AlfredのMacでの使い方|ランチャーで届く範囲を見極める

「alfred mac 使い方」で調べると、設定画面の項目を順に追う記事が多く出てくる。項目の数が多いので、全部読んでから始めようとすると手が止まる。実際に最初の数日で使うのは、呼び出しのキーとアプリの起動と検索の3つだけで足りる。

そのうえで先に知っておくと得なことが1つある。Alfredの機能は無料で使える範囲と、Powerpackという有料のライセンスを入れて初めて開く範囲に分かれている。よく紹介されている便利な機能の多くは後者にある。どちらを試しているのかを取り違えると、設定画面を探しても項目が見つからないという行き止まりに入る。

無料で使える範囲と、有料で開く範囲

Alfredは公式サイトから無料で入手できる。現行版はAlfred 5で、この本体に後からPowerpackのライセンスを入れる形になっている。別のアプリを入れ直す必要はなく、設定画面のPowerpackタブでライセンスを入力すると機能が開く。

無料のまま使える主な範囲は次の通りである。

  • アプリの起動。名前の一部を打ってReturnで開く
  • Macの中のファイル検索。「open」や「find」といった語を先に打つ方式と、スペースバーを押してから名前を打つ方式がある
  • Web検索。既定でいくつかの検索先が入っており、自分の使うサイトを追加もできる
  • 計算。数式を入れるとその場で答えが出る
  • 単語の意味を調べる操作と、システムの操作

この並びを見ると、無料の範囲でも「起動と検索を速くする」目的はほぼ満たせることが分かる。試す段階でいきなり購入する必要はない。

Powerpackを入れて開くのは、クリップボードの履歴、定型文の自動展開、Workflowによる自動化、ファイル検索を種類や場所で絞る設定、そしてiPhoneやiPadから操作するAlfred Remoteである。

無料の範囲だけでも、Alfredは使い方を学ぶ。開いた回数の多いアプリを上に出すようになるため、最初は下に出ていたものが数日で最上位へ来る。並びが変わらないからといって設定を触る必要はない。

価格は公式サイトに明示されている。単体のライセンスが34ポンド、生涯にわたって無償で更新を受け取れるMega Supporterが59ポンドという2つの選択肢がある。購入した時点で次の大きな版への更新が含まれる案内も出ており、公式サイトは今秋にAlfred 6を出す予定を告知している。円建てではないため、支払額は決済時の為替とカードの手数料で変わる。

最初の10分で決めておく設定

導入直後に決める項目は2つだけである。1つは呼び出しのキー、もう1つは地域の指定だ。

呼び出しのキーは既定で決まっている。公式の手引きによれば、既定の組み合わせはOptionキーとスペースバーで、好みに合わせて変更できると案内されている。

この既定はSpotlightを呼ぶCommandとスペースバーと重ならないので、macOS標準のSpotlightを呼ぶCommandとスペースバーとは最初からぶつからない。両方を残して使い分ける人もいる。片方に寄せたいなら、メニューバーの山高帽のアイコンから設定を開き、Generalタブの入力欄に自分の組み合わせを入れる。CommandとスペースバーをAlfredに渡したい場合は、先にmacOS側でSpotlightの組み合わせを外しておく必要がある。

呼び出しのキーを決めるときに気にしておくと良いのが、指の移動量である。1日に何十回も押す組み合わせなので、親指と人差し指だけで届く形にしておくと疲れ方が変わる。逆に、修飾キーを3つ重ねた組み合わせは、ほかとぶつかりにくい代わりに毎回手の形を作り直すことになる。よく使う入口は押しやすさを優先し、めったに使わない入口は衝突の少なさを優先する、という分け方が実務では扱いやすい。

地域の指定は、Web検索の宛先を自分の国のものに寄せるための項目である。指定しておくと、検索先が地域に合ったものになる。最初に入れておくだけで、あとから触ることはほとんどない。

もう1つ、Alfredは動くために権限を求める。キーの組み合わせを代わりに押す、定型文を展開する、連絡先やブックマークを検索結果に出すといった動作のためだ。初回起動時に求められるが、あとから設定画面の権限の項目にある要求ボタンから通すこともできる。ここを通していないと、一部の機能だけが無反応になる。

