Macでデスクトップが切り替わらないときの直し方
mac デスクトップ 切り替え できない、という症状は1つの故障ではない。Controlキーと矢印キーを押しても反応しない場合と、3本指でスワイプしても動かない場合と、そもそも切り替える先のデスクトップが1枚もない場合では、見る場所がまったく違う。さらに、自分では押していないのに勝手に別の画面へ飛ぶ、という逆向きの訴えも同じ言葉で検索される。
この記事では、症状を4つに分けて、macOS 27の設定画面のどこを開けばよいのかを順に示す。すべてAppleの公式ガイドに記載のある手順で、追加の道具は使わない。作業時間はどれも数分で終わる。
Macの画面がウインドウで溢れていて、作業に集中できないことがありますよね。そんなときに役立つのがデスクトップ切り替えのショートカット機能です。 出典: it-archive.com
まず症状を4つに切り分ける
同じ「切り替わらない」でも、原因の層が違う。当てずっぽうに設定を触る前に、自分がどれに当てはまるかを決めてから進むほうが早い。
1つ目は、キーボードのショートカットだけが効かない場合になる。トラックパッドでスワイプすれば切り替わるのに、Controlキーと矢印キーでは動かない。これはキーボードショートカットの設定側の問題になる。
2つ目は、ジェスチャだけが効かない場合になる。キーボードでは切り替わるのに、3本指のスワイプが反応しない。これは「トラックパッド」設定か、指の本数の思い込みが原因になる。
3つ目は、どちらの操作も効かない場合になる。この場合はたいてい壊れていない。切り替える先の操作スペースが1つしか存在しないだけで、macOSは動くべき先が無いので何もしていない。
4つ目は、操作していないのに切り替わる場合になる。これは故障ではなく、既定でオンになっている自動追従が働いている。止める設定が用意されている。
ショートカットが効かないときはチェックボックスを見る
macOSのキーボードショートカットには、割り当てはあるものの既定では無効になっている項目がある。デスクトップの番号を指定して移動する類のものがこれにあたり、チェックを入れるまで押しても反応しない。
手順は短い。アップルメニューから「システム設定」を開き、サイドバーで「キーボード」をクリックしてから「キーボードショートカット」を開く。左側のカテゴリで「Mission Control」を選ぶと、Mission Control関連の項目が一覧で出る。使いたい行のチェックボックスをオンにする。キーの組み合わせを変えたいときは、現在の組み合わせをダブルクリックしてから新しい組み合わせを押す。
見落としやすい注意点が2つある。1つは、ほかのコマンドやアプリですでに使われている組み合わせを割り当てると、新しく設定したほうが機能しないという点になる。同じキーを2つの機能が取り合うと、どちらも動かないように見える。もう1つは、変更を反映させるには使っているアプリをいったん終了してから開き直す必要があるという点になる。設定した直後に押して反応しないだけで壊れていると判断するのは早い。
何を触ったか分からなくなった場合の戻し方も用意されている。「キーボードショートカット」の左下にある「デフォルトに戻す」をクリックすると、すべてのショートカットが元のキーの組み合わせに戻る。
ジェスチャが効かないときは本数と項目名を確かめる
トラックパッドでの切り替えが効かないときに、まず疑われるのが指の本数になる。Appleの公式ガイドは、操作スペース間の移動について次のように案内している。
トラックパッドでは、3本指または4本指で左右にスワイプします。Magic Mouseでは、2本指でスワイプします。 出典: support.apple.com
本数が3本と4本のどちらになっているかは設定で決まる。アップルメニューから「システム設定」を開き、サイドバーで「トラックパッド」をクリックして「その他のジェスチャ」を見る。ここに並んでいるのは「ページ間をスワイプ」「フルスクリーンアプリケーション間をスワイプ」「通知センター」「Mission Control」「アプリExposé」「デスクトップを表示」になる。
