Waveboxの費用|無料でできる範囲と、有料に移る分かれ目
Waveboxの費用を調べている時点で、知りたいことはたいてい2つに絞られています。無料のままでどこまで使えるのか、そして有料に移らざるを得なくなるのはどの瞬間か。料金表を眺めても、月額の数字は出てくるのに「自分の使い方だと無料枠に収まるのか」は書かれていません。ここでは公開されている料金の内訳と、無料の枠がどの単位で切られているかを並べて、支払いの判断が数分で終わるようにします。
料金は3段。無料・個人の有料・チームの3つしかない
Waveboxの価格帯は3つです。公式の料金ページとナレッジベースの料金解説で、金額と含まれるものが公開されています。
| プラン | 金額 | 主な対象 |
|---|---|---|
| Basic | 無料 | 個人。アカウント数が少ない人 |
| Pro | 年払い99ドル(月あたり8.33ドル換算) | 個人。アカウントや拡張機能が増える人 |
| Teams | 1席あたり年150ドル(月あたり12.50ドル換算)。月払いも可 | 会社・チーム |
すべてのアカウントが7日間のPro試用から始まります。クレジットカードの登録は要りません。試用が終わると、何もしなければ無料のBasicに落ちる作りで、支払わないと使えなくなるタイプではありません。加えて、合わないと分かった場合の30日間の返金保証が明記されています。
金額の表示は通貨によって変わります。ナレッジベースの料金ページはドル建てで年99ドルと年150ドルを示したうえで、実際の請求通貨での金額はWebサイト側を見るように案内しています。日本から見たときの円換算額は為替で動くので、契約前にサイト上の表示額を確認するのが確実です。ナレッジベースの料金ページには最終更新日が入っており、2026年7月3日の更新で上記の構成になっています。
無料のBasicは「2つまで」で切られている
無料でどこまで使えるかは、機能の有無ではなく個数の上限で決まります。Basicに残るのは次の範囲です。
- Space(スペース)が2つまで
- Group(グループ)が2つまで、それぞれに入れられるアプリが2つまで
- Chrome拡張機能は1つだけ
- ダッシュボードは1つだけ
料金ページのよくある質問では、この枠をGmailの例で説明しています。
Once your trial has ended you can continue to use Wavebox Basic with two groups and two spaces. So for example, you can stay signed-in to 2 gmail accounts, work and home. 出典: wavebox.io
つまり、仕事用と私用のGmailを2つ同時に開いたままにする、という使い方までが無料の想定です。ここで効いてくるのがSpaceの意味です。Spaceはログイン情報(Cookie)を入れておく箱で、かつては cookie containers と呼ばれていました。同じサービスの別アカウントを同時にサインインさせたままにできるのは、この箱が分かれているからです。無料枠が2つということは、同じサービスのアカウントを3つ持った時点で枠を超えます。
試用中に作ったアプリやリンクは消えません。料金ページには、試用期間に追加したアプリやWebサイト、リンクは、後からProに上げた時点でそのまま使えるようになると書かれています。無料に落ちた状態でも設定が破棄されるわけではなく、上限を超えた分が使えなくなるという扱いです。
有料に移る分かれ目は「3つ目」が現れたとき
Proに移るかどうかは、機能の好みではなく、次の4つのどれかに当たったかで決まります。
- 同じサービスのアカウントが3つ目に増えた(取引先が3社目、あるいは家族分のアカウント)
- 入れたい拡張機能が2つ目になった(広告ブロックとパスワード管理を両方入れたい、など)
- 2台目のMacを使い始めた
- ダッシュボードを用途別に分けたくなった
