Macが重いのを解消する|アプリを閉じる前に見る置き場所とタブの数

Macが重いのを解消したいとき、最初に手が出るのはアプリを閉じることです。それで戻る日もありますが、翌日また同じ状態になるなら、閉じる作業は対処ではなく我慢の先延ばしになっています。Gmail、Slack、Notion、生成AIの画面を毎日行き来している働き方では、重さの原因が1つではなく、複数の小さな負荷の積み上がりになっていることが多いからです。

ここでは、費用のかからない順に手順を並べます。切り分けから始めて、止めて比べる、設定で減らす、発熱を確かめる、それでも残るものだけを買い物の話にする、という順序です。

「重い」を3つに分けるところから始める

同じ「重い」という言葉で、まったく別の3つの状態が語られています。

  • 1つのアプリだけが反応せず、ほかは普通に動く。ポインタが回転して待たされるのはそのアプリの中だけ
  • 全体がもたつく。ウインドウの切り替えに間があり、文字入力が遅れて出て、メニューの開きも遅い
  • ログインしてから10分ほどだけ遅く、そのあとは普通に動く

1つめはアプリの問題で、機械の問題ではありません。2つめは資源の問題で、調べる価値があります。3つめは順番待ちで、容量とは別の話です。どれに当たるかを決めないまま対策を並べると、効かない手を順番に試すことになります。

判断が難しいことは、修理を受ける側も認めています。

Macの動きが重いように感じても、それが故障によるものなのか、原因がなんなのか、的確に判断することは簡単なことではありません。 出典: 4900.co.jp

だからこそ、感覚ではなく画面に出ている数字で決める順序が要ります。次からが具体的な手順です。

手順1:アクティビティモニタで機械とアプリを切り分ける

アクティビティモニタは、アプリケーションフォルダの中のユーティリティフォルダにあります。重くなった瞬間に開き、CPUのタブで列の見出しをクリックして使用率の高い順に並べ替えます。

見るのは上位3件の名前です。1つのアプリ名だけが飛び抜けていて、合計は落ち着いているなら、原因はそのアプリに絞れます。上位が散らばっていて全体が高いなら、資源の問題です。

続いてメモリのタブを開きます。使用済みメモリが装着容量に近いのは正常な状態で、macOSは空いているメモリをファイルのキャッシュに使っています。判断に使う数字は別にあります。

メモリプレッシャー: メモリが処理のためにどの程度効率的に使用されているのかを視覚的に表現します。メモリプレッシャーは、空きメモリ容量、スワップ率、確保されているメモリ、ファイルキャッシュメモリによって決まります。 出典: support.apple.com

同じ画面のスワップ使用領域は、未使用ファイルをRAMとの間で入れ替えるために起動ディスク上で使われている量です。プレッシャーが平らでスワップがほぼ0なら、メモリは足りていて、重さの原因は別にあります。プレッシャーが高いまま戻らずスワップが数GBで居座るなら、作業量が装着容量を超えています。

手順2:ログイン時に立ち上がるものを止めて比べる

ログイン直後だけ重いなら、順番待ちです。一覧はアップルメニューからシステム設定を開き、サイドバーの「一般」、続いて「ログイン項目と機能拡張」にあります。

この画面には性質の違う2つの一覧があります。上はログイン時に開くアプリや書類やフォルダで、下はバックグラウンドでの実行を許可するかどうかです。Appleは後者を、アプリが開いていないときにソフトウェアアップデートの確認やデータの同期などを実行することと説明しています。何年も使ったMacでは、インストールのたびに1つずつ増えた常駐がここに並んでいます。

外す前に試せる比較があります。ログインウインドウで、ログインボタンをクリックするあいだシフトキーを押し続けると、自動的に開く項目を一時的に止められます。ログイン画面が出ない設定の場合は、再起動して起動中の進行状況バーが見えたところでシフトキーを押し続け、デスクトップが出たら離します。同じ日にシフトキーを押したログインと通常のログインを1回ずつ試せば、原因が順番待ちなのかどうかが切り分けられます。この方法は何も削除しないので、戻す作業も要りません。

