Macのブラウザおすすめ選び|Opera GXとChromeの分かれ目

Macでブラウザを見直そうとすると、Opera GXとChromeが並んで候補に挙がる。片方はゲーム向けという看板を掲げ、もう片方は仕事の標準として最初から入っている。ブラウザ おすすめ macという探し方をした時点で、いまの環境に何か引っかかっているはずだが、その引っかかりが「重い」なのか「散らかる」なのか「アカウントが混ざる」なのかで、選ぶべき側は変わる。この記事では、両者が公式に何をすると書いているかを資源の制御、拡張機能の入れ方、アカウントの分け方という3つの軸に並べ直して、判断の順番を示す。

Macのブラウザ選びが難しくなったのは、選択肢が増えたからではない

候補が増えたことは事実だが、決められない理由はそこではない。多くの場合、困りごとが1つではなく複数が重なっていて、しかもそれぞれに効く仕組みが別々の製品に散らばっているためだ。

いま仕事でWebを使う人の典型的な状態を分解すると、だいたい4つに分かれる。メモリやCPUを食われて機械が重くなること。タブが増えすぎて目的のページを探す時間が増えること。同じサービスの仕事用と個人用のアカウントが混ざること。そして通知やSNSが視界に入って集中が切れること。

この4つは互いに独立している。タブをまとめる機能はアカウントを分けないし、メモリを節約する仕組みはタブの散らかりを直さない。ブラウザの比較記事を何本読んでも決まらないのは、記事ごとに違う軸で勝敗を付けているからで、読者の側が自分の主因を1つに決めていないと、どの記事も正しく見えてしまう。

だから最初にやるのは製品の比較ではない。ここ1週間で自分の作業が止まった場面を思い出し、上の4つのどれだったかをはっきりさせることだ。主因が決まれば、比較すべき欄は1つか2つに減る。

Opera GXが持っている、資源に上限をかける仕組み

Opera GXがChromeと明確に違うのは、ブラウザが使う資源に利用者が直接上限をかけられる点だ。GX Controlという画面がサイドバーにあり、公式ページはその役割をこう説明している。

RAMを圧迫するタブ、CPUを消耗するプロセス、ネットワークを塞ぐダウンロードにブレーキをかけよう。 出典: opera.com

同じページには、中身として4つの機能が並んでいる。使えるメモリ量を決めるRAMリミッター、背景のタブがCPUを奪う前に絞るCPUコントロール、ダウンロードが回線を塞ぐのを防ぐ帯域幅の上限、そして資源を食っているタブを1クリックで止めるホットタブ・キラーだ。さらに、アクティブでないタブを即座にメモリから外す「ハードリミット」という設定も用意されている。

操作の入口も公式に書かれている。サイドバーのスピードメーター型のアイコンを押すと制御画面が開き、RAM・CPU・ネットワークの使用量をその場で調整でき、数値の推移をリアルタイムで見ながら加減できる。

この設計が効くのは、機械の余力が足りていない場合だ。メモリが8GBのMacで、会議アプリと編集ツールとブラウザを同時に開くような使い方では、ブラウザ側に上限を切れることが実際の余裕につながる。逆に、余力が十分にあって困りごとが「散らかり」の側にある人にとっては、この欄は決め手にならない。

Chrome側にも資源を抑える仕組みはあるが、思想が違う

Chromeにも同じ問題への答えはある。ただし、利用者が上限を決めるのではなく、ブラウザが自動で判断する形を取っている。公式ヘルプの説明は次の通りだ。

パソコンのメモリを節約して、アクティブなタブがスムーズに動作するよう、使用していないタブを無効にします。アクティブでないタブにアクセスすると、自動的に再読み込みされます。 出典: support.google.com

設定の「パフォーマンス」にあるメモリセーバーは、非アクティブ化の強さを「適度」「バランス重視(推奨)」「最大」の3段階から選ぶ形で、数値そのものは指定できない。代わりに、非アクティブにしてほしくないサイトを除外リストに登録できる。

見落とされやすいのは、タブが非アクティブにならない条件が公式に列挙されている点だ。音声や動画の再生中、通話中、画面共有中、ページ通知、ダウンロード中、記入途中のフォーム、固定タブ、USBやBluetoothで接続中のデバイス。この一覧は、会議ツールや入力中のフォームが勝手に切られないことを意味する。業務でWebアプリを使う人にとっては、この保険が効いている方が安心という判断もあり得る。