ここで重要なのは、デスクトップの移動が「Mission Control」ではなく「フルスクリーンアプリケーション間をスワイプ」という名前の項目で管理されていることになる。名前だけを見て探すと見つからず、ジェスチャが存在しないと勘違いしやすい。この項目のポップアップメニューで本数を確認し、必要なら変更する。項目自体をオフにしていた場合は、そこでオンに戻す。
Magic Mouseを使っている場合は「マウス」設定側に同じ種類の項目がある。ワイヤレスのトラックパッドが接続されていないMacでは、そもそも「トラックパッド」設定自体が出ない点にも注意が必要になる。
もう1つ、切り替えの前段でつまずいている場合もある。Mission Control自体に入れていないケースで、これも同じ「その他のジェスチャ」の中に独立した「Mission Control」という項目として置かれている。トラックパッドなら3本の指で上にスワイプして入り、下にスワイプして出る。キーボードならMission Controlキーを押すか、Control+上矢印キーを押す。Magic Mouseなら2本指でダブルタップする。Mission Controlに入れていないのにSpacesバーを探しても見つからないため、まずここが通っているかを確かめると切り分けが速くなる。
切り替える先が無いだけ、という場合
キーボードもジェスチャも設定どおりなのに何も起きないなら、操作スペースが1つしか無い可能性が高い。macOSは既定では追加のデスクトップを作らないため、何もしていなければ1枚のままになる。
作り方はこうなる。Control+上矢印キーを押すか、3本指で上にスワイプしてMission Controlに入る。画面の上端にポインタを移動するとSpacesバーが出るので、追加のボタンをクリックする。作成できる数は最大16個と明記されている。作り終えたら、使いたい操作スペースのサムネールをクリックして開く。
削除も同じ場所でできる。Mission Controlに入り、Spacesバーで消したい操作スペースの上にポインタを置いて、表示されるボタンをクリックする。その操作スペースにウインドウが残っていても消えることはなく、別の操作スペースへ移される。
なお、アプリをフルスクリーンやSplit Viewで使っているとき、そのアプリのサムネールもSpacesバーに並ぶ。デスクトップを作った覚えが無いのにSpacesバーに何かが並んでいる場合は、それがフルスクリーンのアプリになる。
勝手に切り替わるほうを止める
逆の症状もよくある。アプリを切り替えただけで画面が別のデスクトップへ滑っていく、という訴えになる。これは既定でオンになっている設定の働きで、故障ではない。
止めるには、アップルメニューから「システム設定」を開き、サイドバーで「デスクトップとDock」をクリックして、Mission Controlの欄まで下りる。そこにある「アプリケーションの切り替えで、アプリケーションのウインドウが開いている操作スペースに移動」をオフにする。
同じ欄には、もう1つ紛らわしい項目が置かれている。「最新の使用状況に基づいて操作スペースを自動的に並べ替える」がそれで、オンのままだと操作スペースの並び順が勝手に入れ替わる。番号で覚えて移動している人にとっては、押したキーが毎回違う場所へ連れていくように見える。位置で覚えたいなら、この項目はオフにしておくほうが扱いやすい。
ウインドウを画面の上端へドラッグしたときにMission Controlが開いてしまうのも、同じ欄の「ウインドウを画面上部にドラッグしてMission Controlに入る」による動作になる。画面いっぱいに広げたくてドラッグしているのに毎回Mission Controlが割り込む場合は、ここをオフにする。
自動追従を切ると、代わりに別の見え方が起きる点も知っておくとよい。デスクトップ3で新しい書類を作ったのに、すでにデスクトップ2で同じアプリのウインドウが開いていると、新しい書類はデスクトップ2側に現れる。追従をオンにしていれば画面もそこへ移るので気づくが、オフにすると画面は動かないまま書類だけが別の場所で開くことになる。どちらが扱いやすいかは仕事の進め方で変わるため、切り替えてしばらく使ってから決めるのが安全になる。
外部ディスプレイをつないでいるときに変わること
デスクトップの切り替えが片方の画面でしか効かない、という相談は外部ディスプレイが絡んでいることが多い。