手順3:ブラウザの中で動き続けている画面を数える

Webアプリ中心の働き方では、単体で最も重いのはブラウザです。そして負荷はタブの本数ではなく種類で決まります。読み終えた記事のタブはほとんど費用がかかりませんが、メール、チャット、プロジェクト管理、表計算のように通信をつなぎ続けて更新を受け取る画面は、見えていなくても動き続けます。

Chromeにはこれに向けた設定があります。設定のパフォーマンスにあるメモリセーバーは、使っていないタブを非アクティブにし、戻ったときに自動で再読み込みします。レベルは、タブが長時間経過してから非アクティブになる「適度」、推奨とされる「バランス重視」、短時間で非アクティブになる「最大」の3段階です。同じ画面の「常にアクティブにするサイト」は除外リストで、書きかけの入力を抱えた画面はここに入れます。

限界も公開されています。音声や動画の再生や通話、画面共有、ページ通知、ダウンロード中、一部記入済みのフォーム、固定タブ、USBやBluetoothの接続中は、タブを非アクティブにできません。チャットを固定タブで置いている状態は、この条件のいくつかに同時に当てはまります。重い画面ほど、この設定が触らないように作られています。

発熱で速度が落ちているときの見分け方

作業を始めて20分ほどは速く、そこから明らかに落ちて、ファンの音が大きくなり本体が温かい。この形は故障ではなく、温度の上限を超えないようにシステムが動作速度を下げている状態です。短時間の測定では良い数字が出て、長い作業では遅いという食い違いが起きるので、機械が古くなったと誤解されやすいところです。

確かめるのはアクティビティモニタの「エネルギー」のタブです。ここは瞬間的なCPU使用率ではなく、エネルギーへの影響で並ぶので、長く続く負荷が見えます。1時間続くビデオ会議、動きのあるダッシュボードを開いたままのタブ、裏で走り続けているビルドや同期は、CPUのタブでは目立たなくてもここに出ます。

外部ディスプレイをつないでいる場合は、その負荷も足されます。高解像度の画面を2枚つないだ状態で、動きのあるダッシュボードとビデオ会議を同時に開くと、描画の負荷が常時かかり続けます。会議アプリの背景ぼかしや自動フレーミングのような処理も、同じ時間ずっと動き続ける種類の負荷です。会議中だけ重いという自覚があるなら、これらの機能を切った状態で1回試して比べるのが早いです。

物理的な条件も2つあります。ベッドやクッションのような柔らかい面の上で使うと、机の上より空気の通り道が狭くなります。数年分のほこりが吸気口に詰まっている場合も同じです。どちらもソフトウェアの再インストールより先に確かめる価値があり、費用もかかりません。

手順4:起動ディスクの空きと拡張機能を見直す

スワップ使用領域は起動ディスク上に置かれるので、空きがほとんど残っていないMacには入れ替えの置き場所がありません。メモリプレッシャーが高く、同時にディスクの空きも少ないという状態は、別々の2つの不調ではなく1つのつながった現象です。確認はシステム設定の「一般」から「ストレージ」を開くとできます。

大きく場所を取っているのは、多くの場合は書類ではありません。クラウドの同期フォルダに残った古い実体ファイル、開発用のキャッシュ、仮想環境のイメージ、書き出し済みの動画素材あたりが上位に来ます。削除の判断が必要なものもあるので、まずは何がどれだけ占めているかを把握するところまでで十分です。スワップがほぼ0なら、ディスクを空けても体感は変わりません。

ブラウザの拡張機能も同じ段階で見ます。拡張機能はすべてのページで動くため、負荷が一度きりではなく継続的にかかります。1か月使っていないものを外すだけで、ページの表示にかかる時間が変わることがあります。とくに、すべてのページに要素を差し込む種類、たとえば古い広告ブロッカー、翻訳、文章校正の拡張機能は先に見る価値があります。

会社から配布されているMacでは、管理用のソフトウェアが常駐している場合があります。これは勝手に外すものではないので、重さの原因として疑いが残るときは、情報システムの担当へ状況を伝えて判断を仰ぐ形になります。用途の分からない常駐を自分で止めるのは避けたほうがよいです。

