Zoomにブラウザから参加する手順|アプリを入れずに会議へ入る
会議の開始まであと3分、招待リンクを踏んだらアプリのインストールを促す画面が出てきた。業務用のパソコンでインストールの権限がない、あるいは初めて使う相手先のために常駐アプリを増やしたくない。「zoom ブラウザ から 参加」で調べる人が置かれているのは、たいていこの状況である。
結論から書くと、ブラウザからの参加は用意されている。ただし無条件ではなく、ホスト側で有効になっている設定に依存する。以下では、その条件、2つの入口の手順、マイクとカメラの許可でつまずく場所、そしてブラウザで参加したときに使える機能の範囲を順に整理する。
ブラウザから入れるかどうかは、ホストの設定で決まる
まず押さえておくべき分かれ道がある。参加そのものにアカウントは要らない。Zoomのサポート記事は次のように書いている。
参加者としてミーティングに参加するのにZoomアカウントは必要ありません。ほかのユーザーからミーティングに招待された場合、アカウントを作成したりサインインしたりしなくても、参加者として参加できます。ただし、Zoomアカウントを使用すると、ご自身のミーティングを作成・主催すること、ほかのユーザーをミーティングに招待すること、パーソナル設定を更新してZoomバーチャルミーティング体験のよさを徹底的に活用することもできます。 出典: support.zoom.com
アカウントが不要なのに詰まる原因は別のところにある。ブラウザから入るための「ブラウザから参加」リンクが画面に出るかどうかは、ホスト側のアカウント設定にある「ブラウザから参加リンクを表示する」が有効かどうかで決まる。この設定は初期状態で有効になっているとZoomの管理者向け記事に明記されている。つまり多くの場合は使えるが、管理者が組織全体で切っていれば出てこない。
もう1つ条件がある。ホストがエンドツーエンド暗号化を有効にしてミーティングを開いている場合、参加者にブラウザから参加のリンクは表示されず、デスクトップアプリかモバイルアプリから入るよう促される。暗号化の強さと参加のしやすさは引き換えの関係にあり、ここは参加者側では動かせない。
さらに、ホストが認証プロフィールを設定して参加者を制限している場合は、Zoomアカウントにサインインしていないと会議に入れない。この3つのどれかに当たっているとき、手順をいくら丁寧に踏んでもリンクは現れない。原因は自分のブラウザではなく主催者側の設定なので、その旨を伝えて確認してもらうのが早い。
招待リンクから入るときの手順
招待メールやカレンダーの予定に貼られたリンクから入る場合、公式の手順は次の形になっている。
- ホストから受け取った招待状のリンクをクリックする
- アプリを開くか、ダウンロードするかを促すポップアップが出る
- そのポップアップで「キャンセル」をクリックする
- ページ下部にある「ブラウザから参加」のリンクをクリックする
- 画面左上に出る許可のポップアップで「許可」をクリックし、マイクとカメラの権限を渡す
- 表示名を入力して「参加」をクリックする
つまずきやすいのは3番目である。ポップアップを閉じずに待っていると、ページ下部のリンクに気づかないまま時間が過ぎる。「キャンセル」を押すことが次の手順への入口になっている点を覚えておくと、慌てる場面が減る。
リンクが見つからない場合の扱いも公式に書かれている。ブラウザから参加するためのリンクが表示されないときは、ホストがリンクを有効にしていない可能性があり、その場合はZoomクライアントを開くか、ダウンロードして参加することになる。探し続けるより、早めに主催者へ連絡したほうが会議に間に合う。
なお、モバイル端末での扱いは別に案内されている。アカウントなしで参加する方法をまとめた記事には、ブラウザからの参加はデスクトップのウェブブラウザで機能し、モバイル端末から参加する場合はモバイルアプリをダウンロードして参加するよう書かれている。管理者側の設定にはモバイルブラウザ向けのサブ設定も用意されているが、そこを有効にしても、モバイルのウェブブラウザからの参加はデスクトップに比べて機能が制限されるとZoomは注記している。
ミーティングIDを入力して入るときの手順
招待リンクが手元にない、あるいはリンクが期限切れで開けないときは、IDを直接入力する入口を使う。
- ウェブブラウザでzoom.us/joinを開く
- ホストから提供されたミーティングIDを入力して「参加」をクリックする