「デスクトップとDock」設定のMission Controlには「ディスプレイごとに個別の操作スペース」という項目がある。これをオンにすると、ディスプレイごとに別々の操作スペースが割り当てられる。オンのときはすべてのディスプレイでDockが使えるようになり、オフにすると主ディスプレイにだけDockが出る。
2台目のディスプレイでMission Controlに入った場合、そこに表示されるのはそのディスプレイで開いているウインドウと操作スペースだけになる。もう一方の画面のものが出てこないのは仕様で、探す場所を間違えているだけのことが多い。ほかのディスプレイ上でSplit Viewを使いたい場合や、ステージマネージャを使う場合も、この項目がオンになっている必要がある。
直したあとに戻さないための決め方
設定を直しても、しばらくすると同じ状態に戻る人がいる。原因は操作ではなく、デスクトップの使い方が決まっていないことにある。
役割を先に決めて、アプリを固定するのが確実になる。Dockのアプリアイコンを、Controlキーを押しながらクリックし、「オプション」から「割り当て先」を選ぶと、「すべてのデスクトップ」「このデスクトップ」「ディスプレイ <番号> のデスクトップ」「なし」から選べる。常に視界へ入れたいチャット系を「すべてのデスクトップ」にし、資料や開発の作業を「このデスクトップ」で固定すると、探す動きが減る。
数を増やしすぎないことも効く。16個まで作れるとはいえ、移動は隣へ1つずつ進む操作が基本になるため、端から端まで行くのに手数がかかる。3つか4つに抑えると、Controlキーと矢印キーだけで往復できる。
切り替えを直しても片付かないとき
ここまでの設定で操作は直る。それでも画面が散らかったままなら、対象がずれている可能性がある。
macOSが分けられるのはアプリのウインドウで、ブラウザの中のタブではない。Gmail、Slack、Notionのように仕事の中身がWebアプリに入っている場合、操作スペースをいくつ作っても、分かれるのはブラウザという箱の位置だけになる。会社ごとにアカウントが分かれていると、同じサービスに同時にログインできないという別の壁も出てくる。
この部分を引き受ける道具として、Webアプリを1つの窓にまとめる種類のブラウザがある。アプリごとに置き場所とログインを分ける考え方で、何ができるのかはできることのページに、ログインを分ける仕組みはワークスペースのページにまとまっている。手元で使っているサービスが中に置けるかどうかは使えるアプリの一覧で確認できる。
導入するかどうかを決める前に見ておく材料としては、費用の目安を載せた料金のページと、導入前に迷いやすい点を集めたよくある質問のページがある。近い作りの他社製品との違いを並べて見たい場合はWaveboxとの比較のページが参考になる。
よくある質問
Controlキーと矢印キーを押しても何も起きません。壊れていますか?
壊れているとは限りません。操作スペースが1つしか無い状態だと、移動する先が無いため何も起きません。Control+上矢印キーでMission Controlに入り、画面上端のSpacesバーでデスクトップを追加してから、もう一度試してください。
デスクトップの番号を指定して移動したいのですが、ショートカットが反応しません。
その種類のショートカットは既定で無効になっていることがあります。「システム設定」の「キーボード」から「キーボードショートカット」を開き、サイドバーで「Mission Control」を選んで、該当する行のチェックボックスをオンにしてください。設定後はアプリを開き直すと反映されます。
3本指のスワイプが効きません。どこを見ればよいですか?
「システム設定」の「トラックパッド」を開き、「その他のジェスチャ」にある「フルスクリーンアプリケーション間をスワイプ」を確認してください。ここで3本指と4本指のどちらを使うかが決まります。項目がオフになっていると、どちらの本数でも反応しません。
操作していないのにデスクトップが切り替わります。止められますか?
止められます。「システム設定」の「デスクトップとDock」でMission Controlの欄まで下り、「アプリケーションの切り替えで、アプリケーションのウインドウが開いている操作スペースに移動」をオフにしてください。並び順が勝手に変わる場合は、自動的に並べ替える項目もオフにします。