Proで外れるのは個数の上限です。Space、Group、アプリ、Profileが無制限になり、Chromeウェブストアの拡張機能はどれでも入れられます。加えて、複数の端末にまたがるProfile Sync、リンクの行き先を決めるLink Engine、ダッシュボードとウィジェット、Wavebox Mini、未読バッジと通知、AIアシスタントのBrainboxが使えます。
2台目のMacがある人にとって、Profile Syncの有無は体感差が大きい項目です。ナレッジベースには、2台目にインストールするときは1台目と同じメールアドレスでログインする必要があると明記されています。別のアドレスで入ると、契約もクラウド上の設定も引き継がれません。
Teamsで増えるのは、個人向けの機能ではなく管理の部分です。Connect、共有ダッシュボード、Wavebox Live、請求の一本化、権限つきの管理者ポータルが加わります。Wavebox Liveは、管理者が中身を決めて配り、遠隔で更新できる固定のProfileを共有する仕組みなので、同じ設定を全員に配りたい会社向けの機能です。1人で使う分にはPro以上の意味は出にくく、席が増えたときに初めて効いてきます。
無料のまま運用する人がとっている3つの型
無料の枠に収める使い方には、実際にはいくつか型があります。上限が個数で切られている以上、どの個数を節約するかで組み方が変わります。
1つ目は、アカウントを2つに絞る型です。仕事のGmailと私用のGmailだけをスペースに入れ、それ以外のサービス(チャット、課題管理、クラウドストレージ)は、そのどちらかのアカウントでサインインする前提にまとめます。この型が成立するのは、サービスのアカウントが仕事用と私用の2系統しかない場合です。取引先から「うちのワークスペースに入って」と招待された時点で崩れます。
2つ目は、重いものだけを入れる型です。グループは2つ、各グループにアプリ2つまでなので、合計で4つのアプリが常駐の上限になります。1日に何十回も開くものを4つ選び、残りは普通のタブとして開く割り切りです。未読バッジと常時サインインが効くのはこの4つだけになりますが、通知を見張りたいサービスが4つ以下なら実用になります。
3つ目は、拡張機能を1つに決め切る型です。無料では拡張機能が1つしか入らないため、広告ブロックを取るか、パスワード管理を取るかの二択になります。パスワード管理をブラウザ外のアプリに任せている人なら広告ブロックに回せます。逆に拡張機能に強く依存した作業をしている人は、この時点で有料が前提になります。
どの型にも当てはまらない場合、無料の枠に収める努力そのものが時間の浪費になります。3社以上の取引先を抱えている、あるいは拡張機能を2つ以上使っている人は、無料で粘る設計を検討する前に、有料前提で組んだほうが結果的に早く終わります。
教育と非営利には70%の割引がある
見落とされやすいのが割引です。教育機関の関係者と非営利団体には70%の割引が用意されています。適用の手順は自動ではありません。
- 教育なら .edu、非営利なら .org のメールアドレスで7日間の試用を始める
- その状態でサポート宛にメールを送り、割引を申請する
- 割引コードまたは割引プランに切り替えてもらう
先に個人アカウントで契約してしまうと手順を踏み直すことになるので、対象に当てはまる人は試用の入り口から該当のアドレスを使うのが早道です。また、7日では足りないという場合は、試用終了の通知メールに返信して延長を依頼できると案内されています。
費用を「月額」ではなく「アカウント1つあたり」で見る
料金の比較で判断を誤りやすいのは、月額いくらという数字だけを他の道具と並べてしまうことです。この種の道具の値段は、抱えているアカウントの数で実質が変わります。
年99ドルという金額を、扱っているアカウント数で割ってみると見え方が変わります。仕事と私用の2アカウントしか持たない人なら、その2つは無料枠に収まるので、そもそも払う理由がありません。一方で取引先ごとに管理画面とメールを持っていて、合計で10アカウントを行き来している人の場合、同じ99ドルが1アカウントあたり年10ドル弱になります。ブラウザのプロファイルを10個作って切り替える運用にかかる時間と比べるなら、この単位で見たほうが実態に近くなります。