つまり両者の違いは優劣ではなく、誰が判断するかの違いだ。自分で数値を握りたいならOpera GX、判断を任せて例外だけ指定したいならChromeという分かれ方になる。

拡張機能の入れ方が、移行の手間を左右する

毎日使っている拡張機能が2つか3つある人にとって、ここは機能一覧より先に確認すべき欄になる。

Opera公式のヘルプには、Chromeウェブストアの拡張機能を入れる手順が明記されている。まずOperaのアドオンストアから「Install Chrome extensions」というアドオンを入れ、そのうえでChromeのウェブストアへ行き、「Add to Opera」を押して拡張機能の管理ページでインストールする、という流れだ。同じページでは、ウェブストアの拡張機能の多くが第三者製であること、評価やレビューを読んでから入れること、拡張機能によっては処理能力を大きく使うため入れすぎないことも注意として書かれている。

Chromeの側はウェブストアがそのまま使えるので、この一手間は発生しない。逆に言えば、Opera GXで発生するのは最初の1回だけの手間であり、恒久的な制約ではない。Macでの拡張機能ページの開き方も、公式には「View」メニューから「Show Extensions」、ショートカットは ⌘ + Shift + E と書かれている。

判断の材料としては、拡張機能の数ではなく「1つでも欠けたら業務が止まるものがあるか」で見るとよい。あるなら、移行の前にその拡張機能の名前で対応状況を確かめる。この確認は5分で終わり、あとから1週間分の作業の滞りを防ぐ。

アカウントを分ける話は、どちらでも同じところで詰まる

仕事用と個人用のGoogleアカウントが混ざる、取引先ごとにログインを分けたい、という困りごとは、実はブラウザを替えても構造が変わらない。

Chromeはプロファイルという仕組みを持っている。公式ヘルプは、プロファイルを使うとブックマーク・履歴・パスワードなどの情報をまとめて分離できると説明している。仕事用と個人用で別々のアカウントを使う場合に向く、とも明記されている。同時に注意も書かれていて、同じ端末を使う人は他のプロファイルに自由に切り替えられるため、信頼できる相手とだけ端末を共有するようにと促している。

Opera GXの側も、ブラウザプロファイルとワークスペースの両方を機能一覧に並べている。ワークスペースはタブのグループを文脈ごとに分けて瞬時に切り替えるもので、プロファイルは人格そのものを分けるものだ。名前が似ているので混ざりやすいが、役割はまったく別になる。

ここで詰まるのは、どちらの製品でも同じ点だ。プロファイルを分けると窓ごと分かれるため、Slackの通知を見るたびに窓を探すことになる。ワークスペースで分けるとタブは整理されるが、同じサービスの2つのアカウントは同時に開けない。2つのアカウントを1日に何十回も行き来する人が本当に困っているのはこの部分で、タブをまとめる機能をいくら比べても解けない。

見た目と音の作り込みを、仕事で受け入れられるか

Opera GXは資源の制御以外に、外観の作り込みを大きく打ち出している。公式の機能一覧には、配色を変えるカスタムテーマ、キーを打つたびに鳴るキーボードサウンド、全サイトに視覚フィルタをかけるシェーダー、カスタムカーソル、ライブ壁紙が並ぶ。サイドバーにはTwitchとDiscordが最初から組み込まれ、ゲームの情報をまとめたGX Cornerという欄もある。

これは好みの問題であって、機能の多寡の話ではない。配色を自分の環境に合わせたい人には利点になるし、画面に余計な要素を出したくない人にとっては設定で切る作業が増える。仕事の端末で画面共有をする機会が多いなら、共有した画面にゲーム関連の要素が映ることをどう考えるかも、現実的な判断材料になる。

Chromeは逆に、既定の状態で装飾がほとんどない。テーマは入れられるが、標準では画面の作り込みを求められない。導入したその日から同じ見た目で使える点を重視するなら、この静かさは利点として数えてよい。

選ぶ順番を、機能の数ではなく主因から決める

ここまでの内容を、判断の順番に並べ直す。所要は15分ほどで、インストールは最後にしか行わない。

  • ここ1週間で作業が止まった場面を書き出し、原因を「重い」「散らかる」「アカウントが混ざる」「集中が切れる」の4つに分ける
  • いちばん回数が多かった1つを主因に決める。2つ選ぶと比較の軸が増えて決まらなくなる
  • 主因が「重い」なら、まずChromeのメモリセーバーを「最大」にして3日使う。それで足りないときに上限を自分で握れる製品を試す
  • 主因が「散らかる」なら、どちらの製品でも用意されているワークスペースやタブのグループを先に使い切る
  • 主因が「アカウントが混ざる」なら、ブラウザの乗り換えでは解けない可能性が高い。次の節で扱う
  • 毎日使っている拡張機能を3つ挙げ、移行先で使えるかを名前で確かめる