クリップボードの履歴は自分で入れる

Powerpackを入れた人が最初に驚くのが、クリップボードの履歴が既定で止まっていることだ。公式のヘルプは、プライバシーへの配慮から既定で無効にしていると明記している。動かないのではなく、使う人が自分で開ける設計になっている。

使い始めるには、設定のFeaturesからClipboardを開き、記録したい種類にチェックを入れる。さらにmacOS側でアクセシビリティの権限を与える必要がある。記録する種類はテキスト、画像、ファイルのパスに分かれているので、テキストだけに絞る運用も選べる。

記録する種類を分けられるのは、実務では効く。ファイルのパスだけを記録しておけば、案件のフォルダを何度も辿り直す動作が消える。画像を記録すると履歴の容量が伸びるので、スクリーンショットを1日に何十枚も撮る使い方ならテキストだけに絞るほうが軽い。

保存期間も選択式になっている。24時間、7日間、1か月、3か月の4つから選ぶ形だ。パスワードや顧客情報を扱う環境では短く、調べ物が多い環境では長く、という決め方になる。履歴を消す操作も用意されている。検索欄に「clear」と打つと、直近5分、直近15分、すべて、という単位で消せる。

自分の情報の扱いに関わる設定なので、機能を開いたその日に決めておくほうがよい。あとから決めようとすると、記録されないまま時間が過ぎるか、逆に無制限に近い設定で走り続けることになる。

機能 無料 Powerpack 備考
アプリの起動とファイル検索 使える 使える 絞り込みの設定はPowerpack側
Web検索と自作の検索 使える 使える 検索先の追加も無料の範囲
計算と辞書 使える 使える 入力欄に直接打つ
クリップボードの履歴 使えない 使える 既定では停止、権限が必要
定型文の自動展開 使えない 使える 略語を打つと本文に展開
Workflow 使えない 使える 既製のものを読み込める

Workflowをどこから触るか

Workflowは、キーの組み合わせや合図となる語と、実行する操作をつないで自動化を組む仕組みである。コードを書かずに組める作りになっているうえ、公開されている既製のWorkflowを読み込んで使うこともできる。

自分で作る前に、既製のものを1つか2つ入れてみるのが取りかかりやすい。読み込んでから編集画面を開けば、部品のつなぎ方が実物として見える。何も無い状態から画面を眺めるより、この順序のほうが早い。

Workflowで扱いやすいのは、手順が決まっていて毎日繰り返す作業である。たとえば計算については、追加の設定なしで済む範囲がすでに広い。

Alfredを使用する事ですぐに計算を行うこともできます。使い方は計算を行いたい式を入力するだけで計算結果が表示されます。また、そのままエンターキーを押す事で計算結果をクリップボードにコピーすることも可能です。 出典: envader.plus

既製のWorkflowを読み込むときに1つだけ確かめる点がある。中で外部のコマンドやスクリプトを走らせるものがあるため、何をするものかが分からないまま入れないことだ。作者の説明と、編集画面に並ぶ部品の中身を先に見ておく。自分の環境で動かす仕組みなので、ここは他人任せにできない。

逆に向かないのは、実行するたびに人の判断が入る作業である。組み立てに時間をかけたのに、結局毎回手で確認することになり、Workflowを開く手間が増えるだけになる。作る候補を選ぶときは、判断が入るかどうかで先にふるいにかけるとよい。

ランチャーで届かない範囲

Alfredが速いのは、Macの中にあるものへ名前で到達する場面である。アプリ、ファイル、連絡先、ブックマークはすべてこの範囲に入る。

届かないものがある。ブラウザで開いているWebアプリの中身だ。Notionのページ、Slackの過去の会話、Gmailのスレッド、Figmaのファイル。これらはMacのディスクにファイルとして存在せず、サービス側のサーバーにある。ランチャーの索引には載らないので、名前を打っても出てこない。