判断の材料としては、同じ問題を解く他の道具がどういう値付けをしているかも押さえておくと精度が上がります。Waveboxとの違いを機能と料金の両面で並べた比較はWaveboxとの比較にまとめてあり、同じくアプリを1つの窓に集める道具としてはShiftを扱ったShiftとの比較、オープンソース系のFerdiumを扱ったFerdiumとの比較があります。値段の桁が違う場合は、たいてい対応しているアカウントの持ち方か、通知の扱いか、拡張機能の可否のどれかが違います。自分が払う理由になっている機能が、安いほうにも入っているかを1つずつ確かめるのが確実です。
解約と返金の段取りを先に知っておく
支払う前に出口を確認しておくと、判断が軽くなります。解約はアプリの中から行います。My Wavebox の Billing で契約を管理でき、いつでも解約できると案内されています。返金は30日以内であれば、サポート宛にメールを送る形です。
- 解約: アプリ内の My Wavebox から Billing を開く
- 返金: 30日以内にサポート宛へメールで依頼
- 試用の延長: 試用終了の通知メールに返信して依頼
年払いのほうが1か月あたりの金額は下がりますが、使い方が固まっていない段階で1年分を先に払うと、途中でやめたときの取り返しが効かない期間が長くなります。返金保証が30日である以上、最初の1か月で「無料枠を超える使い方に本当になっているか」を見極めてから年払いに切り替えるほうが、金額の損得ははっきりします。
費用を比べるときに見る3つの軸
アプリ集約ブラウザの料金を横に並べるとき、金額以外に見ておくと後悔が減る軸が3つあります。
1つ目は、料金が何の単位でかかるかです。アカウント数で増えるのか、席数で増えるのか、機能の束で切られているのか。Waveboxの場合は個人向けが定額で、アカウントをいくつ持っても金額が変わらない形です。逆に言えば、アカウントが2つしかない人には割高に映ります。アプリごとに独立したワークスペースを何個持てるかという上限が、無料と有料を分ける実質的な線になっています。この考え方そのものはワークスペースで整理してあります。
2つ目は、自分が毎日開くサービスが対象に入っているかです。集約する道具は、対応しているサービスの数と、そのサービスごとの作り込み(未読の数え方、通知、アイコン)で使い勝手が変わります。どのサービスが扱えるかは使えるアプリで確認でき、個々の機能の範囲はできることにまとめています。
3つ目は、支払いをやめたときに何が残るかです。設定が消えるのか、上限を超えた分だけ使えなくなるのかで、試すときの心理的な負担が変わります。導入前後によく出てくる疑問はよくある質問に集めてあります。
この3つを先に決めておくと、料金表の数字だけを見比べる状態から抜けられます。費用の判断は、金額の大小ではなく「無料の上限に自分の使い方が当たるか」で決まる、というのが実際のところです。
よくある質問
Waveboxは無料のままでも使い続けられますか?
使い続けられます。7日間のPro試用が終わると自動で無料のBasicに切り替わり、Spaceが2つ、Groupが2つ(各2アプリ)、拡張機能1つ、ダッシュボード1つの範囲で使えます。仕事用と私用のGmailを同時にサインインさせておく程度なら無料の枠に収まります。
Proの料金はいくらですか?
ナレッジベースの料金ページでは年払い99ドルと記載され、Webサイトでは月あたり8.33ドル換算で表示されています。Teamsは1席あたり年150ドル、月あたり12.50ドル換算です。請求通貨は地域によって変わるため、契約前にサイト上の表示額を確認してください。
途中で合わないと分かったら返金されますか?
30日間の返金保証が公開されています。返金はサポート宛にメールで依頼する形で、解約自体はアプリ内の My Wavebox の Billing からいつでも行えます。7日の試用で判断しきれない場合は、試用終了の通知メールに返信して延長を依頼できます。
学生や非営利団体向けの割引はありますか?
教育関係者と非営利団体には70%の割引が用意されています。自動では適用されず、.edu または .org のメールアドレスで7日間の試用を始めたうえで、サポート宛にメールを送って申請する手順です。先に通常価格で契約すると手続きをやり直すことになります。