Edgeのサイドバー|よく見るサービスを脇に並べるという考え方

edge サイド バーを調べる動機は、だいたい2つに分かれる。出したいのに出ない、あるいは出ているのが邪魔で消したい。どちらの場合も、Edgeの右端に用意されているものが1種類ではないことを知らないまま設定画面を探すと、目的の項目に当たらない。さらに2026年に入ってから、そのうちの1つは提供元の判断で廃止が進んでいる。ここでは、Edgeがサイドバーと呼んでいるものを4つに分け、それぞれいまどうなっているのかを公開されている資料で確かめたうえで、毎日使うサービスをどこに置くべきかを整理する。

Edgeがサイドバーと呼んでいるものは4種類ある

同じ右端の細い帯に、提供元は別々の仕組みを重ねて載せてきた。名前が1つなので混ざるが、中身は違うものになる。

1つ目はアプリの一覧になる。右端に縦に並ぶアイコンの列で、Copilot、ショッピング、ツール、ゲーム、Office、Outlook、OneNote、Designerなどが既定で入り、利用者が自分でサイトを追加することもできた。この列を指して「サイドバー」と呼ぶ人が最も多い。そして、廃止が進んでいるのはここになる。

2つ目はCopilotのパネルになる。ツールバーから開く対話の窓で、アプリの一覧とは別に管理されている。サイドバー全体を止めると、ツールバーに出る Discover の機能まで一緒に消えるため、この2つはよく混同される。

3つ目はサイドバーで開くという操作になる。いま見ているページや任意のサイトを、その場で右端に寄せる指示で、設定などから選ぶ。一覧に登録するのとは別の経路になる。

4つ目は拡張機能のパネルになる。拡張機能の側が権限を宣言して、自分の画面を右端に描く仕組みで、提供元の開発者向け資料はこう説明している。

サイド パネル API を使用すると、拡張機能が Microsoft Edge サイドバーに独自の UI を表示できるようになり、ユーザーの閲覧体験を補完する永続的なエクスペリエンスが可能になります。 出典: learn.microsoft.com

同じ資料には、この仕組みの性格もはっきり書かれている。サイドバーはタブを移動しても開いたままで、タブを常に切り替える必要を減らすためのものだという位置づけになる。つまり「いま見ているページを助ける道具の置き場」として設計されている。仕事の本体を置く場所としては設計されていない、というのがこの節の要点になる。

アプリの一覧は廃止が進んでいる

判断の前提が変わったのはここになる。提供元の更新履歴には、同じ知らせが2回、段階を変えて載っている。

2026年7月2日に公開された150では、アプリの一覧を近い将来に廃止するという予告として載った。新しいアプリはもう追加できず、列に固定していたアプリは今後の更新で取り外され、アプリの一覧に関する管理者の設定も今後は使えなくなる、という内容になる。

2026年7月31日に公開された151では、同じ知らせが法人の利用者について完了形で出ている。固定していたアプリは取り外され、アプリの一覧に関する管理者の設定は使えなくなり、設定していても適用されない、という書き方に変わった。理由として添えられている一文はどちらも同じで、Edgeを簡素にしているというものになる。同じ151では、ファイルを受け渡す機能についても近い将来に廃止すると告知されている。

更新の間隔も見ておく価値がある。Edgeは2026年8月27日に公開した152で、メジャー更新を2週間ごとに出す形への移行を終えたと告知していて、2026年9月24日には安定版が154に達している。この速さの中で廃止が予告された機能は、何年も残らない。アプリの一覧に6つのサービスを固定して仕事を組んでいた人にとって、Edgeの中に移行先は用意されていない、というのが現状になる。

表示と非表示は外観の設定で切り替える

廃止が進んでいるのは一覧の部分で、右端のパネルそのものは残っている。出す・隠すの切り替えは利用者の手元にあり、場所は外観の設定になる。

手順は、右上の3点から設定を開き、左の一覧から外観を選び、その他のデザイン設定にある項目を開く形になる。

「外観」が表示されます。 「その他のデザイン設定」項目の「Copilot とサイドバー」をクリックします。 出典: solutions.vaio.com

選べる状態は3つになる。

「Copilot とサイドバー」が表示されます。 「常にオン」またはご利用状況に合わせて「自動非表示」を選択してください。 「オフ」を選択するとサイドバーは表示されません。 出典: solutions.vaio.com

常にオンは帯を出したままにする状態、自動非表示は必要なときだけ出す状態、オフは出さない状態になる。項目名は版によって少し違うことがあり、会社から配られた端末では、この項目そのものが見当たらない場合もある。管理者の設定が上に被っているためで、その場合は次の節の話になる。

会社の端末で出ないときに当たる設定

一覧が廃止されても、パネルを対象にした管理者の設定は残っている。個人で使っている人にも関係があるのは、出ない理由がほぼこの一覧のどれかに当たるからになる。

設定の名前 何を決めるか 補足
HubsSidebarEnabled サイドバーを使わせるかどうか 止めるとサイドバーのアプリも全部止まる。116以降はインストールしたWebアプリの中にも効く
EdgeOpenInSidebarEnabled サイドバーで開く操作を出すか 既定は有効
EdgeSidebarCustomizeEnabled 利用者がアプリを追加・削除できるか 既定は有効
EdgeSidebarAppUrlHostBlockList URLで個別に止める 127以降
EdgeSidebarAppUrlHostAllowlist URLで個別に許す 131以降
ExtensionInstallBlocklist 検索のアプリを止める唯一の手 検索にはURLが無い

この表で押さえておくとよい点が2つある。1つは、検索のアプリだけURLを持たないため、URLで指定する設定では届かず、拡張機能のIDで扱う必要があること。もう1つは、サイドバーのアプリが内部では拡張機能として実装されていることで、提供元はこの作りを意図的だと明言している。だから拡張機能の許可・禁止の設定が、そのままサイドバーのアプリに効く。