もう1つ届かないのが、すでに開いている窓の選び分けである。Alfredはアプリを起動する入口としては速いが、同じブラウザの中に積まれた3枚目のタブを名指しで前に出す道具ではない。アプリとしては1つに見えているため、区別する手がかりがない。

この2つ目は、扱うサービスの数で体感が変わる。2つか3つなら、窓を切り替える動作は数えるほどしかない。5つを超えたあたりから、目的の画面がどの窓にあるかを思い出す時間が発生し始める。ランチャーの操作をいくら覚えても、この時間は短くならない。名前で呼べる相手がアプリの単位までしか無いからだ。

境目の見分け方は単純だ。探しているものがFinderで辿れるなら、ランチャーが効く。ブラウザのタブの中にしかないなら効かない。そして探しているものが「さっきまで見ていた画面」なら、それは検索の問題ではなく置き場所の問題である。

呼び出しを速くしても残る詰まり

ランチャーは、起動と検索にかかる時間を短くする道具である。この役目は十分に果たす。一方で、注意の向き先を整理するために設計されたものではない。

1日の動作を分けて数えると、手を入れる層が決まる。閉じているアプリを起動する動作が多いなら、ランチャーの効果は大きい。すでに開いている窓を他の窓の裏から探す動作が多いなら、ランチャーはその時間を減らさない。GmailとSlackとNotionと案件管理を開きっぱなしにしている人は、起動が朝の1回だけで、残りはすべて窓探しになりやすい。

数えるときの目印を1つ挙げる。キーを押したあと画面を見て、出てきたものが目的ではなかったために操作をやり直した回数である。これは失敗として記憶に残らないので、意識して数えないと集計に上がってこない。1回あたり数秒でも、積み上がると無視できない量になる。

Webアプリごとに窓とアイコンと呼び出しのキーを分けておくと、探す対象がアプリの名前に戻る。アプリごとに独立したワークスペースという考え方は、タブではなくアプリを単位に置き場所を決めるもので、その仕組みはワークスペースで説明されている。呼び出しの入口や1つの窓で抱えられる範囲はできることに並び、毎日使っているサービスがその形で開けるかどうかは使えるアプリで確かめられる。ターミナルを同じ窓に置いたまま扱う使い方はターミナルにまとまっている。

この種の道具は月額の有無や対応OSで性格が変わるので、条件を並べたWaveboxとの比較のような資料を先に読み、自分の使い方に合うかを確かめてから決めるほうが早い。手順としては、まずAlfredを無料のまま1週間使い、起動と検索が速くなった実感があるかを見る。実感があればPowerpackの価格に見合う。実感が薄いなら、詰まりは起動ではなく窓の持ち方のほうにある。

よくある質問

Alfredは無料のままでも使えますか?

使えます。アプリの起動、Macの中のファイル検索、Web検索と自作の検索、計算、辞書、システムの操作は無料の範囲に入ります。クリップボードの履歴、定型文の自動展開、Workflowによる自動化はPowerpackのライセンスを入れて初めて開くため、それらを試したい場合は購入が必要です。

Powerpackの価格はいくらですか?

公式サイトの案内では、単体のライセンスが34ポンド、生涯にわたって無償で更新を受け取れるMega Supporterが59ポンドの2種類です。購入時点で次の大きな版への更新が含まれる案内も出ています。円建てではないため、実際の支払額は決済時の為替とカードの手数料で変わります。

SpotlightとAlfredは併用できますか?

できます。Alfredの既定の呼び出しはOptionキーとスペースバーで、Spotlightの組み合わせとは最初から重なりません。Alfred側にCommandとスペースバーを渡したい場合は、先にシステム設定の「キーボードショートカット」でSpotlightの組み合わせを外してから、Alfredの設定で入力してください。

クリップボードの履歴が残りません。設定はどこですか?

この機能はプライバシーへの配慮から既定で停止しています。設定のFeaturesからClipboardを開き、記録したい種類にチェックを入れ、macOS側でアクセシビリティの権限を与えてください。保存期間は24時間、7日間、1か月、3か月から選べます。消すときは検索欄に「clear」と打つと単位を選んで削除できます。

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