この順番で進めると、製品を入れ替えずに解決する場合がかなりある。乗り換えは最後の手段であって、最初の一手ではない。

比較の見取り図

見る欄 Opera GX Chrome
資源の上限 RAM・CPU・帯域幅を利用者が数値で指定 メモリセーバーが3段階で自動判断
例外の指定 ハードリミットの入切 常にアクティブにするサイトを登録
拡張機能 専用アドオンを入れてからChromeウェブストアを利用 ウェブストアをそのまま利用
アカウントの分離 ブラウザプロファイル プロファイル
タブの整理 ワークスペース、タブアイランド タブグループ
外観 テーマ、シェーダー、キーボードサウンド等 既定は装飾なし、テーマは任意
費用 無料 無料

この表で優劣を決めないでほしい。欄の数が多い側が優れているのではなく、自分の主因に対応する行が1つあれば足りる。

ブラウザを替えても残るのは、アプリを行き来する形そのもの

上の4つの主因のうち、ブラウザの乗り換えでいちばん動かないのが「アカウントが混ざる」だ。Chromeのプロファイルは情報を分離するが、分離した瞬間に窓が分かれる。Opera GXのワークスペースはタブを分けるが、同じサービスの2つのログインを同時には保持しない。どちらも設計として正しく、そのうえで残る不便がある。

前提を逆にした道具の系統がある。作業環境をページの集まりではなくアプリの集まりとして扱い、1つのWebアプリが自分のセッションを持つ持ち場を1つ占める形だ。同じサービスの仕事用と個人用は、2つの窓ではなく2つの入口になり、切り替えは名前を選ぶ操作になる。アプリごとに独立したワークスペースという考え方はワークスペースのページに整理されていて、どのサービスが最初から入口として用意されているかは使えるアプリで確認できる。

この系統には、コミュニティが維持している無料のものと、購読型のものがある。境界の引き方が違うだけなので、比較は費用ではなく境界の位置で読むのが早い。無料のものについてはFerdiumとの比較が、購読型のものについてはWaveboxとの比較が前提の違いを扱っている。端末に入れる前に確かめたい項目はよくある質問にまとまっている。

そして、この系統を選ぶ場合も、確認の順番は変わらない。主因を1つに決めてから、その主因に答える製品を1つだけ入れて、既存の環境を消さずに横に並べて7日使う。判断できるのは、選んだ主因が本当に正しかったかどうかだ。主因を取り違えていた場合、製品が悪いのではなく、軸の選び方が違っていたことになる。

よくある質問

Opera GXはMacでも使えますか?

Opera GXの公式サイトは、対応する環境としてWindows、macOS、Linux、AndroidとiOSを挙げています。デスクトップ版はMacでも配布されていて、費用はかかりません。設定画面を開くショートカットもMac向けに ⌘ + , と案内されているので、Mac前提の操作がそのまま使えます。

Chromeが重いとき、乗り換える前にできることはありますか?

設定の「パフォーマンス」にあるメモリセーバーを有効にして、非アクティブ化の強さを「最大」にする方法があります。会議ツールのように切られたくないサイトは「常にアクティブにするサイト」へ登録しておけます。音声や動画の再生中、通話中、記入途中のフォームなどは、公式の説明でも非アクティブ化の対象外とされています。

Opera GXでChromeの拡張機能はそのまま使えますか?

Opera公式のヘルプでは、まずOperaのアドオンストアから「Install Chrome extensions」というアドオンを入れ、そのうえでChromeのウェブストアから追加する手順が案内されています。最初に一手間が要る形です。公式は同時に、第三者製の拡張機能は評価を読んでから入れること、入れすぎると処理能力を使うことも注意しています。

仕事用と個人用のアカウントを分けたいだけなら、どちらを選ぶべきですか?

どちらでも分離はできますが、構造は似ています。Chromeのプロファイルはブックマークや履歴やパスワードをまとめて分ける仕組みで、Opera GXにもブラウザプロファイルがあります。ただし分離すると窓が分かれるため、同じサービスの2つのアカウントを1日に何十回も行き来する使い方では、アプリ単位で持ち場を分ける道具のほうが噛み合う場合があります。

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