- アプリを開くかダウンロードするかのポップアップが出たら「キャンセル」をクリックする
- 「ブラウザから参加」のリンクをクリックする
- プロンプトが出たらマイクとカメラの使用を許可する
- 表示名を入力して「参加」をクリックする
- 求められたらミーティングのパスコードを入力し、もう一度「参加」をクリックする
ここで入力するミーティングIDには桁数のばらつきがある。Zoomの説明では、ミーティングIDは通常10桁または11桁の数字で、10桁はパーソナルミーティングID、11桁はインスタント、スケジュール、定期のミーティングに使われる。2020年4月12日以前にスケジュールされたミーティングは9桁になっている場合もある。桁数が想定と違っても、そのまま入力してよい。
参加したあとの動きは2通りある。そのまま会議に入るか、ホストが許可するまで待機室で待つかである。待機室に入ったあとは参加者側でできることがないため、画面が変わらないからといってブラウザを閉じ直すと、順番の最初から並び直すことになる。
ブラウザで参加したときに使える範囲
ブラウザからの参加は、機能を絞った入口として設計されている。Zoomはこの点をはっきり書いている。
注: ホストの設定によっては、Zoomをダウンロードするところから始めなくても、デスクトップブラウザからミーティングに参加できます。ウェブブラウザからミーティングに参加すると、基本的なZoomミーティング機能にアクセスできます。 出典: support.zoom.com
「基本的な機能」の範囲は、音声と映像のやり取り、画面の共有の受信、チャットといった、会議に参加するうえで欠かせない部分である。逆に、アプリ側で作り込まれている機能は同じようには使えない。Zoomは最良の体験を得るにはアカウントにサインインしてデスクトップアプリかモバイルアプリから参加するよう案内していて、ブラウザは代替の入口という位置づけになっている。
この違いは、会議での役割によって重みが変わる。聞き役として参加し、必要なときに発言するだけなら、ブラウザでほぼ困らない。一方で、自分が資料を共有しながら進行する、ブレイクアウトルームを割り振る、録画を回すといった役割を持っているなら、アプリ側で準備しておいたほうが安全である。
判断の目安としては、その会議で自分が「話す側」か「聞く側」かを先に決める。聞く側ならブラウザで足りる。話す側で、しかも初めて使う機能があるなら、会議の15分前にアプリで入って動作を見ておく。この切り分けだけで、当日の事故はかなり減る。
マイクとカメラの許可でつまずく場所
ブラウザで会議に入れたのに声が届かない、映像が出ないという詰まり方は、参加の手順とは別の層で起きている。許可は2段構えになっているためである。
1つ目はブラウザの層である。Chromeのヘルプは、サイトごとのカメラとマイクの権限を、設定のプライバシーとセキュリティにあるサイトの設定から確認、変更できると案内している。過去に「許可しない」を選んだサイトはここに残るため、そのサイト名を選んで権限を許可に変えると復帰する。
2つ目はOSの層である。macOSの場合、アップルメニューからシステム設定を開き、サイドバーの「プライバシーとセキュリティ」でカメラやマイクを選ぶと、アプリごとのアクセスのオンとオフが並ぶ。ここでブラウザ本体が許可されていないと、ブラウザの中で許可を出しても映像や音声は通らない。Appleのガイドはこの画面の場所を明記している。
会議の直前に確かめたいときは、zoom.us/testのテストミーティングが使える。実際の会議に入らずにインターネット接続、スピーカー、マイク、カメラを一通り確認できるので、相手を待たせながら設定をいじる状況を避けられる。
もう1つ見落としやすいのが、別のアプリがカメラを掴んでいる場合である。カメラを使うアプリが起動していると、あとから開いた側では映像が出ない。Appleのガイドは、カメラを使うアプリを開くとカメラが自動的にオンになり、緑色のランプが点灯すること、そのアプリをすべて閉じるとカメラとランプがオフになることを説明している。ランプが点いているのに自分の会議に映らないときは、掴んでいるアプリを閉じるところから始める。
会議の前に確かめておくと速く入れるもの
会議のたびに同じ場所でつまずかないために、確認する順番を決めておく。上から順に見ると、原因の切り分けが最短になる。
| 確認すること | 見る場所 |
|---|---|
