人用のアカウントでは、エクスポートではなくBing保存からコレクションの内容にアクセスする形になり、以前に保存したコレクションは bing.com/saves で表示できると案内されている。

コレクションにメモを書いて資料をまとめていた人は、お気に入りへ移す前に、必要なメモを別の場所へ書き写しておく。移してから気付いても戻せない。

Macで使っている場合と、書き出す頻度の決め方

Microsoftのお気に入りの整理に関する案内は、適用先としてEdge for Macを含んでいる。お気に入りのパネルとその他のオプションという入口はWindowsと共通で、Macでも同じ考え方で操作できる。キーボードのショートカットや画面の細部はOSごとに違うため、ボタンの位置で覚えるのではなく、お気に入りのパネルからその他のオプションへ進むという経路で覚えておくと迷わない。

頻度の決め方は、お気に入りに何を保存しているかで変わる。調べ物の途中を保存する使い方なら、内容は毎週入れ替わるので、書き出す価値はあまり無い。逆に、取引先の管理画面や社内システムの入口のように、集めるのに時間がかかったものが入っているなら、月に1度で十分に見合う。判断の基準は数ではなく、もう一度集め直すのに何時間かかるかになる。

保存場所は、パソコンの中だけにしない。書き出したファイルをそのパソコンのデスクトップに保存しただけでは、パソコンが使えなくなった場合に一緒に失われる。クラウドストレージか外付けのドライブに1部保存しておく。HTMLファイルは小さいので、保存容量を気にする必要はない。

毎日開くWebアプリは、お気に入りの仕事ではない

お気に入りを整理していると、性質の違うものが混ざっていることに気付く。あとで読む記事、調べ物の途中、そして毎日開くWebアプリの入口。前の2つはお気に入りで扱うのが適切だが、3つ目は違う。

メール、チャット、カレンダー、タスク管理。これらは1日に何度も開き、閉じないまま使い続ける。お気に入りに登録しても、結局はタブとして常駐させるので、お気に入りの側は使われない。バックアップの対象としても意味が薄い。移行先でもう一度開いてサインインし直すことになるからだ。

ここを分けて考えると、お気に入りの整理は軽くなる。毎日開くものはアプリごとに独立したワークスペースとして持ち、お気に入りには「いつか使うかもしれないもの」だけを残す。Webアプリを1つの窓にまとめるブラウザで何ができるのかはできることにまとまっており、作業のまとまりごとに窓の組を切り替える考え方はワークスペースで説明されている。対象になるサービスの範囲は使えるアプリで確認できる。

同じ方向の製品は複数あり、設計の考え方も費用も異なる。機能の広さと月額の関係を並べたWaveboxとの比較、無料で自分で組み立てる選択肢を扱ったFerdiumとの比較を読むと、どこを重視するかが決めやすい。費用の目安は料金にあり、細かい疑問はよくある質問に整理されている。

ブラウザーを移る前にお気に入りを書き出すのは、移行の準備として正しい。そのうえで、移した先で何をタブに常駐させるかを決め直すと、同じ混ざり方を繰り返さずに済む。

よくある質問

お気に入りのバックアップに、パスワードは含まれますか?

含まれない。お気に入りのエクスポートで作られるのはHTML形式のファイルで、中身はURLと名前、フォルダーの構成だけになる。パスワードを移すには、CSVファイルとして別に扱う。取り込みは設定のプロファイルからブラウザー データのインポートへ進み、その他のインポート場所の今すぐパスワードをインポートを選ぶ流れになる。

Microsoftアカウントで同期しているなら、バックアップは不要ですか?

同期とバックアップは目的が違う。同期は端末間で状態をそろえる仕組みなので、誤って削除した状態もそのまま他の端末へ運ばれる。書き出しておけばその時点の状態が固定され、あとから戻せる。移行の目的なら同期だけでも足りるが、消失への備えとしては書き出しが必要になる。

取り込んだお気に入りが Imported というフォルダーに入るのは正常ですか?

正常になる。Microsoftの案内でも、インポートしたお気に入りはお気に入りバーのフォルダーに表示され、フォルダーの名前は Imported である可能性があると書かれている。既存のお気に入りと混ざらないための動きなので、取り込み後にフォルダーから出して並べ替えれば問題ない。

コレクションに保存していたページはどうなりますか?

Microsoftの案内では、コレクションは2026年6月4日にリリースされたバージョン 149 以降で使用できなくなるとされている。コレクションを開いたときに表示されるお気に入りに移動を選ぶと、保存したページがお気に入りのフォルダーへ変換される。移るのはWebページのURLだけで、画像やメモは含まれないため、メモが必要なら先に別の場所へ書き写しておく。

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