注意したいこと:費用の順序を先に決める

解消の手を費用の順に並べると、判断が楽になります。

段階 やること 費用
1 アクティビティモニタで切り分ける 0円
2 シフトキーを押したログインで比べる 0円
3 ログイン項目と拡張機能を整理する 0円
4 ブラウザ側の設定と窓の置き方を変える 0円から
5 起動ディスクの空きを作る 0円
6 修理や買い替えを検討する 見積もりが必要

段階6へ進む前に、5までで何が変わったかを記録しておくと、見積もりを取るときに説明できます。とくにAppleシリコン搭載のMacはメモリを後から足せないので、スワップが数GBで居座る状態が確認できているかどうかが、買い替えを勧められたときの判断材料になります。

一度で終わらせず、変えた順に記録する

手を4つも5つも同時に入れると、何が効いたのか分からなくなります。効いた手が分からないと、同じ症状が半年後に出たときに最初からやり直すことになります。変えたことを1行ずつ日付付きで残しておくと、次に同じ状態になったとき、前回効いた手から試せます。

記録する内容は3つで足ります。何を変えたか、そのときのメモリプレッシャーとスワップ使用領域の値、そして体感が変わったかどうかです。数字は重くなった瞬間に取るのが大事で、落ち着いている時間帯に見た値を並べても比較になりません。

もう1つの注意は、時間帯の偏りです。月曜の午前だけ重いとか、会議が続く午後だけ重いという偏りがあるなら、それは機械の性能ではなく、その時間に何が動いているかの話です。曜日と時刻をメモに添えるだけで、原因の候補がかなり絞れます。

数字が正常なのに重いときは、置き場所を決め直す

メモリプレッシャーは平ら、スワップは0、どのプロセスも数パーセント。それでも1日が重いという状態は珍しくありません。このとき遅いのは機械ではなく、目的の画面を見つけるまでの動作です。40本のタブが複数のウインドウに散っていると、目的の1枚を探すのに毎回1秒から2秒かかり、それが1時間に何十回も起きます。同じサービスの別アカウントに移るためにログアウトするなら、さらに長くなります。

この手間はアクティビティモニタに出ないので、掃除をしても買い替えても残ります。効くのは、Webアプリごとに決まった置き場所を持たせる形に変えることです。アプリごとに独立したワークスペースにすると、探す動作が消え、同時にセッションも分かれるので、同じサービスの3つのアカウントに同時にログインしたままにできます。考え方の違いはワークスペースにまとまっています。

この形の道具には無料で使える範囲があり、有料に進むかどうかは扱うアプリの数で決まります。範囲は料金で確かめられ、毎日使っている道具が収まるかどうかは使えるアプリの一覧で先に見られます。同じ考え方の製品を横に並べた比較はWaveboxとの比較にあります。

よくある質問

Macが重いとき、まず何をすればよいですか?

アクティビティモニタを開いて、重くなった瞬間のCPU使用率の上位を見てください。1つのアプリだけが高いならそのアプリの問題、全体が高いなら資源の問題です。ログイン直後だけ重い場合は順番待ちなので、システム設定の「ログイン項目と機能拡張」を確認する順序になります。

重さを解消するのに費用はかかりますか?

切り分け、ログイン項目の整理、ブラウザ側の設定、起動ディスクの整理まではすべて無料でできます。費用が発生するのは修理や買い替えの段階だけです。先に無料の手順を済ませて何が変わったかを記録しておくと、見積もりを取るときに必要な情報がそろいます。

メモリを増やせば解消しますか?

メモリプレッシャーが高いまま戻らず、スワップ使用領域が数GB規模で居座っている場合は、容量不足が原因なので効果が見込めます。ただしAppleシリコン搭載のMacはメモリがチップの一部として実装されており、後から足せません。買い替えの判断になるため、先に数字を確かめる価値があります。

タブを減らしたのに重いままです。ほかに何を見ますか?

タブの本数ではなく種類を見てください。メールやチャットのように通信をつなぎ続ける画面は、見えていなくても動き続けます。加えて、発熱で速度が下がっている可能性もあるので、アクティビティモニタのエネルギーのタブで長時間続いている負荷を確認してください。

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