| ブラウザから参加のリンクが出るか | 招待リンクを開いた直後のページ下部 |
| ミーティングIDとパスコード | 招待メールかカレンダーの予定 |
| ブラウザ側のカメラとマイクの権限 | Chromeの設定のサイトの設定 |
| OS側のカメラとマイクの権限 | システム設定のプライバシーとセキュリティ |
| 機器そのものの動作 | Zoomのテストミーティング |
| 会議での自分の役割 | 話す側ならアプリ、聞く側ならブラウザ |
この表の上から3つは参加の3分前でも確かめられる。下の3つは前日までに済ませておく性質のもので、当日に触ると間に合わない。
外部の相手との会議が続く時期は、リンクの置き場所も決めておく。メールの中、カレンダーの予定、チャットの履歴に招待が散っていると、開始時刻の直前に検索する時間が要る。予定に招待リンクが入っているかを前日に見ておくだけで、当日の手数が1つ減る。
会議のたびの探し物を、窓の置き方から減らす
ブラウザで会議に入る運用を続けると、別の摩擦が見えてくる。会議の画面がタブの1枚として並び、メールやチャットや議事録のタブと混ざる点である。会議中に画面を共有すると、共有した相手には隣のタブの内容も見えかねない。タブを30枚開いたまま会議に入るのは、そのまま見せる準備をしているのと同じである。
ここで効くのは、会議のための画面を別の窓に切り離しておくことである。アプリごとに独立したワークスペースという考え方で作られたWebアプリをまとめるブラウザは、サービスごとに窓とアイコンと通知の身元を分ける。仕組みの説明はワークスペースにまとまっていて、何ができるかは機能を並べたできることで確かめられる。会議で使うサービスが扱えるかどうかは、開けるサービスを列挙した使えるアプリを見るのが早い。
この形にすると、会議の窓には会議だけが入る。画面の共有で隣のタブが写り込む心配が減り、会議が終わったら窓を閉じるだけで片付く。会議のたびにタブを探す動作も、窓を選ぶ動作に置き換わる。
導入の前に知っておく損得もある。サービスごとにログインをやり直す手間が要り、窓を開いたままにする使い方になるのでメモリの使用量は増える。この種の道具は月額の有無と対応OSで性格が変わるため、料金体系まで含めて別の製品と並べたWaveboxとの比較や、チャット寄りの構成を持つ側と比べたShiftとの比較を先に読み、条件が合うかを見てから決めると外しにくい。費用の考え方は料金に、導入前に出やすい疑問はよくある質問に並んでいる。
今日のところは、次の会議でポップアップの「キャンセル」を押してページ下部を見る、という1つだけを覚えておけばよい。それで入れるなら参加の道は確保できている。入れないなら原因はホスト側の設定にあるので、主催者に「ブラウザから参加」の可否を1行で聞くのが最短になる。
よくある質問
Zoomのアカウントを作らずにブラウザから参加できますか?
できます。Zoomのサポート記事には、参加者としてミーティングに参加するのにZoomアカウントは必要ないと書かれています。ただしホストが認証プロフィールを設定して参加者を制限している場合は、全員がZoomアカウントにサインインしている必要があります。その場合は主催者に設定の確認を依頼してください。
「ブラウザから参加」のリンクが画面に出てきません。どうすればよいですか?
ホスト側の設定が原因の可能性が高いです。リンクの表示はホストのアカウント設定にある「ブラウザから参加リンクを表示する」が有効なときに出ます。またホストがエンドツーエンド暗号化を有効にしている場合は表示されず、デスクトップアプリかモバイルアプリから参加するよう促されます。
スマートフォンのブラウザからも同じ手順で入れますか?
同じ手順にはなりません。アカウントなしでの参加を説明した記事では、ブラウザからの参加はデスクトップのウェブブラウザで機能し、モバイル端末からはモバイルアプリをダウンロードして参加するよう案内されています。管理者側にモバイルブラウザ向けの設定もありますが、機能は制限されます。
ブラウザから参加すると、アプリと比べて何ができなくなりますか?
Zoomはウェブブラウザから参加すると基本的なミーティング機能にアクセスできると説明しています。音声、映像、チャットといった参加に必要な部分は使えますが、最良の体験を得るにはアプリからの参加が案内されています。資料を共有して進行する役割なら、事前にアプリで動作を確かめておくと安全です。