どの設定を変えた場合でも、効き始めるのはブラウザを再起動したあとになる。設定を変えた直後に何も起きないのは、失敗ではない。

残るのは拡張機能のパネルで、既知の弱点もある

一覧は消えるが、拡張機能が右端に自分の画面を描く仕組みは残る。こちらはChromiumの層で用意されているAPIで、Chromeと共通になる。

拡張機能の側は、既定のファイルを宣言してすべてのサイトで同じパネルを出すこともできるし、タブを指定して特定のサイトだけで有効にすることもできる。ツールバーのアイコンを押して開く、右クリックの項目から開く、キーボードの割り当てで開く、といった開き方も選べる。タブが切り替わったときにパネルの中身を差し替えることもできる。

ただし、毎日使うことを考えるなら、提供元自身が挙げている既知の問題を知っておいたほうがよい。パネルを開いていたタブに戻ってきたとき、パネルは自動で出てこない。たまに引く辞書のような使い方なら小さな不便で済むが、一日ずっと見えていてほしいサービスを置く場所としては、性格が合わないことになる。

1つのパネルでは足りなくなる4つの理由

サイドバーは、狭い問いに対しては良い答えになり、広い問いに対しては足りない。足りない理由は作りの側にあるので、版が上がっても解決しない。

1つ目は、同時に見えるのが1つだけという点になる。チャットと予定表を交互に見るなら、切り替えが必要で、それはタブの切り替えを数センチ右に移しただけになる。

2つ目は、幅が狭いという点になる。本文と幅を分け合う設計なので、メールや表計算、案件の一覧のような画面は入るが窮屈で、サービス側も狭い幅向けの簡略な画面を出してくる。

3つ目は、プロファイルを共有するという点になる。パネルに置いたものは、そのブラウザのプロファイルでログインした状態になるため、同じサービスの2つのアカウントを同時に開いたままにはできない。仕事と私用、あるいは2社分のアカウントを行き来している人がサイドバーで詰まる理由のほとんどがこれになる。

4つ目は、ブラウザの窓の中にあるという点になる。その窓を閉じればパネルも閉じ、アプリの切り替え画面にも出てこないので、キーボードひとつで呼び出すことができない。

脇に置く道具と、窓を与える道具を分ける

ここまでを踏まえると、判断の基準は「そのサービスが何をするものか」に落ちる。

いま見ているページに対して働く道具は、パネルが正しい置き場所になる。翻訳、辞書、要約、切り抜き、価格の照合。数秒使って閉じるものは、サイドバーで開く操作だけで足り、一覧に登録する必要すらない。

一方、20分座り込む先になるサービスは、パネルでは足りない。メール、チャット、案件の管理、文書の作成。これらは目的地であって補助ではないので、それぞれに窓が必要になる。macOSでこの分け方を道具の側で実現するのがアプリごとに独立したワークスペースという設計で、サービスごとに窓とログイン状態と画面上の位置を持たせる形になる。

グループの分け方はワークスペースのページに整理されていて、どのサービスを並べて開いたままにできるかは使えるアプリの一覧で確認できる。同じ考え方の道具は他にもあるので、違いを先に知りたい場合はWaveboxとの比較やShiftとの比較が参考になる。ログイン状態をどう分けているかという仕組みの話はよくある質問に載っている。

置き場所を決める前に手元の一覧を書き出す

廃止の手順は3段階で進む。まず追加ができなくなり、次に固定していたアプリが取り外され、管理者の設定も適用されなくなる。この順番のせいで、見た目は普通なのに新しく追加できない、という期間が生まれる。

ここで先に済ませておくとよいのは、一覧に何を固定していたかを書き出すことになる。固定していたものはURLに過ぎないので、失われるのは近道だけで、サービス側のデータは無関係になる。書き出した一覧に対して、補助の道具なのか目的地なのかを1件ずつ決めれば、置き場所はそのまま決まる。アイコンが消えたあとに記憶から復元しようとすると、この作業は何倍も長くかかる。

窓を与えると決めたサービスについては、macOS側の道具も使えるようになる点を付け加えておく。窓であればミッションコントロールで場所を割り当てられ、画面ごとに固定でき、アプリの切り替えにも出てくる。タブとパネルはその対象にならない。同じ「よく見るものを手元に置く」という目的でも、窓にした時点で使える手立ての数が変わる。どこまで窓の側でできるかはできることのページに並んでいる。

よくある質問

Edgeのサイドバーは完全に無くなるのですか?

無くなるのはアプリの一覧の部分になります。右端のパネルそのものは残り、Copilot、サイドバーで開く操作、拡張機能のパネルは引き続き使えます。一覧については150で廃止の予告が出され、151で法人の利用者について廃止されたと案内されています。

サイドバーを消したいのですが項目が見つかりません。

設定の外観を開き、その他のデザイン設定にある「Copilot とサイドバー」で常にオン・自動非表示・オフを選びます。会社から配られた端末でこの項目が無い場合は、管理者の設定が上に被っているためで、手元では変えられません。

設定を変えたのに何も変わりません。

管理者の設定を含め、サイドバー関連の変更はブラウザを再起動したあとに効き始めます。変えた直後に画面が変わらないのは異常ではないので、一度Edgeを閉じてから開き直して確認してください。

同じサービスのアカウントを2つ、サイドバーに並べられますか?

できません。パネルに置いたものはそのブラウザのプロファイルのログイン状態を共有するため、同じサービスでは1つのアカウントしか開けません。2つを同時に開いたままにするなら、窓ごとにログイン状態を分ける道具が必要になります。

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